逆噴射小説大賞に応募した作品がピックアップされていて嬉しかったので感謝の意とともに書いて良かったなあと感想など

 去年も参加した。
 だから今年も参加することにした。
 単純な理由だ。そうやって人は年齢を重ねていくのだ。
 ひとつひとつ。歩一歩。地面を踏みしめてな。
 だけど空を見上げれば。
 細い三日月にかかる灰色の雲が、形を変えながら流されていく。上空は風が強い。あんなところを飛んでるなんて、俺には天使どもの気分がわからない。
 地上がいちばんだ。そうだろ?
 
 え、なんの話?
 逆噴射小説大賞に参加した話です。
 と言っても、去年も今年も賞の開催を知ったのはいくつか他の方々の作品が投稿されてからだった。

 そういうわけで、今年ももなんとか参加することはできた。ふたつともそれなりにするりと書き終えたので、気を良くしているよ。
 さらに今年は何人かの方にピックアップまでしていただけたので、嬉しさ倍増で天に昇った。ありがとうございます。
 まあ、見てなって。すぐ地に堕ちるからさ。
 それまで待っていてくれよ。
 首を長くしてな。
 
 なんの話?
 
 そんな参加作品一作品目はこちら。

「ドラゴンを誘拐する」

 こちらは大橋ちよ様と復路鵜様にピックアップ記事で紹介していただきました。大変にありがたく思っているので、ありがとうと素直に言いたい。
 また摩撫甲介様と、好かれようと 気にかける様にピックアップしていただきました。まことにありがたい。
 楽しんでいただけたなら、幸いです。

 作品について
 起きたらトイレに行くでしょう? パンツをおろした無防備な体勢で精神的には危険を感じてもよさそうなものだけれど、密室にこもっているという安心感とで相殺されて脳味噌はいい感じに覚醒しようとしている時間帯。そんな時ぼんやりと色んな思い出が頭をよぎると思うんですよ。そういや昔あんなことあったなあって。あいつどうしてるかなあって。
 本作は、そういうふわっとした頭から流れ出た妄言の類。
 あくまで本作はフィクションであり、登場する店名や人名は現実世界とはなんの関わりもないと断りを入れておく。あれだ、異世界って奴です。
 タイトルはなんとなくファンタジーものと勘違いされたくてドラゴンを入れたかった。ドラゴンスレイヤーとか、ドラゴンランスとかそんな感じで。
 でもそれだけだと人目にとまらないかもと思い、誘拐という単語を入れることに。ドラゴンと誘拐というふたつの単語で、少し印象に残るのではないだろうか。どうだろうか。よくわからない。だいたい秒で決めたタイトルだったので、もう少し練った方が良かったかもと思ったけれど、まあこれはこれで味かも知れない。そうではないかも知れない。
 俺にはもうわからないよ。
 タイトルのドラゴンが他の参加者の方と被っているというご指摘に関しましては、まったく意図していなかったことなので申し訳なく思うとともに、俺は悪くないもんと開き直っている。
 一応、この後の展開も考えている。主人公は未来からやって来た精神寄生体に取りつかれ行動を支配されている。宿主である語り手は寄生体に対して話しかけている。傍から見るとひとり言をしゃべっている危ない人である。
 未来人は時空を越える技術を手に入れたが、それは精神だけを転送するものなのだ。そんで過去を改変しようとする未来人と、それを許さない未来人とが、より強い宿主を探しては取りつき、その力を借りてバトルする。
 だから色んな宿主へと視点が移り変わり、それぞれの一人称で話が展開するという面倒くさい群像劇みたいな感じのものを思いついた。
 なに言ってんだ俺。
  

二作目「平成十五年・ガンスリンガーズ」

 こちらは銀星石様と世永玲生様のピックアップ記事で紹介していただきました。ありがとうございます。感謝。

 作品について
 二作目を考えている最中に次はどうしたものかと、他の方々の参加作品を拝読いたしました。そうして概観したところ、あんまりエッチな感じのを書いてる人はいなさそうなので、じゃあ俺が、どうぞどうぞ、てな感じで隙間的にそういう雰囲気のものを目指してみた次第。
 結局、エッチがあるからこそ生命が生まれ、そして生まれた以上は死なねばならぬわけですよね。つまりエッチは死に直結しているのだ。エッチとはすなわちこの世界に死を持ちこむ行為。神代の昔から変わらないね。
 そういう諸々と記憶倉庫の色々をひっくり返しながら、ほいほいとぶち込んだ作品。
 個人的に冒頭の部分は、たいへんリーダビリティが低く、悪文になっていると思われる。少なくとも中盤まで読まないと予備校の教室だということがわからないので、よくないと思う。今回はそんなよくないことをやろうと思ったので、こうなった。
 タイトルはやはり秒で決めた。もう少し考えたり練ってもよかったとは思っています。
 この後の続きとしては、いわくつきの銃を手に入れ自分の性器と合体させた連中が何人も登場して、主人公とドンパチしたりしなかったりします。性的な絶頂を迎えることで弾丸が発射されるという設定を思いついたので、対決シーンは地獄のような絵面になるぞ、と気分が高揚したのですが、なんか既視感があるなあと記憶を探ると漫画「ゴールデンカムイ」の作中にそんなシーンがあった。まあ、しょうがない。
 あとは股間の拳銃で連続強姦殺人を行う快楽殺人鬼とかも思いついたのですが、被害者の姿があまりにも陰惨になるので嫌だなあと思っている。
 嫌だなあ。


 最後にあらためて、読んでくださった皆さんと、ピックアップして下さった方々にお礼をしたいと思う。
 ありがとうございました。

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