ぐびっと飲み干しました ドロドロ煮立った灰色の海
五百円のアイスティー
シロップを三つも入れた
恥ずかしさも甘さに溶ける
私の中の最も醜い一面だけを取り出して
残りの私の全てをぐいっと押し潰す
そうしてのっぺりとした心の壁一面に
見るに耐えない怪物が私を見つめている
全体は部分を規定せず
部分は全体を規定する
実在は本質を記述せず
本質は実在を記述する
ロンドンは濃霧
カイロは快晴
会えなくなった人に贈るための花
それだけを売る花屋さんがあるらしい
見えなくなった人に送るための手紙
それだけを投げるポストがあるらしい
ユリウスは カエサルに
タージは マハルに
マグナは カルタに
プエルトは リコに
いつか笑っているために
今まさに泣いていたい
いつか喜ぶために
今まさに哀しみたい
いつか肯定しているために
今まさに否定していたい
いつか希望するために
今まさに絶望したい
弱音を吐いてお金が貰えたら良かったのに!
何を以って僕は僕だろうか
言ってしまえばそれだけが知りたくて
どうにか今日まで生きてきた!
ぴよぴよ鳴いて
てくてく歩いて
ゆらゆら飛んで
くるくる回って
しくしく泣いて
ひらひら落ちて
さらさら触れて
ふわふわ舞って
しとしと降って
るんるん踊って
こつこつ生きて
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