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財務分析(経営分析)の基本⑮

(6)損益分岐点分析(BEP:ブレイクイーブンポイント)

①損益分岐点売上高
損益分岐点売上高とは、営業利益がゼロとなる売上高です。
いわゆる、収支トントンに必要な売上高のことです。
この売上高を計算するために、まず、会社の費用を「固定費」と「変動費」の2つに分類します。これを固変分解(費用の分類)と呼びます。
「固定費」
売上高が 0 円でも一定額が発生する費用を固定費といいます。
変動費」
売上高の増減に対して比例的に増減する費用を変動費といいます。

■ 損益分岐点売上高の公式
固定費÷(1-変動費率)
※変動費率(%)=変動費÷売上高

②損益分岐点比率
損益分岐点比率とは、売上高に占める損益分岐点売上高の割合のことです。つまり、損益分岐点売上高が、実際の売上高に対して何%に相当するかを計算したものです。
損益分岐点比率は低いほど不況抵抗力が強く安全といえます。

■ 具体例
売上高1,000万円、損益分岐点売上高700万円の会社の損益分岐点比率

◉損益分岐点比率
損益分岐点売上高÷売上高=700万円÷1,000万円=70%

③安全余裕率
安全余裕率とは、現在の売上高がどれくらい損益分岐点を上回っているかという比率です。
つまり、何%の売上高減少に耐えられるかを見るものです。

■ 具体例
損益分岐点比率70%の会社の安全余裕率

◉安全余裕率
100%ー70%=30%

この場合は、売上高が30%減少したときに営業利益が0になることを示しています。

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