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北ア 裏銀座縦走|ならず。。。
こんにちは。
コラージュセラピストの まきです。
先週、6泊7日で北アルプスに行ってきました。
反省を込めて記録として書きます。
Day1
昼食を駅前で食べて、信濃大町駅~七倉ダム タクシーで移動。
七倉ダム~3時間程歩く。
高瀬ダムを超えて、ブナ立尾根登山口近くでテン泊。
![](https://assets.st-note.com/img/1682501198356-pX8Cg4upym.jpg?width=1200)
Day2
ブナ立尾根登山口~烏帽子小屋
コースタイム、5時間半。私たちの脚では8時間半。。。
標高差1200m超えの北アルプス3大急登。
ただでさえ急登なのに雪がついてただの滑り台だった。泣
でも気合で進み、何とか小屋へ到着。
烏帽子小屋はすごく綺麗で快適でした。
(料金は1人2,000円振り込みにて支払い)
![](https://assets.st-note.com/img/1682500989483-SEraKj8x2D.jpg?width=1200)
Day3
この日に判断を誤り、縦走計画が大幅に変更になった。
烏帽子小屋~三ッ岳周辺まで。
朝は6時前に小屋を出発し、11時頃から風が強くなる。
12時頃に(おそらく)風速30mくらいで前に進めない。
野口吾郎小屋まではあと1時間半くらいはかかるだろう場所。
稜線上だったため、近くの雪庇を掘り起こし、テントを立てる。
テントの中で過ごすも、ここで一晩越せるのか不安になり、
再度、野口吾郎小屋を目指し歩き始める。10mだけ。
歩き始めたら先ほどにまして風が強くなり、四つん這いでないと
身体が飛ばされそうになるくらいの風。
雪は真横に吹雪いている。
即、居た場所に戻るが風が強すぎてテントが立てられない。
岩陰に隠れながら、近くの雪を掘る。
しかし、陰ではあるものの雪が吹雪いているため、ほぼ野ざらし状態。
一晩越せたとしても低体温症は逃れられない。
プチパニックになり、長野県警とココヘリに連絡。
(稜線上だった為、電波が通じた。良かった。)
こんな状況で救助なんて来てもらえないと思いながら
すがる思いで電話をした。
長野県警の方に状況を伝えると、やはり
「風が強すぎて救助には行けない」(そりゃそうだ)
「ビバーク装備は持っているか」
ーテントあります
「防寒着や食料は」
ー縦走予定だったのであります
「とにかくテントを立てて、温かいご飯食べて温かくして過ごしてね」
ーはい、テント立てます
話しているうちにこちらもだんだんと落ち着き、
とにかく「テントを張るしかない」と覚悟が決まった。
「立てられない」のではなく「立てるしかない」
風速30mの中、テントを立てるのは恐怖だった。
だけど、立てるしかないと思って二人で張った。
4点固定したら中に一人人間が入っていないと
テントが飛んでいってしまうような状態。
中に入れておいたロールマットが風の強さで
外から掃除機で吸われたかのように外に出て行ってしまった。
そんな中でもパートナーが必死になってフライを固定してくれ
なんとかテントは飛ぶことなく一晩過ごすことができた。
夜中も数時間おきにナルゲン湯たんぽのお湯を沸かしてくれ
「大丈夫だよ」「元気~」「頑張ろうね」と前向きな言葉をかけてくれた。
夜中にテント側面(山側)に雪が積もり、朝にはテントの高さの半分くらい積もっていた。
すこーしだけ入り口部分を開けたりしていたので
一酸化炭素中毒も幸いならず、無事、朝を迎えることができた。
テントのポールは若干?曲がってしまった。
フライシートの紐は1つ千切れてしまった。
テントとパートナーのおかげで無事過ごすことが
できたことを強く実感した。
Day4
翌朝は全然眠れなかったこともあり、野口吾郎小屋泊りで
午前中には行動を終えた。
パートナーは朝からテントを掘り起こしたり、
ご飯をしっかり食べていたり元気な姿で尊敬する。
ただ、ワカンとポールが飛んでいってしまったのか
行方が分からなくなってしまった。
1時間程雪を掘り起こしたりしたけど
見つからず、名残惜しいがそのまま出発した。
こちらも綺麗でゆっくり過ごすことができた。(1人2,000円振り込みにて)
太陽が出ている間に荷物を少しでも乾かそうとしたが
風邪が強く、あまり、干せなかった。
寝袋は昨夜濡れたまま、ナルゲンボトルを2本入れて寝たが
体温が上がらず、この日もあまり寝れなかった。
Day5
野口吾郎小屋~野口吾郎岳~南真砂岳周辺
大快晴!朝から天気が良く、北アルプスの景色を一望できた。
体調もだいぶ良くなり、新穂高の方へ抜けるか、真砂岳から降りるか
迷ったが、水晶~鷲羽あたりの状態がわからなかったため、
ワカンも1人分ないので真砂岳から降りていくことにした。
真砂岳近くの稜線で熊の足跡をみた。
(生きた心地がしなくなる。。。)
南真砂岳を少し降りた場所で14時近かったため、テン泊。
一日天気が良かったため、寝袋やタオルを干したりできた。
おかげでよく眠ることができた。
![](https://assets.st-note.com/img/1682501064594-Joe8gWRAS7.jpg?width=1200)
Day6
南真砂岳周辺~晴嵐荘
湯俣岳からの下りは道がわかりにくく、常にGPSを確認しながら降りた。
こちらから登るのもしんどいなと思いながら降りた。
晴嵐荘についたのが13時頃だったため、1泊した。
川で水浴びをした。生き返るように気持ちが良かった。
この日も天気が良かったため、荷物を干すことができた。
最終日は最高のコンディションでぐっすり眠ることができた。
また営業期間中に晴嵐荘行きたいな。
Day7
晴嵐荘~七倉ダム~信濃大町駅
朝一で渡渉。水が冷たく、5mもない渡渉だったが
途中2回ほど休憩(石の上に避難)しないと渡れないくらい冷たかった。
その後は4時間程、林道&車道。
ラッキーなことに七倉ダム手前で町へ向かうタクシーに乗れた。
運転手の方は50年前に登山をされていたらしく、
当時の伊藤新道の話などとても興味深い話を聞くことができた。
今回の山行では、まず無事帰ってくることが出来て良かった。
そして、反省点や学びも多くある。
・縦走の場合、天気は電波が通じるところで情報を得る事。
・風の強さで歩けない、ホワイトアウトの状態を知ることができた。
ー自分たちの限界(歩けない状況)がわかった。
今回の反省と学びを活かして今後も長く山登りが出来るようにしたい。
自然の恐ろしさとパートナーや道具への感謝、
そしていざというときに救助をするために日々見守ってくださる方々。
登山は自己責任。だけど誰かしらに迷惑をかけることを忘れず
安全登山で楽しい登山をしていきたい。