高校野球連合チーム 時代の変化
こんにちは。ピラフといいます
高校野球のある連合チームに指導者として関わっています。
連合チーム
連合チームとは、1校で選手が9人揃わないために数校で組んだチームのことを言います。
神奈川県では野球人口の減少により、新チームから連合を組む高校がかなり増えました。
この傾向はしばらく続くと思います。
朝日新聞DIGITALにも
連合チーム、過去最多の107チーム 夏の高校野球
2021/7/2 20:17
とあります。
時代の変化
現場で指導していて感じる野球人口激減の背景は、「時代の変化」ってやつに尽きると思います。
体罰はもちろん、暴言でもモラハラと叫ばれる時代にあっても、高校野球の指導というものは旧態依然としています。大人以上に子どもたちはこうした時代の変化に敏感なので、高校で野球をやろうという子どもが減っているのは当然だと感じます。
また、昨年度の緊急事態宣言で数ヶ月間部活動ができなかったことも大きく影響しているでしょう。野球のみならず、部活動の加入率自体が大きく低下しました。
部活をやらない代わりに、クラスの8割以上はアルバイトをしている時代です。小金を稼ぎ、おしゃれをきめてSNSに投稿する。そんな雰囲気の学校にあっては、部活動、中でも運動部に入る生徒は貴重な存在になりました。特に学力が低い学校ではこの傾向が顕著だと思います。
しかし、そうした環境でも野球部に入ってくる選手は少なからず志がある子どもです。そうした子どもたちに「部活をやってよかった」と思えるような経験をしてほしいと常に思っています。
ただ、昭和・平成の時代にあったような、「厳しく接して在学中は嫌われても、将来その指導が正しかったとわかってもらえる日が来る」というような指導が彼らに通じるかといったら疑問符がつきます。
将来でなく、やりながら充実感を得られなければ「辞める」という選択肢がでてきてしまうでしょう。実際、連合チームでも誰が辞める、辞めないという話は常にでてきます。指導者としては、チームを強くするために厳しい指導をしたい反面、辞められてはチームが成り立たなくなるというジレンマがあります。
指導者は自らの経験をもとに、目の前の生徒の指導にあたることが多いと思いますが、この考え方を転換しないといけない時代だと思います。今後はますます、前向きな声かけ、指導が求められるでしょう。
部活動と働き方改革
指導者の働き方的にも、変化する時が来たように思います。
指導者にとって部活動は平日で2〜3時間、土日は朝から1日指導というパターンが多く、体力的にも精神的にも負担が大きいです。
これまでの指導者の多くは家庭を顧みずに部活に身を捧げてきたと思います(本当に頭が下がります)が、サステナブルな働き方ではないでしょう。
ただ、各校から指導者も集まる連合チームであれば、この働き方を改革できると思います。
近頃はほとんどの学校で野球経験のある指導者が複数いる(少なくとも神奈川県ではそうです。)ので、交代で指導することで、休みがとりやすくなるでしょう。
さて、甲子園では昨日から全国一をかけた戦いが始まりました。
大会2日目の今日は神奈川県代表の横浜高校が見事な逆転サヨナラ勝ちを納めましたね。選手たちも監督も最後まで諦めず、素晴らしい試合でした。
この試合にパワーをもらって明日も頑張ろうと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!