『奴らを高く吊るせ!』 午後ローを予習する。

 本日の午後ローは『奴らを高く吊るせ!』。一九六八年の作品。
 クリント・イーストウッド帰国第一作との触れ込み。調べてみると、イーストウッドがイタリアに渡りマカロニウエスタンで名を挙げ、その後ハリウッドに凱旋して作られた西部劇とのこと。
 九人の男達に牛泥棒の罪を着せられ、私刑によって縛り首にされた主人公ジェド・クーパーは、死にかけていたところを連邦保安官ブリスに救われる。クーパーは自分を殺そうとした男らを合法的に捕まえるため、保安官となるのだが、犯人のひとりを射殺してしまったところから歯車は狂い始め……という筋書き。

 共演はインガー・スチーブンス、エド・ベグリー、ベン・ジョンソン、パット・ヒングル、チャールズ・マグロウ。出演者の現在を調べてみると、半世紀以上昔の映画なので、イーストウッドをのぞくほとんどが亡くなっていた。インガー・スチーブンスは、一九七〇年に三五歳の若さで夭折、エド・ベグリーは、彼女の亡くなる二日前に亡くなっていた。
 パット・ヒングルは一九八九年の『バットマン』から『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』までゴードン市警本部長を演じていた。僕ぐらいの年代でも馴染みのある人物。二〇〇九年に死去。合掌。
 他には『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でスパーン牧場の盲目の牧場主を演じていたブルース・ダーンや『イージーライダー』でブレイクする直前のデニス・ホッパーの姿も。
 歴史を感じるなあ。
 
 そういえば『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でもレオナルド・ディカプリオ扮するリック・ダルトンは、イタリアに渡ることを都落ちと考え渋っていた。彼もマカロニウエスタンで名を挙げ、ハリウッドに凱旋帰国していたなあ。あまり詳しくないが、西部劇の世界もかなり奥が深そうなので、色々調べてみたくはある。まずはアメリカの歴史を勉強するところからだろうけれど。

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