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やりたい仕事に出会える「分身の術」

*これは、独立13年目(2009年〜)・沖縄東京2拠点フリーランスの浅倉がフリーランスという働き方について12年分の記憶を放出している記事の一つです。前の2つもぜひ読んでやってください*


大丈夫だった

突然沖縄に移住した後や、レギュラーのお仕事を辞退しノーギャラで地球一周をして帰ってきた後。そのまま干されてもおかしくない状況でも、思わぬところからお仕事はやってきた。

地球一周のあと、旅の疲れが癒えた頃に青山のカフェにアップルパイを食べに行ったら、会計を済ませてお店を出たところでずっと前に協働させていただいた方から電話が鳴った。
沖縄に移住したら、見ず知らずの社長から「初めまして」とメールが届いた。
またある時は、全然別の用事で会っていた人から「そういえば今関わっているプロジェクト、浅倉さんが入るといいと思うんで紹介します。今直感で確信した」と繋いでいただいた。
また別のある時は、facebookのmessengerに「博○堂の○○です。今日か明日、ミーティングできませんか?」と突然メッセージが届いた。
他には、フリーランス編集者・ライターの大先輩から「この仕事は彩ちゃんの方がいいと思う」と紹介していただいたり、コワーキングスペースやイベントや飲み会で知り合った方から依頼をいただいたり。

そんな感じが13年、続いている。それぞれ、私に依頼をしてくださった理由はバラバラです。

アップルパイの時は、「冊子を1冊まるまる編集できる人は、いそうでいない」という理由。
見ず知らずのメールの時は、「ブログを全部読んで会いたいと思って」。
そういえばの直感の時は、直感
○○さんの時は、「沖縄でものを書いている人を見つけられる限り読んで、一番良かったから」。

毎回どれも、とても嬉しい。幸せだと思うのは、理由が「とりあえず書いてくれる人を探していたから」とか、「馴染みの業者だから」ではないこと。いつも何かしら、私でなければならない理由があり、すなわち私もやりたい仕事だった。そして、私でなければならない理由はいつも違っている

分身がたくさんいるから

タイトルに分身の術と書いたのには、2つの意味がある。

1つは、好奇心の赴くままに、信念が征けと示す方へ向かって色々な自分をモザイクのように身につけてきたこと。その結果、鏡の角度で違う私が映る多面体になったという意味での分身の術。
もう1つは、そういう自分の多面性を、人の記憶や情報空間のあちらこちらにランダムに放出して残してきたこと。私のかけらが、この世界に散らばっているという意味での分身の術。

分身の術を使って面を増やし散らばり先を増やしていくと、以下の3つが豊かになっていく。

・成果物から推察できる技能
・書いているものから推察できる知識と思考
・ブログに書いてあるマイナーな経験

それらの総体を世の中では個性とかセンスと呼ぶのであり、学歴とか社歴とか肩書きだけでは説明のできない部分だ。「人の目に止まる」とか「白羽の矢が立つ」というのは、その部分に対して起きる(と、私は思っている)。

フリーランスは、そうした部分を誰かに認めてもらって案件ごとに相思相愛でいられる、素敵な働き方だと思う。

次は、どんなことをして面と散らばり先を増やしてきたかを、丁寧に書いていこうと思う。




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