見出し画像

管理職の基本⑬

■仕事のスピードアップ方法②

(1)すぐに着手する(鉄は熱いうちに打て)

仕事を処理するスピードをアップする秘訣は着手日を早くすることです。
そして、最も早く処理するには、受けた仕事を当日中には着手し、ある程度仕上げてしまうことです。
例えば、途中経過報告の所で記述したように上司から企画書の作成を指示された場合なら、指示の直後にドラフト案の作成に着手します。
ある程度(60%程度)出来たら、すぐに上司に見せて確認してもらいます。こんなイメージで良いのかを確認しながら相手がびっくりするスピード感で仕事を進めます。
時間をかけて完璧に完成させてから提出した結果、イメージと違うと言われる可能性もあります。
結局は、後回しにせず、来た仕事をどんどん着手して片付けていくのが一番早い方法です。
また、どうしてもすぐに着手が出来ない場合は着手日を決めます。

 
(2)デッドライン(締切日を決める)

仕事のデッドライン(締切日)を早めに決めることも重要です。
正式な締切日の1週間前を自分のデッドラインにしておきます。
締切日を早く設定することで自然にスピードアップがはかれます。
これだけの余裕があれば、手直し等の時間も十分に確保できます。
また、時間をかけて提出するほど、完成度の高いものが期待され、要求水準が高くなる傾向があります。
よって、最終的に時間が足りなくなる危険があります。


 
(3)タイムパフォーマンスの価値観

常に投資時間に対するパフォーマンス(効果)を意識することが重要です。
コスパ(コストパフォーマンス)を意識するようにタイパ(タイムパフォーマンス)を意識しましょう。



(4)80:20の法則(パレートの法則)

時間管理の重要な考え方として、成果の大きい重要な仕事により多くの時間を投下する必要があります。
80対20の法則(パレートの法則)では、成果の80%は、全体の20%程度の重要な仕事が影響しているというものです。
逆に言うと、全体の80%の仕事は、成果の20%にしか影響しないということです。
例えば、ビジネスの基本として、売上の80%は20%程度の有力な既存顧客(常連客)により作られています。
そのため、有力な既存顧客(常連客)に対する手厚いサービスが成果に大きく影響します。
したがって、仕事を効率化するためには、成果に結びつかない仕事を削減していき、本当に重要な仕事により多くの時間を投下することが求められるわけです。

■自分にしかできない仕事を明確にする
 
【属人化の弊害】
属人化とは、企業などにおいて、ある業務を特定の人が担当し、その人にしかやり方が分からない状態になることを意味する表現で使われています。
多くの場合、批判的に用いられ、誰にでも分かるように、マニュアルの作成などにより「標準化」するべきだと言われますが、企画・開発業務など、属人化されているのが一般的と言われる業務もあります。
属人化の弊害は次の通りです。
 
・仕事の効率の問題
仕事が属人化されていると、担当者が休暇による不在や多忙により、仕事が進まなくなり、作業が滞ってしまいます。
その結果、余計にコストがかかったり、無駄が発生したりする可能性があります。
 
・品質管理の問題
周囲の人間が仕事をチェックできないので、仕事の品質を確かめることができません。
手抜き作業やミスなどがあっても気が付かないまま納品し、後に重大な損失を生み出すきっかけとなる可能性があります。
 
・人事、引継ぎの問題
属人化により特定の個人に売上を頼ることになる場合は、その人が退職したときや異動を願い出たときのリスクを考えなければならなくなります。
また、仕事の引継ぎが決まった場合、後継者に引き継ぐ情報が膨大となるために、引継ぎがうまくいかなくなる可能性があります。
 
【共有・標準化への取り組み】
属人化の解消とは、マニュアル化、仕組み化を推し進めることにより、共有・標準化を達成することを意味します。ここで重要なのは、現状、部署やチームが属人化についての問題を感じているかどうかです。もし、問題が共有されていない場合は、まず問題の共有からスタートします。

いいなと思ったら応援しよう!