フランスで郵便ポストへのチラシ投函を禁止
チラシは、地域に密着した情報を得る貴重なツールとして活用されてきた。しかし、WebやSNSを用いた集客方法が主流となり、販促物のデジタル化が進んでいる。環境意識の高まりとともに、アナログなチラシ販促は紙の無駄遣いだとの声が高まっている。
こうした背景を受けて、9月1日より郵便ポストへのチラシ投函が禁止された。実施されるのは、ボルドーやグルノーブルなどの11の都市で、2023年2月からは3都市が加わり、合計14都市の約250万人の住民が対象となる。
この措置は2021年7月に可決された気候変動対策関連法にもとづくもので、住民が求めない限り、郵便ポストにチラシが投函されることはなくなる。また、建物のロビーにチラシ広告を掲載する行為も禁止される。チラシの投函を希望する場合は、「Oui pub(チラシOKの意味)」と書かれたステッカーを郵便ポストに貼る必要がある。
フランス・エコロジー移行省では、毎年90万t以上のチラシが郵便ポストに投棄されていると推定する。これは1世帯あたり30kgに相当し、その大部分が読まれずに廃棄されているとみられる。
同省は今回の取り組みについて、「郵便ポストに大量のチラシが投函されるのを防ぐもので、無駄な廃棄物を減らす目的がある」とコメント。現段階での影響は中程度であるが、国全体での実施を見越すことが大事だと付け加えている。
今回の取り組みによって、地方自治体は廃棄物の収集や処理コストを削減できると期待を寄せる。今回の実証実験は2025年まで行われる予定だ。
日本も、フランスのようなルールはないが、郵便ポストに「チラシ不要」のステッカーを貼り、ごみを削減できる。「不要なチラシはもらわない」意思表示を行い、気候変動対策に貢献することを考えてみてはどうだろう。
出典 ELEMINIST
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