本阿弥光悦の大宇宙(東京国立博物館)
行くつもりがあまりなかったけれど、くずし字解読講座で扱っているテキストが伊勢物語の嵯峨本だったため、平日仕事終わりに行ってきた。
第1章 本阿弥家の家職と法華信仰
本阿弥光悦(ほんあみこうえつ・1558~1637)
日本史年表で確認したら1560年桶狭間の戦いから1635年参勤交代の制度化あたりを生きた人だった。
本阿弥家は刀剣の研磨や鑑定を家職とするとあるけど、時代からしてめちゃくちゃ実用品としての刀剣を扱う職能じゃないか。
刀剣の展示はこの章のみで、数は少ない。
光悦筆による立正安国論の書写は、いかにも日蓮法華宗の信徒という感じがした。
第2章 謡本と光悦蒔絵
ここで見たかったのは伊勢物語の嵯峨本。光悦の字を元にした木版印刷だ。
物語が木版で大量生産されるのはわかるけど、謡本が同じように木版印刷されているということは、能って本当にすごく流行っていたんだなぁ。
展示されている硯箱は軒並み豪華だった。漆塗で蒔絵で螺鈿なんだもん。
第3章 光悦の筆線と字姿
この章はがっつり光悦の書が堪能できる。
鶴下絵三十六歌仙和歌巻は重要文化財であり、この章での目玉だ。下絵は俵屋宗達。光悦の文字は肥痩のメリハリが特徴的だけど、散らし書きでこのバランスは真似しようと思っても難しそう。
第4章 光悦茶碗
焼き物は本当にわからん。出品リストを見てはじめて「数え方って1口っていうんだ…」と思ったくらい。ただ名前のつけかたはオシャレ。