愚かなお弟子さん☆
昔、何かで読んだのですが、お釈迦様に愚かなお弟子さんがいたんだけれど、自分の名前も忘れるほどで、なかなか悟りを得る事ができなかった修行僧がいたと書かれていました。自分には僧は向いていないのではないかとお釈迦様に言うと、お釈迦様から掃除を一生懸命にやりなさいと言われ、その通りに頑張ったら悟りを得たという内容でした。
その時は大雑把にしか把握できませんでした。
仏教では掃除も大切な修行だそうです。
有名な山寺では毎朝、修行僧が黙々と綺麗に掃除をするらしい。
だから、愚かなお弟子さんに、お釈迦様は掃除をするようにと、おっしゃったんだなぁと勝手に思っていました。
ですが、私が掃除をしていて、ふとそのお弟子さんの事を思いだし調べてみたら……。
そのお弟子さんの名前は周利槃特(しゅりはんどく)と言って、自分には僧は向かないのではないかとお釈迦様に言ったそうなのですが、お釈迦様が「自分が愚かだとわかっている者は本当の愚か者ではない」と励まされ箒で掃除を一生懸命やるようにと、おっしゃったそうです。
それから周利槃特は長い事、掃除を頑張ったのですが、ある日、子供達が掃除した所を散らかしたので怒鳴って怒ったそうです。
その時、はっとして、初めて人の業である塵や心の垢は、なかなか落ちにくいという事を悟られたそうです。
お釈迦様は「悟りを開く事は、たくさん覚える事ではない。たとえわずかな事でも徹底しさえすれば、それでよいのである」と、おっしゃったそうです。
掃除は身の周りを美しくするだけではなく、心も綺麗にしていなければいけないと言う事も、教えてくれたんですね。
私は、しょっちゅう、この周利槃特の事を思いだしていたのですが詳しい事は知らずにいました。
この周利槃特の事を調べて、
お釈迦様の優しさ、懐の深さ、叡智なども知る事ができました。
何かを続けていると、ふいに悟る事があります。
その続ける何かも大事でしょうね。
悪いことなら言語道断です。
私も心の汚れに気をつけたい思うお話でした。