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【同人コラム】人と比べてしまうとき、どうすればいいだろう

結論から書きましょう。

完全に比べないのは難しい!

だっていきものだもの!!



隣の芝は青いという諺があります。

The grass is always greener on the other side of the fence.
こちらは元々は英語圏の諺です。
「他人の物はよく見える」という言葉が諺として残るほど、人間は自分と他人を比べてしまう生き物であるというのがよくわかりますね。

この諺は古代ローマの詩の「他人の畑はいつも豊作」という一節が由来だ、という説があるそうですが、「という説がある」というページばかり引っかかって肝心の詩自体は出てこないので定かではありません。
しかし、それが本当ならもう本当に昔っから人間は他人を羨ましがって生きてきたわけです。娯楽や比較対象が乏しかった昔から「他人羨ましすぎるンゴねぇッッ!!」という心理が当たり前だったのだから、娯楽も溢れていてお隣さんの庭どころか地球の裏側のセレブの庭だって丸わかりな昨今、他人を羨ましがったり比較してしまうことを0%にすることなんて不可能です。


だったらもう、それは仕方ないのではないでしょうか?

人間、人と何かしら比べて生きていくのが当たり前ってわけ!


前回、数字を気にしてしまう時どうしたらいい?という記事のなかで「他人を気にしない」と書いたので、「前回と言ってることがちゃうやないかーい!」と思われたかもしれません。

この記事では、数字を気にしてしまう際に「他人のアクションであるいいねやフォロー数などは、一旦気にしないのが吉」というやりかたもあるよという趣旨で書いています。

数字という可視化された他者のアクションを求めて辛い思いをしてしまう際に、心を守る方法のひとつだよ、というのが上記記事の趣旨です。


人と比べてしまうもののひとつが数字。
気にしてしまうのは、他人と比べてしまうから。
と言う感じに、「人と比べる」ことと「数字を気にすること」は重なる部分が大きいのでちょっとややこしくなっちゃいましたね。

とにもかくにも、「こういうときどうしたらいいの?」というお悩みに対しては、100%の正解はありません。
日本人が1億数千万人居たら、一億通りくらいあると思うのです。
最初の記事にも書いていますが、私の書いている記事はあくまで「私個人の考え」であって、同人活動の正解ではありません。
しかし、これを読んだ人の誰かに「そうか、そういう考え方や方法もあんねやな」とちょっと心が軽くなってもらえたら嬉しいな。という気持ちで書いています。
もし「いや違うじゃん、こんなん答えになってないし解決もしないけど!?」と思ったとしても、それは間違いではありません。

悩みと言うものは、同じカテゴリであっても時や場合や状況や感情によって複雑に変わるものです。
なので、もしあなたが昔と同じことで悩んでいて、それが昔と同じように解消できなくても仕方ないのです。


さて、人と比べてしまうときどうする?という主題に戻りましょう。
人と比べてしまうのは、自分のなかで自信のないものがあるときや、圧倒的に凄すぎる人やモノを見聞きしたとき、逆に自分より下に見ている人やモノに対してよく発生するものです。

例えば、サークル参加したときに隣のスペースの客数と自分の客数が気になったり、同時期に原稿を始めた友達が自分より倍のページ数を書き上げていた時だったり、同ジャンルの相互さんのフォロワー数だったり、新進気鋭のイラストレーターのバズツイのインプレッションだったりするわけです。

はたまた、通り過ぎるレイヤーさんの美貌だったり、オフ会で友人が取り出したブランド財布だったり、なんとなく会話で出たフリーランスの仕事の件数だったり、誰かが家族と来月行く海外旅行だったりするかもしれません。

相互さんが自分には同定できない種類のシダをすらすらと同定してフィールドワークを楽しんでいる姿だったりするかもしれません。

ね、このように人と比べてしまいそうなものを挙げると本当にキリがないんですよね。

でもこうやって羅列すると、自分が気になるであろうものばかりでてきます。当たり前ですけど。
つまりですよ、自分のなかで興味がないものは比べることもしないわけですよ。
皆さん、シダ植物の同定が人より出来なくて悔しい想いしたことあります?

あったらコメントください。あなたにはシダ植物の素質があります。シダダンをやろう。


はい。

サーフィンをしない人にとって、サーフィンの技がうまいとかなんかいいボード持ってるかどうかを人と比べたりはしないということです。
カフェの隣に座った人が懐からおもむろに遠心分離機を取り出して見せつけてきても、それが何かわからない人にとっては「えっ何…?」としか思えないわけです。


ということは

無意識に人と比べちゃったとき、「おっサーフィンしてんなぁ」って思ったらいいんじゃないか?

何を言っているんだ?


すいません、自分でもよくわからなくなってきました。


とにもかくにも、人と比べてしまうという心の動きはもう本当にどうしようもないものだと思うのです。
ちらっと目に入った瞬間、ふっと心に浮かんでしまうものをどうこうできるなんて本当に難しいものです。
そこで生まれた「比べてしまった思考」はどうしようもない。
なので、自分の中でまったく興味のない分野のことだと思うことで誤魔化す。

「うわ、Aさん新刊完売してる…自分はまだ在庫たくさんあるのに」
と思った瞬間に
「まぁAさんがやってるのはスーパーカミオカンデだしな」と思ったらなんか気がまぎれそうじゃないですか?

苦いな、と思った瞬間すっぺぇすっぺぇ菓子で味覚を上書きするみたいな感じですね。
気になってしまう事とは出来るだけ遠く離れた分野のことを引き合いに出すのがおすすめです。

人と比べてしまう行為は持続しがちです。
その持続をとにかく早くぶった切る。
そしたらいままでより楽になる部分もでてくるのではないでしょうか。

「自分は全然仕事が来ないのにあいつは…」
「まぁあいつは示準化石だしな」

そんな感じでいきましょう。
示準化石だしね。比べらんないよね。
そんな感じで。


こんな風に、自分の心のハンドルを時に自分で直角に曲げて、「えっなに!?!??」と混乱させてけむに巻くのもありということで。




【今日のつぶやき】

シダ植物の同定を素人なりにうっすらと出来るようになってきたら、周りのシダ好きの方々の同定力と自分を比べてしまうことが増えました。
興味がなかったときはそんなこと一つも思ってなかったわけですが、興味が増えて自分が出来ることが増えることで人と比べる部分もまた増えたわけです。

ということは、自分が出来ることが増えた、興味があることが増えたということです。
人と比べるという感情は、そのものに興味がなければ生まれません。
自分が人と比べてしまうくらい好きなもの、興味があるものがあるということの証明でもあるわけです。
まぁ、この場合はあくまで趣味や知識などにおいてで、出自や学歴、体系などの人間的な部分になると通用しない考え方でもあるので難しいですが、こういう風にポジティブに考えられる部分はポジティブに持っていくのもひとつの手ですね。



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