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今後の住宅ローン考察

2024年7月、日本銀行が政策金利を0.25%に引き上げる追加利上げを決定し、住宅ローン市場に波紋を広げています。この決定を受け、今後住宅ローンがどうなっていくかを考察します

ネット銀行とメガバンクの金利動向比較

ネット銀行とメガバンクの金利動向には明確な違いが見られます。ネット銀行では、楽天銀行、住信SBIネット銀行、イオン銀行が基準金利の引き上げに動いており、auじぶん銀行も10月以降に変動型住宅ローンの基準金利を0.25ポイント引き上げると発表しました。一方、メガバンクは比較的慎重な姿勢を見せています。三菱UFJ銀行が17年半ぶりに短期プライムレートを1.625%に引き上げましたが、他のメガバンクは現時点で大きな変更を行っていません。ただし、預金金利に関しては、メガバンクが春に引き上げた水準(普通預金金利0.020%、定期預金金利0.025%~0.300%)を維持しており、一部のネット銀行ではさらに有利な設定を設けています。この動向は、ネット銀行がより積極的に金利を調整する傾向にある一方、メガバンクがより慎重な対応を取っていることを示しています。

日銀の政策変更が住宅ローンに与える影響

日本銀行の金融政策変更は、住宅ローン市場に大きな影響を与えています。2024年3月に日銀がマイナス金利政策と長短金利操作を終了したことで、金利上昇の環境が整いました。この政策変更により、固定金利型住宅ローンは長期金利の上昇を反映して上昇傾向にある一方、変動金利型は短期金利に連動するため、急激な上昇は避けられると予想されています。ただし、変動金利型ローンは将来的に金利上昇のリスクがあるため、借り手は自身のライフプランを考慮して金利タイプを選択する必要があります。金利上昇に備えて、残債を減らす繰上返済や、固定金利への切り替えなどの対策を検討することも重要です

住宅ローン金利の今後の見通し

2024年以降の住宅ローン金利は、緩やかな上昇傾向が予想されています。日本銀行の金融政策正常化に伴い、変動金利は2025年1月頃から影響が顕在化し、0.5%程度まで上昇する可能性があります。一方、固定金利は長期金利の上昇を受けてさらに上昇する見込みですが、その程度は予測が難しくなっています。専門家の予測では、2024年から2033年にかけて短期金利が徐々に上昇し、2033年には1.0%程度に達する可能性が示唆されています。ただし、経済状況によっては金利上昇のペースが変動する可能性もあるため、借り手は金融情勢を注視しつつ、自身のライフプランに合わせた柔軟な対応が求められます。


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