目が霞み歯が欠ける。足が上がらぬ脳は靄。
もうすぐ22歳だが、やや衰えを感じる。バテやすくなり、寝ても回復しない。そもそももうオールがきつい。
後天的な体力と先天的な行動力を切り札に今まで勝負してきたが、それを失うんじゃないかという不安と恐怖を感じる。
少なくとも1年前までは人並み以上の体力があったと思うし、体力には相当な自信があった。体が追いついてこない。それに伴い心も前進を止めてきている気がする。
俺の場合の体力は後天的に練られたものだから、きつい肉体労働での練成を止めれば体力落ちてくるのも当たり前か。
体力や筋力は付けるのは大変だが、落ちるのはびっくりするほど早い。
そして最近気になるのが身体の機能の低下。
俺はICLで視力を取り戻したのだが、最近遠くがぼやけるようになった。しっかり寝てもなかなか戻らない。
右耳も音がどもるようになった。原因は不明。
あとは現場で床に落ちてる道工具などによく躓く。
意識では足が上がっていても、実際に上がっていない。この意識と現実のズレが衰えなのだろう。
あとは脳の靄。これはもう諦めている。
以前書いた例の出来事からずっと靄がかっている。検査受けてもなんにも出ず、だから治療法もない。一生治らない。一生苦しむべきだということを示されている。
基本的に考えることが出来ない。仕事でもプライベートでも今からすることのイメージが出来ない。
それ以前は頭の中で絵を描いてイメージしてたと思う。記憶を思い出すこともなかなか出来ない。
基本的に呂律回らなくて噛みまくりだから大抵聞き返されるし、俺の方も人の声がただの音のように聞こえるから2.3回は聞き直すことが多い。
そして何よりも、かなり多くのことを忘れてしまっている気がする。
俺はそこらの同年代の3倍ほどは苦労してる自負があるから、老けるのも早い。
どうせ26歳で死ぬからまあ半ばどうでもいいんだけど、せめてあと2年は右肩上りに体力や健康があってほしかった。