note用

【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】  <バックナンバー 2018年7月-9月>


2018年7月から9月のバックナンバーです!

------------------------------

「知らない」ことにはパワーがある 
<ヒューマナイズ通信 2018.09.19掲載 一部修正>

 何がきっかけかよくわりませんが、学生や20代の方が開催するイベントを手伝うことがあります。ものすごく効率の悪い進め方をしていて、思わず突っ込みたくなることもありますが、一所懸命に取り組んでいる姿を見ると単純にすごいなぁと思います。また傍から見ていて、「知らないから許される…」ではありませんが、改めて「知らない」ということは武器だと感じる場面がたくさんあります。
 「そんな事をする(した)のか、そんな進め方をする(した)のか」とヒヤヒヤしながら観ていますが、本人たちは淡々としています(どちらかと言えば、リアルタイムで見ていると言うよりも、後から聞いて絶句する(笑)…そんな感じでしょうか)。

 「知らない」段階は、パワーや可能性がたくさんあります。
 知らない状態、気づいていない状態の時には、恐れがありません。恐れがないので、思い切り踏み込めたり、アクションを起こすことも可能です。未知の世界に進むこと、アクセルを踏んで前に進む力は魅力的です。
 逆に経験を積めば積むほど、知れば知るほど、意識的にまたは無意識にブレーキをかけているような気がします。わかっていてもできないことの多くは、そこに何かの恐れや不安があるからではないでしょうか。

 実際に「そんな事をする(した)のか、そんな進め方をする(した)のか」を目の前で見ていると、思わず「ちょっと待って」と言ってしまうかもしれません。しかしその「ちょっと待って」が、本当に本人達のためになっているかどうかは再考する必要があります(でも、難しいですねw)。

 勿論、知らない、気づいていない状態はリスクが高いこともあります。またいつまでも「知らない」というポジションが許されるわけでもありません。束の間の「知らなくても許される」機会を大切にしたいですね。
 誰かの知らないことに対して少し鈍感になるには、自分自身(誰かではなく)の知らないことに目を向けることができるかどうかだと思います。知ってることではなく知らないこと(世界)に振り向けるか、向かい合えるか、そんな時間を少しでも増やしたいですね。

------------------------------

「変える」と「変わる」 
<ヒューマナイズ通信 2018.09.05掲載 一部修正>

 最近自分自身でも考え方が変わったなぁと思う場面があります。こだわっていたことにあまりこだわりを持たなくなったり、良いのか悪いのかはわかりませんが、ただ変わってきていると感じる場面があります。

 どちらと言えば頑固な?自分も考え方や行動は、絶えず変わり続けています(変化の度合いは大きいものから些細なものまで様々ですが…)。意識的に変えていることもあるのかもしれませんが、ほとんどは時間の経過と共に様々な経験を積み重ねる中で、無意識に・自然に変わっていっているような気がします。ふと気が付くと、変わったなぁと思う感じですね。

 少し話は変わりますが、人材開発や組織開発の仕事をする中で「変える」と「変わる」は意識するようにしています。個人的に大切にしているのは、「変える」ではなく、「変わる」ことです。「変える」ことが悪いわけではありませんが、意図的に「変える」ことよりも、自発的に「変わる」支援をしたいと思い続けています。

 「変える」ことを目指すのか、「変わる」ことを目指すのか、意識していないと暴走?迷走?することがあります。クライアントから「変える」ことを依頼されることもありますが、無理矢理、他力で変えようとしても難しいこともあります。自ら「変わる」ことに役立つことを徹底的に考えつつ、逆に「変える」ことに力が入り過ぎないように意識しています。

 特別な支援が無くても、考え方や行動は時間の経過と共に変わります。変わらないと言われるかもしれませんが、一人で生きているわけではなく、何かの関わりの中で生きている以上、何かしら変化しています。変わることは、良いも悪いもなく、変わるというだけです。変わることを前向きに捉えられている時にはポジティブな力が発揮でき、そうでない時はネガティブであるということではないでしょうか。

 人も組織も、本来持っている変わる(変わり続ける)力を大切にしたいですね。

------------------------------

エネルギー・パワーの方向性 
<ヒューマナイズ通信 2018.08.22掲載 一部修正>

 人材開発や組織開発に関するお手伝いをする際に、現場に入ってヒアリングをするケースがよくあります。ヒアリング作業の初期段階には、びっくりするぐらいの抵抗を受けることがあります。「何しに来たんだ」的な感じで威圧されることもあります。年齢を重ねたのか?そういう事態に遭遇しても、あまり驚かなくなっていますが…(笑)

 良くも悪くもその現場で感じる「エネルギーやパワー」という感覚を大事にしています。抵抗も大きなエネルギー(パワー)です。何かを止めようとする、妨げようとする、抗おうとすることには必ずエネルギー(パワー)が必要です。

 どこかに向かって進もうとする時に、抵抗・阻害するエネルギー(パワー)が働いているようであれば、何とか推進するエネルギー(パワー)に変えられないかを考えることは大切です。放出する方向を変えれば、面白い展開になることがたくさんあります。
(実際の現場では、それほど冷静になれないことも多々ありますが…w)

 一番辛いのは、抵抗・阻害するエネルギー(パワー)そのものを悪いもの・不要なものと決めつけて、封じ込めてしまうことです。一旦、出力が減少したエネルギー(パワー)を再び大きくするのは、簡単なことではありません。

 実際どこの現場に行っても、無関心な状況が一番打ち手が見つかりません。(と言いながら、無関心と言うこともほとんどなく、関心が弱いのが実情です。)

 トップやチームの方針に反発する勢力が存在することは一見問題なのかもしれませんが、価値観が違えば当然であり、むしろトップやチームの方針に何も言わない状態の方が、組織の活力・生命力としては弱いのかもしれません。

 組織においても個人においてもエネルギー(パワー)の大きさと方向性は、いつも確認したいですね。

------------------------------

学びは、自分のニーズ、タイミング、相性を大切に 
<ヒューマナイズ通信 2018.08.01掲載 一部修正>

 仕事柄?読書をしているように見られることが多いのですが、あまり本を読んでいない方だと思います(比較対象がよくわかりませんが…w)。読まないというよりも読み始めるのに時間がかかる面倒くさいタイプです。時間がある時に、二時間ぐらい書店にいても買う本が決められなかったりします。アバウトですが、ピンとこないと買えないですね。

 昔から誰かに「この本、読んだ方がいいよ」と言われ、読み始めるも全く内容が入ってこないことがあります。またその時々で売れている本や評判になっている本も、全然引っかからないこともあります。わがままなので、誰かの意見・アドバイスを受け容れ難い体質なのかもしれません(笑)。
 その一方で、何年か前に買ったまま放置していた本を改めて読み返して見ると、「意外と面白い」と急に興味を持って読み始めることもあります。

 何かを学ぶ時に、コンテンツ(例:本の内容)も大切ですが、自分のタイミングやその時々の相性の方が学びの質に大きな影響を与えるような気がします。読書に限らず、同じことを学ぶにしても、集中しやすい環境(時期)とそうでない環境(時期)があります。
 逆に言えば(周囲を気にせずに)自分自身のニーズを知ると、学びの質が高まったり、スピードが速くなるのではないでしょうか。

 そのためには多少色々当たってみることも必要です。学ぶ機会を完全にシャットアウトするのではなく少し触れてみる、そして今の自分と合うかどうか判断するような進め方が必要です。併せて一度見送ったものも、少し時間が経過した段階でもう一度検討すると新たな発見があるのかもしれません。

 いずれにしても「何にひっかかるか」は、大切な個性だと言えます。分野・領域問わず自分自身の学ぶニーズをしっかり考える機会を増やしたいですね。

------------------------------

行き詰った時は?人との関わり方に変化を 
<ヒューマナイズ通信 2018.07.18掲載 一部修正>

 仕事に限ったことではありませんが、物事が上手く進まない時があります。そんな時が続き、悪い流れを変えたい時に取る行動は(私の場合)、引きこもるか積極的に動くかのいずれかになります。

 引きこもる場合も積極的に動く場合も、結局は誰かと関わり(関わる質)を変えたいと言うことだと思います。物事が上手く進まない原因は、人だけが原因ではありませんが、関わる人によって環境も変われば、流れが変わることもあります。上手く行っていない時や行き詰った時に、人との付き合い方(誰かとの絡み?)を変えたいと思うのはよくあることではないでしょうか。

 人との付き合い方を変えるためには、関わり方の質(量×種類)を変えることが必要です。量的な面では、人と会う量を変える、いつもよりたくさん人と会うようにしたり、逆にできるだけ誰とも会わないことで変化が期待できます。種類的?な面では、できるだけ初対面の人や異なる分野の人と会う(会わない)ことで変化が期待できます。
 劇的に変えるというよりも、日頃のリズムを少し変えることが必要ではないでしょうか。少し意識するだけでも人との関わりが変わり、人との関わりが変わることで自分に少し余裕が生まれることもあります。勿論、人によって変えやすい・変えにくい、様々だと思いますが、多少はコントロールできるのではないでしょうか。

 物事が上手く行かない原因の多くは、相手の問題と言うよりも、自分と誰かの関わりの中で生まれている問題がほとんどです。人との関わりについて、積極的に「する」ことを決めることも必要ですが、リズムを変えるためには積極的に「しない」ことを決めることも必要です。
 複雑な?人間関係で悩んでいる人ほど、しないことの決断に悩んでいる人が多いような印象を受けます。

 たまにはリズムを変えて、新たな自分を発見するチャンスも欲しいですね。

------------------------------

アクションとリアクション 
<ヒューマナイズ通信 2018.07.04掲載 一部修正>

 現在開催されているサッカー・ワールドカップを観戦していると、戦術面の話題で「アクション」と「リアクション」というフレーズがよく使われています。
 解釈は様々ですが、一般的には積極的に攻撃を仕掛け主導権を握ろうとするのが「アクション型」で、堅守(守備から入って)からの速攻・カウンターを狙うのが「リアクション型」であると言われます。
 アクション型は攻撃的・創造的なアイデアで仕掛ける・自らの長所を活かすことが特徴で、もう一方のリアクション型は守備的・相手の動きを予測する・相手の長所を消すことが特徴です。アクション型は創造性、リアクション型は適応性がそれぞれ重視されるイメージです。

 アクション・リアクションは、サッカーに限ったことではなく、物事を進めていく時に、どちらも必要な対応法です。個人でも組織(集団)においても、それぞれ得意な型があるのではないでしょうか。どちらか一つしか持っていないということではなく、発揮するバランスの問題ですが、いずれにしても足りないものは補うという発想も必要です。

 少し仕事の話に置き換えると、現状を打破するような創造的な組織(チーム)にしたいと言われながら、実際その中を覗いてみると、採用や昇進・昇格においてリアクション型の人材が重宝されているようなことが多々あります。戦術とヒトが合っていなければ、残念ながら成果が生まれ難いと言えます。

 将来的なことを考えれば、AI(人工知能)が得意とする領域は、間違いなくリアクションでカバーされる領域です。リアクション型の将来が不安ということではなく、期待に応えるためには、リアクションのスピードや質を高めていくことが求められます。どの領域でもリアクション・適応力は重要であり、絶えず磨き続ける・研ぎ澄ますという感覚が必要ではないでしょうか。

 様々な場面で、創造的なアクションが必要だと言われています。アクションに対応してリアクションが生まれていることを考えると、アクションが無いわけではなく、発揮するバランスが悪くなっているだけだと思われますが…。
 皆さんの周りではアクション・リアクションどのような感じでしょうか。

------------------------------

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?