【65歳の壁】
私は、脳性小児麻痺により、手足言葉に障害があります。手に関しては、細かい作業ができません。脚に関しては、極端な内股歩きで歩くたびに頭を揺らします。言葉は、お酒に酔った人のように呂律が回らないような喋り方です。
2017年、私は脊椎管狭窄症を患い、腰と脚激痛が走り歩けなくなり、入院しました。リハビリの成果もあり、30分ほどまでは歩けるようになりました。
しかし、2019年に精神安定剤と眠剤を大量に飲み、市民病院に搬送され、一ヶ月後精神病院に転院。その前年に父は他界。それまで、高齢である母との二人暮らしでしたが、母のケアマネジャーの勧めもあり、母は私が入院中施設に入所。
私は、母がいなくなったアパートで一人暮らしを始めました。入院中、市のケースワーカーさんや相談員さん、ヘルパーさんなどの話し合いで、一人暮らし後の私の暮らし方が決められました。
その結果、月曜日から日曜日までの一週間、家事。火曜日木曜日日曜日と家事と入浴介助でヘルパーさんが、また、週に一度ずつ訪問看護師さんと訪問リハビリ師が入ってくれることになりました。
当時は、民間の賃貸に住んでおり、そこの家賃は78,500円。その家賃や光熱費は、母の年金と父の遺族年金から払ってました。
母が施設に入所し、母の施設の入居費と維持費は、母の年金と父の遺族年金から払うことになりました。そして、家の家賃と光熱費は、私の障害者年金と僅かばかりの蓄えから捻出。2、3年の生活費だけで私の蓄えは、底をついてしまうと思い、一人暮らしになってからすぐに県営住宅に応募。
ラッキーなことにその翌年、私は県営住宅に入居が決まり引っ越してきました。
県営住宅の家賃も、減免手続きを取り、それまで払ってきた78,500円から8,200円になり、蓄えを切り崩さずに、なんとか障害者年金だけで賄っています。
私は、現在59歳です。あと、5年半後に65歳です。
皆さんは、65歳の壁と言う言葉をご存知でしょうか。
65歳を迎えると、障害者であっても介護保険の対象となります。
どう言うことになるか、具体的にご説明しましょう。
私は、身体障害者手帳2級で重度障害者の分類に入ります。ですから、医療費も掛からず、毎日いらして下さっているヘルパーさんの費用や訪問看護師さん、訪問リハビリ師さんの費用も掛かりません。
しかし、65歳以降になると、介護保険に移行し、無料であったサービスが1割負担に。しかも、今まで受けていたサービスを受けられなくなるかも知れなくなりました。例えば、月曜日から日曜日までの入って頂いているヘルパーさんも、こんなに入ってもらえなくなります。
先月、65歳以降の生活のありようについて相談員さんに訊いてみました。すると「その話は、おいおいに話しましょう」と仰って、具体的に話してはくれません。
私は、このことを考え始めると、塞ぎ込んでしまいます。
毎日ヘルパーさんがいらして頂けなくなると、日々の食事はデリバリーを頼むしかありません。当然、今よりも食費一つとっても高くなります。また、ヘルパーさんを頼むことによって1割負担が発生します。
現段階では、障害者年金だけで賄えていたものが、賄えきれずになります。蓄えを切り崩すことになり、最悪の場合、生活保護を受けなければならなくなるのかなぁと思います。
出来るだけ、生活保護は受けたくありません。だから、ホームレスになれるかと問えば、それもできません。やはり、最悪の場合、生活保護の道しかないのでしょうか。