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究極の恐怖体験

皆様、おはようございます。

今日は趣向を変えて、私が過去に体験した恐怖の出来事について語りたいと思います。

私は、生まれが広島県で大学から関西在住となりました。そこで就職して結婚、子宝にも恵まれました。
現在の会社に在籍して12年目くらいの頃に、広島出身ということもあり、広島に転勤しないか?という話か持ち上がりました。普通であれば、小さな子供もいますし、栄転ではないのでガックリな案件ですが、その頃の私は大阪での勤務に行き詰まりを感じており、年老いた両親にすぐに孫を見せてあげられることもあり、二つ返事で引き受けました。妻も仕事の事で悩んでいる姿を見ていたので、すぐに賛成してくれました。

広島転勤から、5年目くらいの時です。その当時の勤務先は日曜日の勤務もあり、自宅から車で10kmくらいの場所にありました。
その日も朝から、妻と幼い息子に「いってきます」を伝えて勤務先に向かいました。勤務先は宮島の近くにあり、到着するまでに山道を通る箇所がありました。

いつも通り、好きな音楽を聴きながら気持ちよく車を運転していました。すると、左の側道に男性が立っています。日曜日の朝早く、しかも山道だったため、こんな所に人が立っているのは不自然だな?と感じていた瞬間!
その男性が走っている車の前に飛び出してきました!慌てて急ブレーキを踏みます。
男性は東南アジアっぽい外国人の方で、下は迷彩色のカーゴパンツ、上は白のタンクトップという出で立ちです。かなり痩せていて、何かを叫び続けていました。
今思うと、あり得ない事なんですが、私はヒッチハイカーだと思い込んでしまいました。男性は助手席側の窓ガラスを叩き、何かを訴えています。
「ノー、ノー、ノー、ゴートゥーワーク」
↑恥ずかしながら、英語は全く出来ないので(-_-;)、これを連呼していました。

すると、突然その男性が、私の車の後部座席に乗り込んで来たのです!!呆気にとられて、ノーノーを連呼し続けていましたが、運転席の後ろから固いものが押し付けられる感覚を覚えます。
「◯◯町に行け!!」片言の日本語で私の耳元でつぶやきます。「それはできない!仕事に行く途中なんです」もうわけもわからず、日本語で答えますが、「それなら、お前降りろ、オレか運転する」←うろ覚えですが、こんなニュアンスだったかと。
咄嗟に車を奪われたくない!という想いで、「わかった、カーナビを使うから住所をもう一度伝えてくれ」と答えます。町の名前は今となっては思い出せませんが、それほどその場所から遠くではなかったと記憶しています。
人間というのは、そういう時は意外と冷静になるもので、私がその時考えていたのが、
①この平和な日本でこんな事あるの?
②もう子供に会えないのかな?
③そういえば遺書とか書いてないな。家族は悲しむかな?
そんな事でした。丁度そのころは海外で自爆テロなど、物騒なニュースが流れていた時代で、たどり着いたその町で、私は殺されてしまうのであろうと、妙に冷静な自分がいました。

カーナビを該当の町に合わせて、走り出して数分、赤信号で止まろうとすると、
「何してる!そのまま行け!!」とのことです。いやいやいや!ありえん!
「ここで、信号を無視すると警察が来るよ」今思うと、非常に冷静な返答だったと思います。「そうか、わかった」まずは興奮している男性を、落ち着かせようと必死だった記憶があります。
車内では、なぜその町に行きたいのか?とかどこから来たのか?などを尋ねますが、返答は全く無し,,,,
その後、お互い無言のまま、しばらく走って
田舎道の踏切に差し掛かります。もはやどこを走っているのか、土地勘が無いので全然わかりません。その踏切は左右が草で覆われており、いかにも田舎の踏切でした。
サイレンが鳴り、遮断器が降りてきたため、当然停車します。
「突き抜けろ!!」と無茶なことをここでも言い始めました。それこそえらいことになるよ!と。その時、バックミラーに後続車が写っているのが視界に入り、誰が気づいて助けに来てくれないかな?と淡い期待を持ちます。

すると、突然この恐怖に終わりが訪れます。踏切停車中、バックミラー越しに、男性と後続車を確認している最中、後部座席のドアに数名の人物が飛びついてきました。多分踏切横の草むらに隠れていたものと思われますが、ドアを強引に開けたその人達は迷彩タンクトップの男性を車から引き釣り降ろしました、抵抗する男性!私も咄嗟に運転席から降り、それを無意識に手伝います。男性は私が運転席から降りると、今度は車を奪おうとしてきました。必死にそれを阻止します!顔を何発も殴られましたが、なんとか食い止めました。

いや、待てよ?この人たちは何者?普通に考えて警察?でも何でここを通ること知ってんの?途端に再び恐怖にかられます。もしかして犯罪集団の仲間割れ?そんな事が頭をよぎり、今度はその人達の制止を振り切って、車に乗り込み逃げ出しました。

その後はどこを走ったか覚えていません。ぐるぐると当てもなく走ったあと、再びカーナビを職場に合わせて出勤することにしました。顔がジンジンと痛みます。でも助かった。緊張から解き放たれ、安堵感で一杯です。

職場にたどり着き、幸い早目に家を出たので遅刻にはなりませんでした。
出勤してきた同僚の女性に、先ほど起こった恐怖体験を伝えます。すると同僚の女性の方が冷静でした。「警察に連絡しないと!」そりゃそうだ!
すぐに警察に連絡しました。職場に2名の警察官がやってきます。早朝に起こった一連の出来事を事細かく伝えますが、さすがに現実味がないのか警察官の方も半信半疑です。
しかし一人の警察の方が本部と連絡を取っており、今回の事件の結末を説明してくれました。

結論、男性は近くの精神病院から逃げ出した精神病の患者さんでした。運転席の後ろから押し付けてきたと思われた物も物騒な物ではなく、何も持っていなかったようです。また草むらから飛び出してきたのは、その家族と職員さんだったとのことです。ある程度、通るルートがわかっており、待ち伏せしていたんだそうです。
被害届を出しますか?と聞かれましたが、精神病患者さん相手は、ほぼ受理されることはないそうで、諦めました。

いかがでしょうか、この恐怖体験の中で、一番私が皆様にお伝えしたいのは、車に乗っている時も、ドアにはロックをかけましょう!
です。
私にとって、人生でベスト3に入る恐怖体験でした。他の2件に関しても、また折を見て投稿致します。

長文失礼致しました。

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