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ハマスホイとデンマーク絵画【ミキティレンズ】Vol.2

ハマスホイとデンマーク絵画、観てきました。

爽やかで開放的な、様々な地域の自然を描いた絵画たちから、ハマスホイの日常的で閉鎖的な絵画たちを通して観ると、
旅行に出かけてきたような気分になれてフワフワした満足感です。

と言っても実はそんな爽やかじゃなくて、
"わりと楽しい田舎旅行から無事都会の自宅に戻って安心したけど、帰ったら帰ったでニートなんだよね"
みたいな脱力感、無力感付きっていうか。複雑な感覚。

説明書きの「静謐」とか「諦念」とかその辺に影響されてるかも。リアルすぎて疲労が。笑

去年のルーブル美術館展でも思ったけど、絵画っていうのは技術どうこう以前に、根っこはあくまで「後世に残したい記録」なんだよなーと思い返しました。

それには実は、実際に目に見えていたものはどうでもよくて、美しいと感じられる理想的な情景をただ素直に表現していいんだよなあと。

私みたいな素人からすると絵っていうのは、写実的なほど評価されるべきだとか、写真に近付くほどすごいとか、そういう物差しでしか測りにくかったりするけど

実際の窓のように風が吹いてきそうなほどリアルな風景画から、
実際の風景に自由に動物や岩を書き足して理想の景色を表現した絵、
レンズを通してピンぼけしたような風景の絵を観てみて、

「みんな写真みたいですごいなあ。まあでも写真だったらフォトショで編集するのが早いかー」
なんて思ったところで、笑

「なんとなく、絵画は写真を追いかけているような気でいたけど、実際は写真の方が絵画を追いかけ続けてるんだ」と気付きました。
個人の視界を語るのに、絵画技術が雄弁すぎる。
いや当たり前なんですけど、こういうの意外とちゃんと考えたこと無かったかも。

過去の理想(という名の視界)が、ほとんど実際と扱われているなら、嘘とか真実とかってやっぱりただの言葉なんだなーと。。

自分はどんな景色が観たいかなあ。
どんな景色を観ていたことにしたいかなあ。

こんなこと考えすぎると頭痛くなるので、
自分や物事や世界の輪郭をぼやかしてなぞりなおしてみるのは、たまににしておきたいですね。笑

以上、ミキティでした!

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