終活生日記

「合間縫う腑に落ちない音楽」は、はてなブログに移転しました。

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マガジン

  • ブックジャケット・チェーンメール

    悪名高きブックカバーチャレンジあらためブックジャケット・チェーンメールに応えた文章。表紙のみの転載は著作権侵害の疑いがあり、引用の形にするためにはある程度の長さの文章を書かざるを得なかった。

最近の記事

大企業に対する性悪説で「市民営化」を主張する斎藤幸平氏は日本のガバナンス法制に無知なのでは?

前回、「斎藤幸平氏の「脱成長」論についてClaude.aiと対話してみた。」という記事を公開した後に、斎藤氏の新しいインタビューが公開された。 このインタビューで彼は、前回の記事で言及しなかった点について、まるで大胆な解決策のように提唱している。しかし私には、彼が日本の既存の会社法制や株式市場の実態について、単に無知なのではないかという疑いを強くした。 そこでこの件について、Claude.ai さんと会話を交わしてみたので、前回の附録として記事を立てておく。(なお全部で1

    • 斎藤幸平氏の「脱成長」論についてClaude.aiと対話してみた。

      はじめに いまのサヨク(含フェミニスト)ってもはやイデオロギーですらなく、単に「私が貧しくモテないのは世の中が悪いせい」と不満を募らせるノイジーマイノリティがコア層なのに、サヨクの新スター斎藤幸平が「貧しくて資本主義反対って頑張っているんだみたいなことを、すごく変えたい」なんて発言しちゃマズイですよね。 あの驚異的に退屈な『人新世の「資本論」』が50万部以上売れて東大教員になったカネで、マルジェロ買ってるわけじゃないですか?それって、ただのサヨク成金ですよ。村上隆がアイロニ

      • 経営者が雇いたがらない「素直ではない人」とはどういう人か

        久しぶり若い人たちと中央線で。舞茸天だけ突出してコスパが高かった。 最近勢いのあるベンチャー企業の社長やCHROと立て続けに話す機会があり、それぞれ相当な高スキルの人材が必要なはずなのに、揃って「やっぱ採用するのは“素直な人”ですねー」という結論になったのが興味深かった。 こちらが「分かりますわー」と共感し、相手も「最終的にはねー」と応じた――という話題を振ったら、若い人たちが一斉に「それって結局は自分の手足として便利に使いたいだけじゃないですか?」とかいうのでキョトンと

        • イスラエル人やパレスチナ人は、日本の原爆被害者に同情して声をあげたか?

          どうもこの映画を見に行く気にならないのは、私たちが「目の前の悲劇を意識的に関心の外に置くことで心の平安を保っている」のは、あまりにも日常的で当たり前のことだと思っているからだ。 良心の呵責に耐えかねるなら、義母のようにその場を去るしかないんだよね。何もやらないことについては何も変わらないけど。 こういう極端なシチュエーションとエピソードを知ってショックを受けから、初めて目覚めたようなキブンになって、自分と自分の周辺の日常を攻撃し始めるようになるやつとは関わり合いになりたく

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        • ブックジャケット・チェーンメール
          6本

        記事

          2024年6月になってから就職活動を始める2025年4月卒(見込み)の大学生へ

          上場している(=大手)食品会社128社の新卒採用状況を2024年6月2日現在で全部調べました。このうちマイナビなどでエントリーを受け付けているところは56社ありました。 逆にいうと、全体の56.2%は受け付けを終えているということ。なので、エントリーシートは残り全部に送ってみたほうがいいだろうね。いい返事が5~6件返ってくればいい方だと思うけど。 なお、一般的な会社の場合、すでに会社説明会が3月中旬に行われおり、 WEBプレエントリー締切 4月中旬 エントリーシート締切

          2024年6月になってから就職活動を始める2025年4月卒(見込み)の大学生へ

          アーケードゲーム「サーカス」のファンファーレの元ネタは何か?

          先日鴨川の駅前で飲んだときに若い店主から、私が育った某団地のショッピングセンターが撤退して荒れ地になっていたが、最近そこらを再利用して活性化しようとしている(というか安い家賃で遊んでいる)若い人たちがいるという話を聞いた。にわかには信じがたい。 なんでそんなところで彼と話がつながるのかは脇に置いて(せんどうがヤオコーに買収された話でも盛り上がった)、そこで記憶の奥底から引き出されたのがアーケードゲームの「サーカス」である。 若い人たちはYMOのデビューアルバム冒頭の「コン

          アーケードゲーム「サーカス」のファンファーレの元ネタは何か?

          南さんの朝日新聞退職挨拶文の感想

          久しぶりの投稿。ブログ名もはてなとは別に「終活生日記」に変えて、メディア関係の垂れ流しを書くことにしました。 「退職エントリー」といえばnoteなんだから、南さんもnoteに書けばよかったのに。 “そう、今の朝日新聞という組織には、絶望感ではなく、絶望しかないのです。”とか書いてるけど、多くの人たちは、ただ沈みゆく船から飛び降りただけなのに、ずいぶん偉そうだなと感じてるのではないだろうか。立岩さんの“この「退職挨拶文」はメディア史に記録されるべき第一級の資料だ。”なんて評

          南さんの朝日新聞退職挨拶文の感想

          ハラオカハウス3泊4日滞在の感想と、今後の用途についての思いつき

          この間のゴールデンウィークは、千葉・内房の貸別荘を一棟借りしてひとり過ごした――と書くとおおげさですが、だいたいそういうことをさせてもらいました。 4月の終わりにハラオカハウスの内覧会に行って、これ最高じゃないですか!と絶賛していたら、運営の永森さんが「格安で3泊4日お貸しするので、実際に泊まってみて、今後の用途などについて何か書いてくれませんか」とおっしゃってくださったのです。 とはいえ、無理に持ち上げるつもりもなく、淡々と書いていきたいのですが、まあ掛け値なしに素晴ら

          ハラオカハウス3泊4日滞在の感想と、今後の用途についての思いつき

          noteを引っ越します

          お世話になったnoteを引っ越します。 note/cakesの最近のいろんな問題はきっかけでしかなく、自分のコンテンツはそろそろ独自ドメインで書き溜めていった方がいいかなと思っていたところに、長い正月休みが来て、やってみたらうまくいったので決意しました。 年齢的にも、もう残り少なくなってきた焦りがあるのかもしれません。noteはエクスポート機能がないので、こつこつコピペしています(コピペ終わったものは下書き→削除)。 幸い、新規で公開した記事もアクセスが伸びました。こう

          noteを引っ越します

          藤嶋咲子の「これはパイプではない」

          藤嶋咲子さんの個展「Unstoppable Unfolding」を、表参道のDiEGOに見に行きました。2020年10月31日(土)まで。 場所は、表参道から裏原宿に抜ける道沿いの黄色いビル(オリエンタル原宿)の2階です。 土曜日は幸い天気がよく、ギャラリーの中も明るくて、絵を見るのにとてもいい環境でした。残りの会期は短いですが、今週は天気が良さそうなので、ぜひ足を運んでください。 欲しくなる絵藤嶋さんの作品はとても魅力的で、真摯な人柄も現れていて、見ると購入したくなる

          藤嶋咲子の「これはパイプではない」

          DANRO復活記念 こんな「ひとりを楽しむ」は嫌だ!

          朝日新聞社が運営するヴァーティカル・メディアの先陣を切った「DANRO」が、初代編集長の亀松太郎さんの会社に譲渡されるという異例の展開となった。 実質的に大新聞と個人のM&Aである。素晴らしい。前DANROでは初日から書かせてもらったけど、新DANROでも書かせてもらえる機会をいただけるかもしれない。 だが、どうも歳のせいか筆が進まない。「自己批判が不相応に増大する」(ジャン・シベリウス)という言葉を目にしたけど、まさにそういう感じなのだ。 そんな挫折もせっかくの機会な

          DANRO復活記念 こんな「ひとりを楽しむ」は嫌だ!

          「人生には目的がない」という君の認識は正しい

          #社会人1年目の私へ というテーマに乗ってみようと思う。 どうせ20代で死ぬとタカを括っていた君だが、実は50歳を超えてもまだ生きている。それを知って絶望しているだろうが、心配いらない。君は50を過ぎても相変わらず絶望している。 まず、君が日々いらだっていることについてだが、その正体が何か分からないことが、いちばんモヤモヤしていることだと思う。 それが見えてくるまでにはあと数年必要なのだが、いらだちの原因は、結局のところ「人生には目的がないのに、なぜこの人たちは、まるで

          「人生には目的がない」という君の認識は正しい

          明仁天皇を心からねぎらいたい

          先日、東大卒業式での上野千鶴子名誉教授の祝辞が賛否両論で話題になったが、否定的な評価ではそれに勝るとも劣らない式辞がかつて存在した。 1997年から2001年まで東大総長を務めていた、フランス文学者の蓮實重彦氏のそれである。一連の式辞は『私が大学について知っている二、三の事柄』(東京大学出版社)などに収められているが、特徴は、まずその長さだ。 「改革」の時代だった平成例えば2000年の「思考の柔軟性」と題した入学式式辞は、四六判の書籍の18ページに及んでいる。縦45文字×

          明仁天皇を心からねぎらいたい

          「能書きなんて要らない」人生なんて、楽しいのか?

          週末昼寝ばかりしていて寝付けないので、積み残しの宿題をひとつこなす。ひと月ほど前にDANROにこんなのを書いた。 さほどよく書けたものではないが(本業が忙しく、休日の夕食ついでに書いた)、配信されたYahoo!に珍しく76ほどコメントがついていたので、記録のために貼り付けておきたい。 誰が刺身をナメたのか?ところで、昨年末に東洋経済オンラインが配信した「AIに仕事を奪われる、中学生以下の大人たち」が話題になったが、 ヤフコメは、いまや、その「日本語が読めない日本人」の実

          「能書きなんて要らない」人生なんて、楽しいのか?

          「音楽は何も救えない」からの復活:岡城千歳「坂本龍一ピアノワークス3」がもたらす癒やし

          このところ、ピアニスト岡城千歳の「坂本龍一ピアノワークス3」を繰り返し聴いている。こういう音楽を聴いていると、音楽は言葉にならない世界を扱っているから音楽なんだ、という当たり前のことを考えてしまう。 それでもあえて言葉にすると「癒やし」の音楽といえるかもしれない。といってもイージーリスニングとか、J-POPのオルゴール版みたいなゆるいものではない。たとえば、宮崎駿監督の映画「風の谷のナウシカ」のあるシーンを思い出すようなアルバムだ。 魔のスクリャービン沼に引き込まれる岡城

          「音楽は何も救えない」からの復活:岡城千歳「坂本龍一ピアノワークス3」がもたらす癒やし

          坂本龍一の音楽を救いとして15年ぶりに活動再開したピアニスト岡城千歳さんのアルバムを聴き返す

          ピアニスト岡城千歳(おかしろ・ちとせ)さんが15年ぶりに復帰するという記事を見かけた。これはなんという朗報と思って読んで見ると、こんな書き出しになっていた。 「ポップスをクラシカルに再構築することに長けているピアニスト・編曲家の岡城千歳」 いやいやいや……。岡城さんは、れっきとしたクラシック音楽のピアニストじゃないか。それも、ガチの天才といっていい数少ない音楽家だ。なぜこんな紹介の仕方をするんだろう。 どうやら岡城さんの編曲・演奏による「坂本龍一ピアノワークス3」の発売

          坂本龍一の音楽を救いとして15年ぶりに活動再開したピアニスト岡城千歳さんのアルバムを聴き返す