人材紹介業界が衰退していく理由
コロナで状況が一変
・コロナ前までのエージェントバブルが終わり、景気後退による業界の衰退
・働き方改革によって、ワーケーションや副業が広まり、終身雇用が完全に崩壊した
・業界のレベルが低下、参入企業増加で、モラルも低下していく
・企業側・転職者側も、エージェントのサービスに疑問を抱くようになった
・AIにより、人が要らなくなり、泥臭いエージェントが不要になった
業界特有の課題
人材業界は、まだ歴史が浅い。最近でこそ、注目の業界となっているが、世間に認知されだして、まだ20年も経っていない。
そして、参入の障壁が低いこともあげられる。最近でこそ、敷居が上がりだしているが、携帯電話とPCがあれば誰でもできる業界だ。
転職という、人の生涯に重要な節目に関わる仕事として、社会貢献も高そうな業界ではあるが、一方でそんな重要な仕事にも関わらず、業界のレベルは低い。
一人決まれば、理論年収の35~40%という高い報酬がもらえる。これは美味しい。一方で、どんなに頑張ってこちらの落ち度がなくても、決まらなけれが、結果はゼロ。タダ働きと同じだ。景気に左右され、安定した収益をあげにくい構図でもある。
昔は良かった
最近の業界を見ていると、参入企業が多く、競争が激化していることがあげられるが、大手エージェントを中心に、若手人材がどんどん業界に入ってきた。
ひと昔前は、キャリアコンサルタントといえば。定年を迎えた方やシニア層が中心だった。それはそれで問題がないわけではないが、昨今の若手コンサルタントの急増により、コンサルタントのレベルの低下が急激に起こった。
新卒採用を積極的に行う会社もでてくるなど、様変わりした。若者がダメということはないが、転職をした経験がない新卒がやるのはどうか。どこかの業界で、社会人を経験してから来る業界だ。
先日も10年来付き合いのある企業担当者と、10年前は良かったという話になったが、ここまで急速に変化した業界はないだろう。
AIがやってくる
人材紹介の仕事で、求人のマッチングがあるけれど、これがことのほかAIが活躍することになるだろう。大手エージェントは、もはやマシーン化し、営業マンが要らなくなっている。
中小のエージェントで、思いっきりアナログに振り切り、おもてなしの精神で接する会社しか残っていかないのではないか。
景気後退、会社への帰属意識の低下、働き方改革の浸透により、人材紹介業界は、これまで経験したことがない淘汰の時代に入った。
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