見出し画像

トレイルランニングとテクノミュージック

これ、一見、全く関係のない二つの世界に思えるが、実は意外と相性がいいということを知っているだろうか?ちょっと頭の中で想像してみてほしい。山の中、ひたすら続くトレイル。普通なら鳥のさえずりや風の音がBGMだが、そこにズンズン響くテクノのビートが加わるとどうなるか?

まず、スタート地点に立つ瞬間からもうすでに気持ちはクラブモードだ。「ツッツ、ツッツ、ドゥン!」とビートが耳に入ってくると、体のどこかが勝手にリズムに乗り始める。走る前のストレッチすらダンスに早変わり。もしかして、これって新しいフィットネスのスタイル?いや、そんなことはどうでもいい、とにかく体が動く、動かされる。

一歩踏み出すたびに、地面の不規則な凹凸に足が引っかかりそうになるが、テクノの正確無比なリズムに引っ張られて、なんとかバランスを保つ。「よし、ここでこけるなよ、ビートが崩れるぞ!」と自分に言い聞かせながら、リズムに合わせて足を運ぶ。なんだか、自分がトレイルの上を滑らかに流れるサイバーパンクなランナーになった気分だ。

そして、上り坂がやってくる。普段なら「うわ、きつい」とため息が出るところだが、テクノのベースが「ドゥン、ドゥン」と鼓動のように響き渡る。これはもう登るしかない、ビートに逆らえない。まるでDJが自分のパフォーマンスを観察しているかのような気持ちに。サボるわけにはいかない。もしかすると、この坂の頂上にいるのは謎のラジオ体操軍団ではなく、DJがターンテーブルを回しながら待っているかもしれない!そんな妄想が膨らむ。

下りに入るとスピードが増す。ここでテクノのハイハットがカシャカシャとリズムを刻む。「これだ、これがランナー・ハイだ!」足元が滑りそうになっても、頭の中の音楽が「行け!そのまま突っ走れ!」と後押ししてくれる。実際には息が上がり、汗が滝のように流れているが、テクノのビートに乗っている限り、苦しさすらエネルギーに変わる。

ゴールに近づくと、曲が一気にクライマックスへ向かう。全身が音楽に包まれて、まるで自分がランニングのフィナーレを迎える映画の主人公のようだ。最後の直線、手を挙げてゴールラインを越える瞬間、テクノのビートが見事にフィナーレを飾る。「ツッツ、ツッツ、ドゥン!」と最後の一音が静かに消え、ランナーもようやく立ち止まる。

山の中に響き渡る自然の静寂と、余韻として残るテクノのビート。そのコントラストが妙に心地いい。「テクノとトレイル、なかなかいい組み合わせじゃないか?」と、息を切らしながら思う。次はどんな曲で走ろうか。デトロイトテクノ?それともベルリンの地下クラブ風にしてみる?トレイルランニングは、ただの自然との対話だけじゃない。時にはビートを刻みながら、サイバーな冒険だってできるのだ。

支援募集中!お礼に次の記事であなたの笑顔を想像しながら書きます。