見出し画像

地域貢献型シェアハウス投資【重要部分まとめ】

こんにちは、不動産投資の、本要約チャンネルの徳川です。
今日は、株式会社コマヴィレッジ代表取締役の仲尾正人(なかおまさと)さんの著書『地域貢献型シェアハウス投資』をご紹介します。

この本を実際に読んで、個人的に重要だと思ったポイントは以下の3つです。

1.シェアハウスの需要が増している
2. 初期投資がマンションよりも安価に済む
3.不動産経営は地域貢献に繋がる

以上の3つがかなり重要なポイントとなっています。

近年、20〜30 代の若者の間で新しいライフスタイルとして確立している「シェアハウス」自分の部屋とは別に、共同利用できる共有スペースを持った賃貸住宅のことを言いますが、共同住宅ならではの「共有」と「交流」を楽しめるという利点から、特に独身女性に人気の物件と言われています。

本書は全7章で構成されており、物件購入から融資交渉、部屋割り、最適なリフォーム方法、入居者募集、管理方法まで、シェアハウス運営までの道のりをその道の第一人者である著者の仲尾さんが徹底紹介しています。
シェアハウス経営のノウハウがふんだんに盛り込まれており、まさに“実用解説書”といえる用な一冊だと個人的に感じました。

では早速、第1章から順に解説していきます。

⬛︎第1章 不動産投資の新時代が始まっている


皆さんの中で不動産投資に対して、「物件を購入すれば、あとは寝ていても家賃が入る」というイメージを持っている方はいませんか?しかし、現実はそう甘くありません。銀行の融資審査は厳しく、適正な物件価格を知らずに採算性や返済能力を計算することもなく、不動産投資を始めてしまうと、茨の道を歩むだけだと本書のスタート時点から著者は警笛を鳴らします。

<不動産投資を始める人に必要なたった一つのスキルとは?>

結論からお伝えすると、「不動産に関わる苦労をいとわないこと」これに限ります。
著者の仲尾さんは、他の不動産投資家や業者に任せっきりの大家さんとは違い、自ら資金を投入して建物を修繕することがあると述べ、そのような手間を惜しむことなく長い目で価値を見出せる物件を買うことが重要だと語っています。
次に大家さんにとってシェアハウス投資を行なうメリット3つを学んでいきましょう。

1つ目は、他の物件との差別化が可能なこと。晩婚化・高齢化などで単身世帯が増加していることから、シェアハウスの需要は年々高くなっています。ですが、シェアハウス物件自体まだまだ少ないのが現状です。都市部で働く、20代後半から~30代半ばの女性が住みやすいサービスを提供できれば、近隣の競合物件と差別化できると著者は述べています。

2つ目は、初期投資が安価に抑えられる点です。アパートやマンションとは異なり、共用部分に水回りを集中させるため、コスト高になりがちな設備投資を抑えられます。

3つ目は、高収益を見込めることです。各部屋に水回りが不要なことで、その分部屋数を増やせるため、収益増につながります。
以上がシェアハウス投資を行なうメリットとなります。これらのメリットと合わせて、空き家セーフティネット制度の対象になる物件には入居者のあっせんや、改修工事費用などに対する経済的支援が出ることも抑えておきたいポイントとして解説しています。以上のような状況から、シェアハウスへの不動産投資は個人投資家がこれから学んでスタートしても十分に間に合うビジネスとも述べています。
続いて第2章では著者が考えるシェアハウス経営の成功に必要なポイントなどをご紹
介していきます。

⬛︎第2章 「物件」の選び方~シェアハウスの開業までの道のり~


大家さんになるタイプとして、親またはそれより前の代から多くの土地を所有する【地主系大家さん】と自宅以外の土地を持っていない【後天性大家さん】の2パターンがあります。近年では、終身雇用も退職金も年金も期待できず、老後の資産形成を目的として不動産投資を開始する人が多いのが現状です。
不動産投資の利益には大きく分けてインカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売買益)の2つのタイプがあります。
ただし、シェアハウス投資の場合、キャピタルゲインはおまけとし、家賃収入をメインに事業計画を考える方が良いと著者は述べています。
自分が不動産投資を始める目的を明確にし、どのエリアのどのような物件を取得して、どのくらいの利回りや売却益を目指すのか、どのように行動をしたら達成できるのかなどのシナリオを考えて、慎重に事業計画を立てていくことが最も重要な点です。
次に、購入以外の運営方法をご紹介します。皆さんは「転貸(てんたい)※別名 また貸し」という運営方法をご存知ですか?
所有者Aから物件を借りたあなた(貸借人B)が、それを第三者(転借人C)にまた貸しすることを言います。実際のケースとして「先祖代々守ってきた物件だから、売却するのには抵抗があるけど、固定資産税分くらいは稼ぎたいなぁ」と考えているオーナーも多く、転貸という運営方法は非常に有効的であると言えます。少子高齢化に伴い、そのような”空き家”が年々増加しております。国が運営する空き家バンクやインターネットを利用しながら、理想の物件を探して欲しいと著者の仲尾さんは述べています。
続いて第3章では、融資獲得を得られるまでのノウハウをご紹介していきます。

⬛︎第3章 「融資獲得のノウハウ」~物件の担保価格を計算する~


個人事業主の皆様が何かしらの事業を始めるためには、銀行から融資を受ける必要がありますよね。
ただ、銀行と言っても、都市銀行・地方銀行・信用金庫・政府系金融機関・ノンバンクなど様々な種類があります。共通して言えることは、どの金融機関もシェアハウスについての知識は持っていないということです。そこでまず、初心者はまずは中小企業者個人事業主の強い味方”日本政策金融公庫”にいくことをオススメします。
理由としては、100%国の出資によって運営されている点や、地域の身近な金融機関であることが挙げられます。低金利で返済期間が長いことも、利点の一つです。忘れないように覚えておきましょう。

次に銀行からの融資を受けるまでのステップを簡潔にお伝えします。まず融資を得られそうな金融機関に目星をつけ、次に物件を選定・事業計画書を作成します。必要書類がそろったら銀行にアポイントを取り面談を受けます。そして金融機関が現地を下見したのち、審査結果が出て晴れて融資が受けられます。物件が見つかってから銀行を探すというフローでは、満足のいく交渉はできません。少しでも安い金利で長く借りられるように、競ることが可能な銀行だけに話を持っていくことが重要と言えます。

ここまで金融機関の選び方や融資の受取フローについてご紹介してきましたが、ここで最も注意しておきたいポイントをお伝えします。それはノンバンクには絶対行ってはいけないということです。初めからノンバンクやサラ金に近いところでお金を借りてしまった場合、一発レッドカードで不動産業界からは退場!に近しい状況となります。「銀行よりも審査が緩いから」「すぐにお金を借りられるから」という甘い囁きに誘われて、一度でもノンバンクを利用したら、地獄への道を辿るだけです。初心者さんは絶対に手を出さないでくださいね。

⬛︎第4章 「部屋割り」「デザイン」でさらに差別化を~リフォームの実例から家具や家電の選び方までを伝授~


第1章で少し述べましたが、晩婚化・高齢化などで単身世帯が増加していることから、シェアハウスの需要は年々高くなっています。その為、主な入居者となる30歳前後の働く女性が好む内装にすることが、物件のリフォームにおいて重要なポイントとなります。入居者ゼロの状態からスタートする訳ですから、若い女性でも安心して過ごせるお洒落なシェアハウスを目指してリノベーションをかけましょう。

次に家具の配置のコツとして、リビングに大型液晶テレビを設置することをオススメします。例えば、14インチのテレビを10台ほど買う代わりに、50~60インチのテレビを1台買ってリビングに置く方が、インパクトがあります。必要な人はすでに1台持っているというケースは容易にありえますので、各部屋にテレビの設置は不要といえます。

最後に家具・家電の選び方をご紹介します。著者は家具・家電・食器類などもリサイクルショップをフル活用していると語ります。理由としては、ホームセンターや格安家具の量販店で買うくらいなら、リサイクルショップで綺麗な中古品を買う方が組み立ての負担がなく・耐久性においても問題がないからと述べています。その他、必要なものと予算・納期などを伝えると、系列店の在庫確認をしてくれ取り寄せまで対応を行ってくれます。

さらにシェアハウスの開業前まで預かってくれ、まとめて配送してくれるという至れり尽くせりな点も魅力だとアドバイスしています。確かに、量販店などではそこまでのサービスは受けられないと思います。皆さんも是非リサイクルショップを活用していきましょう!

⬛︎第5章 「集客の極意」~Webを活用した募集テクニック~


ここまで仕入れ(物件購入・融資交渉)と加工(リフォーム)方法のコツをご紹介してきました。次は集客(入居者募集)です。
まず賃料についてですが、全室同じ賃料にするのか、別にするのかを決めていきます。高く設定しすぎると、客付けが厳しくなるので、満室になるまでは低めに設定し、入居者が入れ替わるタイミングで値段を上げるのが理想といえます。
続いてシェアハウス特有とも言える”ハウスルール”についてです。想定されるトラブルや防止策・対応策については、国土交通省のホームページからダウンロードできる「シェアハウスの運営管理ガイドブック」を参考にして作成しましょう。
続いて、この章のメインとも言える入居者募集についてです。
シェアハウスの入居者募集のほとんどはWebで行われています。ここで重要になってくるのが”物件の写真”です。誰が撮影しても目を引くように、特にリビングは写真映えするように作りこみを行いましょう。また、掲載する写真の数が多いほど、契約成立に繋がりやすい為、あらゆる角度から出来るだけ多くの室内写真を撮っておくことをオススメします。

そして、オープンに合わせて複数の媒体(専門サイト・ホームページ・Facebook・地域の情報掲示板・タウン誌など)に告知・集客することで、必然的に人の目に触れる機会が増え、入居希望者が現れるはずです。その機会を逃さない為にも、カフェのようなお洒落な内装を施すことを念頭に置き、リフォームを行うことをオススメします。

⬛︎第6章 「管理」で入居者をつなぐ


集客(入居者募集)の次は、見学者の案内や入居審査、契約・入居後のフォローといった管理業務について学んでいきましょう。管理方法は、自主管理と、管理会社の管理の2つの手段がありますが、個人的に自主管理の方が経験や気づきが多く勉強になると著者は語ります。入居者の審査については、面談のような堅苦しいことは行わず、入居希望者が見学に来た際に案内をしながら、引越しの経緯や、現在の仕事などをそれとなくヒアリングすることで入居後のトラブルを未然に防げるはずとアドバイスしています。
入居者とはあまり親しくならないことも、トラブル回避のコツの1つです。親しくなりすぎると、なぁなぁの関係になり、家賃の滞納などが起きる場合がありえますので、適度な距離感を持って接していきましょう。

⬛︎第7章 シェアハウスによる地域貢献~「三方よしの考え方」~


最終章では、シェアハウス投資を行うことで、地方にとってどのようなメリットがあるのか簡潔にご紹介していきます。
著者が不動産投資を行う理由の一つとして、「地域貢献」をあげています。全国にシェアハウスが増えることで、「地域の安全や景観を損ない、過疎化やインフラ崩壊を招く空き家の増加」「外国人労働者の増加による住居不足」「高齢者や低額所得者・一人親世帯・障がい者・外国人など住まい暮らしに困っている方の支援」といった社会問題の解決につながると考えています。
不動産投資で利益を得ることができたら、すべてを懐に入れずに入居者や地元に還元すること。地域貢献とお金儲けをバランス良く行うこと。これらを肝に銘じて、シェアハウスを運営できる人こそ、理想の大家さんと言えるでしょう。これからの社会は、個人投資家にもSDGsやESG投資といった地域環境や社会などに配慮した責任ある経営が求められます。
どのような姿勢で事業に取り組んでいるのかを利用者に求められる時代になったとも言えます。これらの事は、忘れずに覚えておきたい内容ですね。

⬛︎まとめと感想


本書の最後に著者はこのような言葉を残しています。「不動産を持つことは目的ではなく、夢を叶える手段です。不動産投資だからこそ、若いうちに収入と資産を得ることができたのです」

早い段階で資金的な余裕ができれば、人生の選択肢と自由な時間が自ずと増えていきます。シェアハウスを提供することは、収入や資産を得ることだけでなく、地域貢献だけでなく、地元のコミュニティ活性や治安維持にもつながる賃貸経営とも言えます。運営する人にとっても、利用する人にとっても、街にとっても、この三方よしの関係性を叶え、「未来よし」の四方よしの社会を築いていくことが理想とも、仲尾さんは語ります。

この本では、不動産の基礎知識を学べるだけでなく、シェアハウス経営を行うことでどのようなメリットが自分に返ってくるのか、実体験なども含め赤裸々に書かれています。
不動産に興味がある方はもちろん、シェアハウスの開業を夢見ている方や、副業・老後の資金作りを模索している方にもオススメの良書となっています。
この本を読むことで、新しいビジネスチャンスが浮かんできたり、投資を成功に導くキーワードが見つかる可能性もあります。少しでも気になった!という方は、ぜひ書店や図書館などで探してみてはいかがでしょうか?あなたの背中を押す一冊になるかもしれません。

ここまでご視聴いただき、ありがとうございます。
このチャンネルでは不動産投資に関する本のリクエストも、コメント欄でお待ちしています。ぜひお気軽にコメントしてくださいね!ではまた!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?