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視聴結果 : 「バットマン : キリング・ジョーク」

ここに来て「バットマン 」のOVAアニメシリーズなどが、u-nextで一挙に配信開始。
ファンとしては観ない訳にいかないのだが、自分的には、このアニメシリーズ、昔、DVDでリリースされた際に、当時よくやっていた「○本買ったら△△円!」みたいなセール対象になっていなかった為に購入しなかったという、非常にケチ臭い理由での未視聴作品群なのである。
それが「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」の公開や、「THE PENGUIN」の配信が影響してなのか、ここに来ての一挙配信。
只でさえ「スター・トレック:ディスカバリー」や「THE PENGUIN」など、いま観ているシリーズモノだけでもアップアップなのに、こんなのが新たに配信されたのだから、大変である。
で、取り敢えずは気になったモノを摘んで観ていく事に。

まずはアラン・ムーア原作の「バットマン :キリング・ジョーク」。
「ジョーカー」というヴィランのイメージを大きく決定付けた作品。
そしてコレを読まない人間が偉そうに「ジョーカー」を語るな!という位の超名作。
そんな作品をカートゥーン調のバットマンにどう落とし込むのか?を楽しみにしていたが…。
まぁ、アニメならコレが限界だよな…といった感想。
あの、毒毒しささえ感じる絵柄をカートゥーン調にするのは、そもそも無理だろうし、あのヤバいジョーカーの部下=フリークスの映像化なんてアレくらいにデフォルメしないと苦情が殺到するだろう。

ストーリー的には、前半はジョーカーが出ない本編への導入パート。
ここでバットマンとバットガールの関係性を描く事で、後のジョーカーのバーバラ襲撃がバットマンに更なるダメージを与えるという仕組みを狙ったのだろう。
あまり効果があったとは思えないが…。
(とはいえ、バットガールとヤッちゃったのは「エッ」となってしまったが…。)
後半は「最悪の1日」を巡る原作の流れに沿ったストーリー。
ジョーカーの声はスター・ウォーズのルーク・スカイウォーカー:マーク・ハミルが当ててるのだが、ルークの面影なんて全く感じられない。
どんな顔して録音してたのか見てみたいぐらい。

只、一つ決定的に残念だったのが「ラスト」。
原作のラストシーンではパトカーが到着し、サイレンがバックに流れ、そのヘッドライトの光が二人の足元を照らすのだが、このアニメ版ではサイレンは流れない、というかパトカーが来ない。
そうすると、ジョーカーが最後に言った「ジョーク」の後の互いの笑い声がフッと消え、光の橋が無くなるという演出そのものが消失、「キリング・ジョーク」というタイトルの意味合いも分かりにくくなってしまう。
ここは原作の演出を踏襲して欲しかった。
逆に原作の演出とコマ割りが非常に計算されたモノであったという証明でもある訳だが…。

まぁ、「原作改変だ!」などと無粋でカッコ悪い事をいうつもりは全く無い。
アレを映像化しただけでも意味があるし、前半パートを追加するなど「原作とドコを変えてくるのか?」が、そもそも楽しみであったから。
最近の「X」を見て常々思っていたのだが、「原作以外は認めない」と騒ぐ「原作史上主義者」は、他メディアのモノなど目もくれずに、原作だけジッと身ておけば良いのだ。
大体いい歳をした人間が、漫画やアニメについて口角泡を飛ばして持論を熱く展開している様なんて、「みっともない」の一言…

…と、隣の席の斎藤さん(49歳:事務職)が言ってた。
…自分はソコまでは思わないっすけど。


さて、この調子で次は何を摘もうか?
しばらく「バットマン漬け」なのは間違い無い。

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