「美術教育について僕なりの考え」
「美術教育について僕なりの考え」
私はとても遠大な芸術について語るには青二才でありますが、それでも今のアートに関する心境や状況など語っていきたいと思います。
まず、私は絵画を専門としていますが、その作品というのはいたって個人的なもの、人に教えられるものではないのです。
絵も、教えられる絵があってそれは教画と呼ばれるものでいたってアカデミックな教えになっています。それはセンスのいい人、器用な人、ものすごい努力家などが習得できる古典主義の絵のことを言うのです。いたって芸大や美大などで基礎を学ぶのに似ています。
また、教えられない絵というものがあります。それは個人的なアートです。よくある教科書どうりの絵でなくてもっと個性的な絵のことを言います。技法も個人的な哲学があったり、手法があります。それは教えられるものでなく、自分で切り開いて自己の表現を作っていきます。0から1を生み出し、アートの中でも自分ルールを作って鑑賞者に見せます。それを個人的な絵画と言います。
教画は絵の基礎を学ぶことですが、実は僕も基礎的な学びをした経験があり、先生に教えてもらいました。
まず、基本はデッサンであったように思います。かなり本気になってデッサンを頑張っていたことを思い出します。デッサンは若い頃でないと身につかないと言われました。27歳になったらデッサン力が上がりもしないし下がりもしない状態になるよ、だから上達するうちにデッサンを習得しなさいと言われて、焦るようにデッサンを描きまくった経験があります。
若い頃って水を吸うスポンジのようなもので何でも吸収していきます。どんどんデッサンをしまくっていきます。そして、どんどん上達していきました。
絵を教わる時、生徒は下手であった方が楽しい。と思います。私も美術学校時代はあまり上手でなく、素人でした。これがいいと思います。絵の世界において未開発なところがいっぱいあります。どんどん開拓していくのに似ています。どんどん描いて上達しまくります。
未熟な時はそれなりに楽しいし、進歩の可能性が大きく広い、その広大な大地を耕作するような感じです。
そりゃ、上手になります。若さっていうのはそれだけで素晴らしいと思います。
何だか、またデッサンをしたくなってきましたね。とりあえずデッサンできれば楽しいです。何でも描けます。抽象画だって描けます。楽しいのこの上ない感じです。
絵を学ぶ時のアカデミックな入り口はやはりデッサンです。そう僕も教わりました。
デッサンができればいろいろなものを創造できる。そんな役得もあります。そこはいいところです。
ぜひ、デッサンを楽しんでみてください。いろんなものが描けるようになるでしょう。
美術を教わるには多少イライラもあるでしょう。教わる時は自分を出してしまったら教わることでないから、なので自分を真っ白にして吸収していくことが生徒の側でも大事です。デッサンはしんどいものです。でも、できるようになると楽しいものになっていくでしょう。
整地させたような線を引けたらだいぶできたことの証拠になります。時々、雑に見えるデッサンもありますが、それは教画でなく個人的な絵になると思います。僕はどちらも取り入れつつも整地されたデッサンの線をやっています。雑なデッサンであればそこは荒らしですので、まとめるのに面倒だからです。しかし、絵の具でごまかすならいい感じです。
描き方にいろいろありますが、最終的には自分の見る美を、イデアの、観念にある美を思い、モチーフなり何なりに美意識とセンスでもって再現できたらいいと思います。
ここまで読んでくださり感謝します。
ありがとうございます。また、このような形で美術について語っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ではでは、