フランス映画、ベスト3
2位 「気狂いピエロ」(1965年 ジャン=リュックゴダール監督 ジャン=ポール・ベルモンド)
色彩がきれいだ。青い空、フェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)の赤いシャツ、黄色のダイナマイト、フェルディナントの顔に塗られた青いペンキ、黄色い爆発の炎、倒れた男の赤い血。
色彩が主役で、ストーリーや引用が脇役のように見える。
ラスト、自分の身体にダイナマイトを巻くシーンも現実的ではないが、ランボーの有名な詩とセットで、詩的な「面白味」を醸している。
軽薄な女マリアンヌ(アンナ-カリーナ)と、軽薄なフェルディナン。シリアスな自爆すら、軽薄に見える。
即興的で、類をみない構成だ。色彩にインパクトがあるので、退屈しないですんだ。
自分が20代で初めて書いた短編小説に、このランボーの詩「永遠」を引用したこともあって、親近感を持っている。