転職エージェントのやりがいと仕事観について

おはようございます!

Yotchiです。

久々の3連休もあっという間に終わりを告げております。

2日間はもう十分遊びまくったので、
今日は明日から仕事に向けて、
自分の仕事を振り返っていきたいと思います。


私の仕事(転職エージェント)について

私は、人材紹介会社に勤務して4年目を迎えております。

いくつか部署移動はありましたが、
メインは転職エージェントとして
転職に悩む求職者の方々を、サポートさせていただいております。

自分の仕事を整理する意味でも、
転職エージェントのビジネスモデルを簡単に説明します。

転職エージェントは、
無形商材を扱う、成功報酬型のサービスです。
具体的には、
私の会社と契約を結ぶ企業(クライエント)へ、
人材(求職者様)を紹介し、入職へ至ったタイミングで初めて
企業から報酬(紹介手数料)を頂きます。

逆を言うと、
求職者様が入職に至るまでは、
企業側は一切お金を支払う必要がありません。
(※人材の紹介を受けるのも、面接で実際にお会いするのも無料です)

そのため、

「今の市場にどんな人材がいるのか知りたい」
「とりあえず面接でお会いしてみて、紹介手数料払っても良い人材だったら採用したい」

こうした理由で、紹介会社を利用していただけることが多いです。

ただ、採用に至ったら、数百万円の手数料を支払うため、
企業側は慎重に自社にマッチする人材か見極めるわけですね。


それに対して、
求職者側は、完全無料でサービスを受けることができます。
人材紹介会社(≒転職エージェント)は、
企業側からの紹介手数料を貰って成り立つビジネスなので、
求職者様からお金を払ってもらう必要はないのです。

無料で使える分、
気軽に登録できるのは求職者様にとって良心的だと思います。

ただ、私の個人的な意見ですが、
求職者様もお金を払った方が良いとは正直思っています。

無料だからこそ、
転職エージェント、企業側に対しても、
無責任、無礼な態度を取る人が一定数出てくるからです。


面接をセッティングしてもドタキャンしたり、

質問を沢山してくる割に、回答に対するリアクションが無かったり、

上から目線な態度を取って、思い通りにならないと怒りをぶつけてきたり・・・。

もし利用時点でお金を支払っていたなら、

「自分の転職活動を成功させよう!」

と真剣に向き合ってくださるようになると思います。

(ただ有料にすると利用者は確実に減るので、集客のハードルが高くなってしまいますが…。)

個人的な意見を挟んでしまいましたが、
ここまでが転職エージェントのビジネスモデルです。


転職エージェントの難しさについて



転職エージェントは、企業側からお金をもらっている以上、

大事にすべきは企業側の立場ですが、

求める商品が人材(求職者様)である以上、

求職者様側の立場もそれと同様に大事にしていかないといけないのが、

この仕事の難しいところであり、

大きなやりがいでもあります。


と言うのも、

いくら企業側が欲しい人材を見つけても、

求職者様には当然選ぶ権利があります。

求職者様がその企業に行きたいと思ってもらえないと、

企業側の欲するものは手に入りません。


転職エージェントとして、企業、求職者様側、

双方の希望を上手くすり合わせ、

ベストなマッチングを追求していくことが求められるわけです。

もし有形商材(物)であれば、

「私、この企業には行きたくないです!」

なんて言うことは一切ないので、

その点においては無形の方が難しいと言えそうです。

とはいえ、有形だからこその難しさは絶対にあるので、

有形商材の実務経験が無い私からの意見は、控えさせていただきます。



印象に残っている仕事でのエピソード

転職エージェントは、大変なことも沢山ありますが、

転職活動という人生の大きなライフイベントを支える仕事なので、

やりがいも大きいとですし、

私はこの仕事を誇りに思っております。

印象的なエピソードを綴ります。


一言で言うと、

「自分の生き方に自信が持てない求職者様が、
私との対話により最も大事にしている価値観に気づき、
自信持って前向きに人生を歩んでもらえるようになったこと」

です。

私がサポートさせていただいた求職者様の概要は、下記の通りです。

・40代 女性
・2人のお子さまを育てている。
・今のお勤め先は4社目で、勤務して8ヶ月程度。
・入職前に聞いていた以上に残業が多く、体力的に大変。
・来年度からは人が減り、さらに残業が増える可能性がある。
・女性職場で、一部の人からは陰口を叩かれることがあり、居心地が悪い。

初回面談時は、
声色が暗く、体力的にも辛そうな状況でした。

本当なら今すぐにでも転職したい様子でしたが、

今のお勤め先に就業してまだ8ヶ月目なので、

「この年齢で、かつまだ8ヶ月しか働いていない私を評価してくれる企業はない」
「転職するためには、今我慢して働き続けるしかないのかな」

と転職活動に悩まれておりました。

そんな心境だったこともあってか、

初回の面談で仰っていた希望条件は、

「体力的に負担が少ない仕事」
「残業がそこまでない環境」

これだけでした。


どうなりたいのか?何をしたいのか?
など
その人の「ありたい姿」が全く出てこなかったので、

当時はそれ以上は問いかけず、

具体的な求人をお見せしながら、
電話で感想を伺うようなコミュニケーションを取っていました。


そうして対話を重ね、

徐々に求職者様の過去を掘り下げていくと、

その求職者様の本音、価値観が見えてきました。

不思議なことに、

今のお勤め先について語っている時とは反対に、

前職の仕事を語っているときの声色は、

とても明るく、イキイキとしていたのです。


人と関わるのが好きで、

お客様のためならばどんなに時間をかけてでも頑張れていたこと、

後輩育成のために教育プログラムを作成したこと、

また、その後輩の成長する姿を見るのが嬉しかったこと


こうしたエピソードを聞いたとき、

きっと求職者様が求めているのは、

体力的な負担の少ない環境ではなく、

お客様、社員との繋がりなのだろうと思いました。


そこで私は、

あえて残業が多く、比較的忙しい環境ではあるものの、

お客様の満足度を追求するような職場風土で、

経験が浅く若い社員の多い企業を勧めてみました。


提案した時は、

「体力的に大丈夫かな…」

と不安そうにしておりましたが、

仮に行かないとしても何か良い気づきの機会にはなると思い、

一度面接に行くように勧めました。


そして、

お客様や社員との関わりは浅いが、残業が少ない企業と、

私が勧めた企業の2社、

選考に進むことに決め、面接対策を行いました。

今の職場に転職してまだ8ヶ月目というのは、

採用する企業側から見たら、ネガティブなポイントですが、

前職の経験や、お人柄はとても素敵なものだったので、

その魅力を伝えながら、アピールするように伝えていきました。


求職者様の内省力が高かったこともあり、

日に日に成長していく姿を見て感動しておりました。


また、面接対策後には

「今まで見えていなかった自分を知ることができて、
転職活動が楽しくなってきました」

と言っていただき、とても大きなやりがいを感じました。


そうした求職者様の努力もあって、

2社ともに内定を頂くことができました。


そして最後には、

私が提案した企業へ入社を決められました。



入職後に電話をしたときは、

やはり残業時間は多く、

仕事も忙しい環境らしいのですが、

それ以上に、

自分の今までのスキルを活かせる場面が多かったり、

お客様の役に立てている感覚が持てたりするのが楽しいようで、

とてもイキイキと働いているようでした。


「忙しくて大変ですが、それ以上にやりがいがあるので、
しばらくは働けそうです!」

「本当に体力的に厳しくなったら、
その時に転職を考えればいいかなと思います!」

「自分の大事にしているものも見えているので、
もし転職活動することがあっても、自信をもってできそうです!」

「Yotchiさんに紹介してもらわなかったら、
絶対に働くことは無かったと思います」


こうした人間的な成長を支援したり、

新たな出会いを提供したりするのが、

転職エージェントの大きなやりがいであると確信しました。


もちろん毎回こんな綺麗な支援が出来るわけではなく、

泥臭く、しんどいこともたくさんあります。

でも、このエピソード一つ経験したことで、

転職エージェントという仕事に

誇りを持って働けるようになったと思います。



働き方について考えていることやその変化


転職エージェントは、企業と求職者の仲介人です。

仲介は、

両者のニーズや立場を理解するだけでなく

上手く帳尻を合わせていかなければならないため、

日々繊細なコミュニケーションが求められると実感しております。

ときに受け止めたくない事実を伝えなければならないこともあります。

そんな時、

「どうやったら嫌な思いをしないで、納得してもらえるか」

「どのタイミングで伝えるか」

「伝える手段は、メール・電話どちらが良いか」

等々、思考を巡らせながらコミュニケーションを取ります。


加えて、営業職として数字を追いかける義務を背負っているため、

成果も出さなければなりません。


こうした繊細なコミュニケーション、数字のプレッシャーに耐えきれず、

退職してしまう人は一定数いらっしゃいます。


かく言う私も、正直辞めたくなる時期は沢山ありますし、

実際に、2回転職活動しました。(苦笑)


転職エージェントは、

求職者様が転職してもらわないと、

自分の成果にならないので、

入社間もない頃は、

「求職者様」=「お金を生み出す道具」

と捉える時期もありました。

転職エージェントは、

求職者様を転職させるために、

転職活動を無理に勧める仕事なんじゃないか?

とも思っておりました。

なんてお客様に対して不誠実なサービスなのだろうかと

卑屈に捉えていた時期もありました。


ただ、今回綴ったエピソードや、様々な経験を通して、

今では誠実に向き合うことが出来るようになってきました。


仕事の内容は変わらないのですが、

その仕事に対する考え方、向き合い方が変わったのだと思います。


例えば、

私は少しでも今の仕事に疑問を抱くことがあれば、

転職はしないまでも、転職活動を心から勧めたいと思っております。


それは、私自身の実体験から生まれた考え方です。

私は2回転職活動をして色々悩んだ末、今の職場に残っております。

漠然と、

「今のままでいいのかな」

「他にもっと良い環境があるんじゃないかな」

「自分の将来が不安だな」

「自分の市場価値がどれほどあるのか気になるな」

等と考えていた時期は、

仕事に身が入らなかったり、

休日もあまり楽しめなかったりしました。

そこで、転職活動に舵を切ったことで、

そのモヤモヤは晴れていきました。

そして、その悩みを解消できた瞬間、

不思議と爆発的なエネルギーが湧いてきて、

日々の仕事・生活のパフォーマンスが格段に上がりました。

その経験を通して、

何か仕事に悩みがあるなら、

とりあえず転職活動をしてみた方がよい!

と思うようになりました。


ここまで長くなりましたが、、まとめると、

「転職活動を無理矢理させようとしているんじゃないか?」

と心苦しい思いでやっていたものが、

「転職活動すること自体に大きな価値があるから、まずはやってみよう!」

と心から勧められるようになったことで、

転職エージェントとしてのスタンスに変化が生まれ、

仕事に前向きになれたと感じております。

その他にも、

仕事に対する向き合い方の変化は、沢山ありますが、

ひとまずこのエピソードにとどめておきます。


今年の仕事のふりかえり


今年の仕事を通して、

自分が大事にしている価値観、

やりがいを振り返る良い機会になりました。


私は、元々教員志望だったこともあってか、

人に教えるのは好きですし、

自分の話を通して、

その人に新たな発見や気づきを与えることにやりがいを覚えます。


「なるほど!」

「分かりました!」

「知らなかった!」

「面白いですね!」

等のリアクションが返ってきたときは、

アドレナリンがブワっと出る感覚があります(笑)


そして、その発見や気づきのレベルが高ければ高いほど、ワクワクします。


ただ全く知らない知識を与えて、

「へー、そうなんだー」

と思ってもらえる気づきよりも、


アハ体験と言いますか、

腑に落ちる経験を味わってもらう気づきの方が、

大きなやりがいを感じます。

「あー、そういうことか!」

「分かった!!!!!!!」

と思えた瞬間は視界がブワっと広がり、

なんでも出来そうな全能感を覚えて、

とんでもないエネルギーが湧いてくると思うんです。


そうしたアハ体験を味わってもらうためにも、

私は、求職者様と一緒に悩んで悩んで考え抜いて、

一つの答えを探しに行けるサポートをしたいと思っています。


悩み考えた数だけ、解決された瞬間の喜びが

計り知れないほど大きいことを実感しております。


転職エージェントは、

転職活動を支援する仕事です。


転職活動は、一生に一度あるかないかの、

大きなライフイベントだからこそ、

前に進めば進むほど、

「本当に今転職していいのか」

「本当にこの企業でいいのか」

「現職に残ってもいいんじゃないか」

とあらゆる選択肢を考えながら、悩み続けます。


その分辛いことも沢山あるとは思いますし、

サポートする転職エージェント側からしても、

ときに振り回されてしまうので、大変な仕事だと感じます。

特にHSPの私にとって、

神経すり減らし過ぎて疲れてしまうことも多々あります。


ただ、その悩みを超えた瞬間の感動を味わってほしいし、

その姿を自分も見たいから、

転職エージェントの仕事は、まだ続けると思います。

天職ではないけど、適職ではあるのかなーと思います。

今後もブログでは、

転職エージェントとしての考え方、価値観をアップデートしながら、

今後のキャリアとも向き合っていきたいと思います。


とても長文になってしまい、大変失礼いたしました。

もしここまでご覧いただいた方がいらっしゃったら大変有難いです。

私は、人の人生を聴くことが大好きなので、

皆さまの仕事に関する記事をぜひ読ませていただけたらと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。



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