「歩きながら考える」ヤマザキマリ・著を読んで、思うこと。
「常識」ではなく、「良識」で生きる
子どもの頃に読んだ『フランダースの犬』。あの物語のクライマックスで、大聖堂でネロがパトラッシュと絶命します。多くの人は、「かわいそうに」とその死に涙した。しかし、著者であるヤマザキマリさんは、そうは思わなかった。この場面に至るまでの、ネロの煮え切らない態度に納得いかなくて「ネロは勇気がなかったから、こんな目にあったのだ。」と受け止めた。誰かが絵を見てくれるのを待っている姿に、謙虚さより驕りを感じたと言います。それに比べて、『シッドバッドの