青楓亭とミュージックテイト
二つ目になってすぐに始めた勉強会は二つです。いや、正確には三つあったけどすぐに一つはやめました。
浅草にあったカフェ「文七」でしたけど、こちらはすぐにやめてしまいました。2回くらいやったかな。
それからは、白山の会とミュージックテイト西新宿での会でした。
ネタが二十しかなかったので、ニ席ずつやっても10回で尽きちゃうから、必死にネタを覚えてましたね。まさにネタの火の車状態。三ヶ月に一回は同じネタが登場するというお客さんにも過酷な試練のような時期でした。
2013年に独演会をやるまでの1年半はこの体制を続けていました。
よく雨が降りましてね。
テイトでも白山でも。
「はな平の白山8じ9じ」
吉本のルミネでのライブのタイトルをパクって付けました。
ちなみに白山の会は人の家です。一応「青楓亭」という名前がありますが、これはこっちが勝手につけているだけで、Googleマップには出ません。
だからチラシには地図と住所を大きく書いてました。全部手書きでした。汚い絵と字で辿り着く方が困難というなかなかアグレッシブな会でしたね。半年くらいはお客さんが一人でしたw
毎回1時間みっちり喋る。二席ほど。だけどこの頃はそもそも仕事が全くないから話題も無いんです。枕のネタすらない。いや探せって話ですが、ネタを覚えるのばっかりやってました。
徐々にお客さん増えましたけど、つばなれ(十人以上)したのは2回くらいじゃないでしょうか?そんな会でした。
だけど、この青楓亭はご自宅を借りてやっていたからキッチンを使わせてもらえて、おかげでお客さんに唐揚げを振る舞うという「唐揚げ付き落語会」なるものを開発しました。
唐揚げを出すとお客さんが増えるんですよね。なんか不思議な集まりでした。
YouTubeを少しやったりしていて、今思えば僕がやりたいことの原点がこの会にあるような気がしています。
いずれまたあの青楓亭のような会がやりたいんですよね。落語やってみんなとくだらない話をする。コロナが明けたらまたやりたい。
「僕の落語は鳴り止まない。」
神聖かまってちゃんにハマっていた頃で、「ロックンロールは鳴り止まない」という歌のタイトルから着想を得ました。
ミュージックテイトの方は、真っ当な勉強会(白山も真っ当ですw)で、毎回三席月一でやっていました。4、5年はやりましたかね。この会もとても勉強になりました。というのは、毎回三席独演会を想定してやっていましたので、その感覚が身体に入ったということです。
独演会をホールでやるときにも役立ちました。
テイトもよく雨が降りました。中には大雪の日もありました。
「この会は砂漠でやっても雨が降りますね。砂漠でやりましょうかね。ネタ出し『らくだ』なんつって。」
っていう枕を喋っていたのを昨日のことのように思い出します。
「しゃべれどもしゃべれども」
という落語の映画がありましたが、本当にしゃべれどもしゃべれどもお客さんが増えない時期でした。お客さん増えないわ仕事増えないわ、恐ろしいけど開き直ってやってた時期です。
あの頃覚えたネタが今に生きているので、勉強は無駄ではないってことですね。
雨の勉強会、懐かしい思い出です。