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足のメンテナンス術:健康な爪と皮膚を守る

~ 爪が死ぬか、山を征するか ~
■ プロローグ:トレイルは足を壊すためにある
「トレイルランニングは自然との対話だ」なんて聞こえはいいが、現実は違う。トレイルとは、足の爪と皮膚に対する残酷な耐久テストであり、**「誰が最初に爪を失うかゲーム」**の舞台である。
• レース終盤、シューズの中で爪が「パカッ」と逝ったことは?
• 長時間走った後、靴を脱いだら水ぶくれが惑星レベルに膨張していたことは?
• 山を降りたら足裏の皮が「脱皮」していたことは?
これらはトレイルランナーの通過儀礼。だが、爪が剥がれ、皮膚が崩壊するたびに人は思う。**「これ、回避できたんじゃね?」**と。

そこで今回の講座では、トレイルランナーが直面する「足の崩壊問題」に科学的かつ実践的に挑む。健康な爪と皮膚を守るための戦略を伝授する。

■ 第一章:爪、死すべし—黒爪の恐怖
トレイルを走ると、多くのランナーが「黒爪」という名の闇の儀式を経験する。これは、シューズ内で爪が常にぶつかり、内出血を起こした結果だ。そのまま放置すると、爪は勝手に「お役御免」になり、はがれていく。

黒爪の原因は?
• サイズが合わないシューズ(キツすぎてもユルすぎてもダメ)
• 下り坂で爪がシューズにぶつかる衝撃(長時間のダメージ蓄積)
• 靴紐の締め方が甘いor締めすぎ

黒爪回避のための戦術
✅ 爪は短く切るが、切りすぎない(深爪は逆に危険)
✅ シューズのサイズ選びは慎重に(トレイル用はロード用より0.5cm大きめ推奨)
✅ 靴紐は「二段階締め」を意識(足首と甲で締め具合を変える)
✅ テーピングで爪をガードする(特に長距離レースでは効果大)

■ 第二章:水ぶくれ—走る者に課せられた試練
水ぶくれは、摩擦によって皮膚の下に液体が溜まることで発生する。トレイルでは、泥や砂利が入り込み、靴下と擦れ合うことで発生確率が爆上がりする。

水ぶくれの発生メカニズム
1. 汗・雨・川渡りで足がふやける
2. 皮膚と靴下が摩擦でこすれる
3. 「あれ?なんか痛いな…」と思った頃には、すでに水風船完成

水ぶくれを防ぐ対策
✅ 靴下はドライ系の高機能素材を選ぶ(メリノウール・DRYMAXなど)
✅ ワセリンを足指やかかとに塗り、摩擦を減らす
✅ 「シューズの中に異物を入れない」を徹底(砂利が入ったら即除去)
✅ 濡れたらすぐに替えられる靴下を用意する(特に長距離)
水ぶくれは敵。発生前に潰せ。

■ 第三章:皮膚崩壊—足裏の「脱皮」問題
レース後、風呂場で足を見たら、まるで蛇の抜け殻のようになっていたことはないか?足裏の皮がペロッと剥がれる現象は、長時間の摩擦と湿気によるものだ。

皮膚崩壊を防ぐための習慣
✅ 入浴後はしっかり保湿(乾燥も剥がれの原因)
✅ 硬すぎる角質は削る(削りすぎると逆に刺激に弱くなる)
✅ シューズとソックスの湿度管理を徹底(湿ったまま放置しない)

■ 第四章:おすすめメンテナンスアイテム
市販のフットケア用品の中から、トレイルランナーにおすすめのものを紹介する。

1. 爪と皮膚の保護系
• ネイルクリッパー(貝印の「匠の技」シリーズ) → 深爪を防ぎつつしっかりカット
• ニュートロジーナ フットクリーム → 保湿力抜群で皮膚のひび割れ防止

2. 摩擦対策(ワセリン&靴下)
• ヴァセリン「ペトロリュームジェリー」 → 足指の摩擦を軽減し、水ぶくれ防止
• Drymax トレイルランニングソックス → 速乾&摩擦低減で水ぶくれ予防に最適

3. 応急処置用アイテム
• カットバン「しっかり防水タイプ」 → 水ぶくれ&傷口をがっちりガード
• モルテン「ハイドロコロイドパッド」 → 皮膚が剥がれた時の救世主

■ 結論:トレイルは足を壊す戦場、だからこそメンテナンスを極めよ
トレイルランニングは楽しい。だが、爪が死に、水ぶくれが炸裂し、皮膚が脱皮するランナーが後を絶たない。

その理由は単純だ。「走ることは学んでも、足のケアを学ばない」からだ。
• 爪は事前に正しく切れ。
• 摩擦と湿気対策を怠るな。
• 靴と靴下の選択をミスるな。

この三原則を守れば、トレイルで生き残る確率が劇的に向上する。

次に山を走る前に、足のケアをもう一度見直そう。足を壊すか、山を征するか——決めるのはあなたのメンテナンス次第だ。

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