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羽後燦樹のブックレビュー『詰将棋パラダイス5手詰傑作選』

☆☆☆☆ お薦めの1冊

著者:詰将棋パラダイス
出版社 : マイナビ出版
発売日 : 2019年9月25日
単行本 : 416ページ

ご存知の方も多いとは思いますが、将棋の楽しみ方のひとつとして「詰将棋」というのがありまして、大雑把にいうと相手の王様を詰ます(追い込んで逃げ道をなくす)パズルのようなもの。

一番短いもので「3手詰め」(王手 ⇒ 対応手 ⇒ 王手で詰ます)から始まって何百手詰めという「芸術作品」まであります。

詰将棋は、それ自体を解いて楽しむ以外に、いわゆる「指し将棋」の読みの力、特に「終盤力」を鍛えるトレーニングとして用いられます。

本書は、詰将棋専門誌「詰将棋パラダイス」に掲載された5手詰め問題からチョイスされた150問に同誌の編集部が50問を加えた問題集。


5手詰めというと大した手数でもなく、なんとなく簡単そうに感じられるかもしれませんが、実際はピンからキリまであります。
初心者が解くのにちょうど良い問題もあれば、有段者でも少し考えないと解けない問題まで。

そんな中で本書に取り上げられているレベルですが、いわゆる「中級者」に最適なレベルと言って良いと思います。
ちなみに筆者はなかなか初段になれない「万年中級者」ですが、何冊か読んだ5手詰め問題集の中では本書が自分の実力に一番ピッタリでした。

通勤電車の中で一回に5問ずつ解いていくのですが、15分でクリアできるときもあれば30分近く考えても解けないケースもありました。
全問3回(延べ600問)正解するまでに5‐6周(3周目以降は間違った問題のみ)かかりました。

また、他の詰将棋本では、各問の図面の横に「ヒント」が記載されていることが多いですが、本書は全てノーヒント。
後半にいくほど難問、みたいな傾向もなく、難易度は各問バラバラでやってみないとわかりません。

これ一冊であなたの終盤力は格段にアップします!!!
とまでは保証しませんが歯応え十分の一冊です。

よろしければこちらもご覧ください。


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