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5-17 イギリス編 長期滞在のディープな魅力 ベテランスペイン撮影コーディネーターのぶらり旅

6月28日 17日目 ケンブリッジ

今朝も涼しい。しかし私が来てから雨らしい雨が降ったのは一日だけ。それもほんの一時だったので、私は過ごしやすくて助かるが、雑草などはだいぶ枯れてきた。

   シティーセンターに行く。大学は本格的な夏休みに入ったようで、車一杯に荷物を積み込む引っ越しの学生たちを何人も見かけた。ケンブリッジの大学や大学院等の学生だけでも4万人、さすがに通りの人出も少ない。この後高校生までの学生たちが夏休みになると今度は観光客や、語学留学の学生たちが世界からやってくる。
街を歩いていたら中学生ぐらいの少年が馬車に乗ってやってきた。石畳を走る蹄の音が響く。颯爽としていて、格好良い。彼も人出が少なくなってきたので馬で繰り出したのかな?うらやましい。

馬車の少年

市場は平日で出店していないブースが沢山あるので、花屋さんは3つもブースを使っていて、一際華やか。食べ物屋さんも行列がないので何を作っているのか見て歩けた。トルコ、インド、中国、パキスタン、ハンガリーなど色々な国のファーストフードが出ていて、食べたことがないようなものを売っている。良い匂い。思えばここは学生の街。競争も激しいこれらの店は選りすぐりのファーストフードの宝庫かもしれない。日曜日に来ることにする。

市場の花屋さん

Marks&Spencerのスーパーに行く。ここの品揃えは、例えば野菜ひとつとっても種類が多い。私達はグーズベリー、セロリ、大きなアーティチョーク、アスパラを買う。

アーティチョーク

スペインに持って帰るためにはCheese twists、 chedar cheese crispies、 Scotish Oatcakesを買う。イギリスのこのようなチーズの物は、スペインにはない。Cheese twistsはさっと温めて食べると、さくさくしてまたおいしい。
ポテトチップスの棚にはこの店の自社製品がずらりと並んでいる。ポテトチップスの味の多さはイギリスが世界一だとか。確かにすごい数のフレーバーだ。

Chips

帰りにこの間の祭り会場の辺りを通ったら、牛たちが寝そべっていた。のどか。 

牛の放牧

今日の夕飯は友人がCornish Pastyを作ってくれた。これはイギリスの最も南西のコーンウォールの鉱夫が朝と昼のお弁当用に持って行ったもので、丸い皮に好きなものを詰めて餃子のような包み方をしてオーブンで焼いたもの。その後彼らがイギリス各地に引っ越していき広まったものだという、イギリスのおにぎりのようなポピュラーなフィンガーフード。友人はお腹にたまるように作られた市販のコーニッシュパスティは皮が厚くて、大きすぎるので、薄く小さく改良して、大きめの餃子ぐらいの大きさにしたそうだ。皮は小麦粉、無塩バター、塩、水をこねて寝かしたもの。今日の具はジャガイモ、人参、紫玉ねぎ、ベーコンを小さなサイコロ状に切り、すりおろしたチェダ―チーズを混ぜたもの。これを生のまま包んで端を止めて、オーブンで40分焼く。サクサクと軽い皮にほっこりしたシンプルな野菜の味。このままでも良いが、味変でHP Sauce、マヨネーズ、ケチャップ、マスタードなどをお好みでつけて食べるのもよし。ビールにも合いそうだが、今日は赤ワインにして、朝のうちに冷蔵庫整理で作ったラタトゥユも食べる。彼女がこれを作ったのは数年振りだそう。こんなレシピを思い出して、さっさと作る様子を見ていると、大分元気になってきたとうれしくなる。

Cornish pasty

80歳の一人住まいではなかなか食も単調になりがち。でも材料を考えて、買って来て、作って、おいしく頂くことは、頭と体と手先を使い、咀嚼に栄養補給と、万全の健康法。私が帰ってからもちょこちょこ色々作って、ご近所さんと楽しんで欲しいものだ。


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