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ウェブ系フリーランスや独立開業した方が意識しないといけないことは、「金額以上の価値を感じさせる仕事をしなさい」という事。
田舎ウェブコン公式ラインアカウント
はじめに
ウェブ制作を生業とするフリーランスや独立開業した方が避けて通れない課題の一つが、「価格設定」と「価値提供」のバランスです。特に地方や競争が激しい市場では、安い制作費で受注しながらも、お客様の期待値は都市部の高額な制作費と同じかそれ以上という状況に陥りがちです。
「金額以上の価値を感じさせる仕事をしなさい」と言われても、単純に手を動かせば良いわけではありません。
価格を低く設定すれば、それに見合った価値しか提供できなくなりますし、逆に高い価格設定をしても、それに見合った価値を提供できなければ、仕事が続かなくなります。
そこで、本記事では、ウェブ系フリーランスや独立開業を考えている方が意識すべきポイントについて詳しく解説していきます。
1. 制作費用を安くすればいいではなく、適正な価格が大事
1-1. サブスクリプションモデルはなんらかの価値を提供し続ける必要がある。
近年、ウェブ制作のビジネスモデルとして、サブスクリプション(月額課金)を導入する企業が増えています。私も導入しています。
ホームページ制作というのは、昔は作る事がゴールでしたが、
今では作ってからがスタートになる場合が多いからです。
デザインが良いなどはある程度当たり前で、それにプラスアルファで集客や認知効果を高める何かという事を求められることが多いからです。
そのためには、ウェブ制作のコストは一度きりではなく、保守・運用の継続的な対応が重要で、それを巻き取った作業を行うべきという話に持っていけるからです。
私の田舎の場合は制作費用をゼロにする場合も少なくありませんが、見ている貴方の地域では、なにも必ずしもゼロ円にする必要は無いかもしれません。
初期費用10万円とかでもいけるかもしれません。
その地域地域でのホームページ制作の相場に合わせて上手に提案していただいていいと思います。
1-2. 安くはあるが激安ではない。でも価値がある事をする。
価格を下げることで仕事を獲得しようとするのは、短期的には有効に見えるかもしれません。しかし、低価格の案件ばかりを引き受けていると、以下のような問題が発生します。
長時間労働が常態化する
価格が低い分、仕事量を増やさなければ生活できなくなる。
クライアントの質が下がる
低価格で発注するクライアントは、高品質な仕事を求めるが、予算を増やすつもりがない。
スキルアップが難しくなる
低単価の案件ばかりこなしていると、新しい技術やマーケティングの知識を習得する時間が取れない。
価格競争に巻き込まれると、自分のビジネスが消耗戦になり、長期的に見て持続可能な働き方ができなくなります。
1-3.だから、機能や効果、技術のみだけで仕事をうけないようにする必要があります。
また、機能や効果だけを進めまる場合にお客様の状況がわからないままだと、提案すべきことが正しいかどうかわからないまま提案すると大変な事になります。
進めていくことで、聞いていた内容とはズレがでて、当初の予定から変わる可能性もあります。
だからこそ、最初に工程がかならずしも想定内で進むわけではないという事や、会話の中からキーとなる事象や、状況がわかり、対処方法が変わるという事もありえるといった事をあらかじめ伝えておくことが良いです。
私たちも人間であるわけですから、いただいた情報の精度が低い場合に間違えたりすることも0ではないわけです。
それを0にするためにやり取りとしてコミュニケーションをたくさん取らせてくださいということをベースで伝えておくという話です。
2.コミュニケーションを重ねてお互いの信頼関係を五分の状態にしてから依頼をうけていく
2-1. 仕事だけの関係にならない
依頼を受ける際には、単なるビジネスライクな関係ではなく、信頼関係を築くことが重要です。コミュニケーションを重ね、お互いの信頼関係を五分の状態にすることで、よりスムーズな仕事が可能になります。
2-2. プライベートな話も交えたやりとりを心がける
すぐに仕事の話だけをするのではなく、日常的な会話も意識して交わすことが大切です。信頼関係を積み上げるために、時間を割いてしっかりとコミュニケーションを取ることが重要です。
ウェブ系の方でここをおざなりにする方はとても多いです。
人となりがわからない場合、ちょっとしたことでも攻撃的に取られてしまったり、攻撃的な話になる場合もあるからです。
また、手前でお伝えしましたが、最初のヒアリング程度では、相談を頂いた状況であったりクライアントの企業からの情報が本当に一部しかない場合があるからです。
こちらとしては、Aの情報は有用だと考えている。
でもクライアント様はAの情報なんて社内では当たり前の話だから価値があるとは思っていない・・・などです。
そのため最初に初期の情報だけでプランを組んだりしたとしても実は隠れた良さであったり、ブレイクするーをするような要素も後から出てきたりします。
だから最初に相談を頂いてすぐ仕事の話とか金額の話などを進めずに、とにかく情報を集めるということをしないといいわけです。
その時のやり取りがとても大事だから、コミュニケーション交わす事を良きことと考えていただく事を伝える事も大事です。それが積み上がれば信頼関係は非常に高くなりやすいです。
どうして信頼関係ができ始めた頃には様々な情報が集まっている状況になりやすいです。
それを踏まえた上で提案をしていくのが良いです。
逆に言えば、そのコミュニケーションをとるのを嫌がる、できないという依頼は地雷の可能性も上がりやすいです。
得られる情報が少なければ、対策の打ちようがないからです。
また、後半で大事な事がわかったとしても、それがもっと早くにわかっていればという事をつたえたとしても、それくらいはそちらがわかって当然でしょ?という感じで言われることも少なくありません。
ある程度傾向はわかりますが、社内独自の仕組みなどは、調べようがありません。
だから、コミュニケーションを取る事自体を当たり前としてクライアント様とでのやり取りとしておく事が大事というわけです。
3. クライアントが求めるものを正しく理解する
これも、信頼関係があった状態でやりたいが正しく理解するのもそんなに難しくはありません。
クライアントとのやり取りは結果を求める為の大事な工程です。
大事な工程であるということを理解してもらうと質問のしやすさも格段に上がります。
そしてその上で必要なのは、クライアントが求める結果は何で、それにどれだけ近づけていけるか?という事です。
そしてその為の工程や作業をこちらが提案し対応するとして伝える。
内容に対して作業量が追加で発生しそうであれば、状況がわかった時点で少しだけ伝えておくことで、実際に追加費用がという話になったときに、あらかじめ伝えておいたことで、提案が通りやすくなるわけです。
3-1. クライアントが求めているのは「作業」ではなく「結果」
多くのフリーランスが陥る間違いの一つは、「技術」や「作業」に価値を置きすぎてしまうことです。
これだけの作業量は、通常ありえないよね。とか、
こんな面倒くさい事をこの金額だと無理。とか、
東京では…とか都心では倍以上の金額がかかるのに…とか、
です。
クライアントが本当に求めているのは、
ホームページ経由で問い合わせが増えること
売上が向上すること
ブランドの信頼性が向上すること
といった「ビジネスの成果」であり、単なるウェブサイトの構築ではありません。
ですが、このウェブサイトの構築で止まっている方がとても多いです。
そこから先に旨味を作ってあげれるのが、WebマーケティングでありWebマーケターの仕事ではないでしょうか?
そして、その旨味というのが、提案する側の旨味でもあるはずです。
たまにこういう事を言うと、じゃあ自社サイトに時間かけたほうがいいじゃん。
という方がいますが、できるのであればそれでもいいと思います。
ですが、私の今までの経験上、それができないから、お客様から仕事風という感じで、ホームページ制作の仕事をしているという方をたくさん見てきました。
そしてその方達のほとんどが、実際にウェブの運用を行った経験が無いまたは少ない、達成した事が無いという方ばかりでした。
だから提案ができない、運用の意味がわからない。
わからないことばかりだから、過去に積み上げたホームページ制作という仕事に固執してしまう。
このページの文章を見ている方も、変化を恐れてしまわないように、お客様へ提供する価値を理解して、新しい事にもチャレンジして、言い訳をなるべくしないようにするのが良いでしょう。
3-2. 「納品物」だけではなく「コンサルティング」も価値にする
ウェブ制作の価値を高めるためには、単にサイトを作るだけではなく、マーケティング戦略やSEO対策、コンテンツ作成のアドバイスなども含めて提供することが重要です。
例えば、
クライアントの業種に適したデザインや構成の提案
競合分析を元にしたサイト改善策
広告運用やSNS運用のアドバイス
ブログ投稿の代行
オウンドメディアとしての構築
こうした付加価値を提供することで、単なる制作費用ではなく、クライアントのビジネスを成功させるための「投資」として費用を提示しやすくなります。
グーグル検索で言えば、複合キーワードでの検索上位表示や、3キーワードでのロングテール検索からの集客などもその投資の一つです。
3-3.一回だけの対応で良い効果に結びつく事はほぼ無い。
事業のマネジメントや事業のマーケティングということは何かを1回行ったから終わりということは基本的にはありえません。
なぜならば社会は常に新しく更新されていくし新しい情報が増えたという話が発生する事が多いからです。
そのために対応すべきこと、というのはその時代ごとに変わっていくし 去年と同じことを全く同じように行って同じような結果が出るかといえばそうではないということも昨今ではよくおきている話です。
だからこそお客様との会話やコミュニケーションを交わしながらこちらでできることはなるべくこちらで巻き取って作業をする。
そしてその作業に普通の方ではできないプロとしてのノウハウや技術があるということを伝えて様々な更新作業などを仕事としていただくという話です。
そして実際に売上につながる良い結果を出せば、その月々の費用の意味をクライアント様が理解してくれれば、新しい提案や相談も来やすいです。
だって、売上つながる良い結果を出した実績があるという話になるからです。
まとめ
ウェブ系フリーランスや独立開業者が成功するためには、
「金額以上の価値を感じさせる仕事」をすることが不可欠です。
単に制作作業をこなすのではなく、クライアントのビジネスを成長させるための「パートナー」として関わることができれば、高単価の案件を継続的に受注できるようになります。
価格競争に巻き込まれず、価値を提供する
クライアントが求める「結果」を意識する
信頼を積み重ね、専門分野を確立する
コミュニケーションを大切にし、長期的な関係を築く
これらのポイントを意識しながら、自分のビジネスを成長させていきましょう。