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モンハンワイルズのベータテスト振り返り

モンスターハンターワイルズのオープンベータテストが2024年11月1日から11月4日まで実施されてました。何回か遊んだので振り返りとご紹介、あと後半はモンハン全体としての再考。

正式版が出たり繰り返し遊んでいく中で変わるものもあるかもしれないけど、とりあえずベータ版で感じたことなど。なんと言うかハンターとしての世界とプレイヤーとしての世界などの観点を見直されたように感じられました。


マップが立体的だけど迷いにくい

マップには立体的なところもあって自然というか複雑と言うか。でもこういうところを歩くのは楽しい。今回背中に乗せてくれるのはセクレトというダチョウのような小さめの羽根を持つ生き物。

モンハンワールドでは森のマップが立体的だったけどよく迷ってナビが無いとたどり着けなかった。他にもそういうハンターさんがいたはずで、モンスターと戦いながらミニマップみたら変なところに走ってたり。

ワイルズではマップが平面ではなく立体に進化!すごく見やすい。リアルな紙ベースのハンター用の地図からプレイヤー向けの地形の概念としての地図へ。ワイルズでプレイヤーが見るのはハンターの目と脳を通して見えるワイルズの世界。
視界が開けてなさそうな森マップが出た時にどうなるのか楽しみ。

マップを見るとわかるけどいつもモンスターが何体か徘徊してる感じ。モンハンワールドの導きの地みたいに時間経過で出現したりどっか行っちゃったりする。

導きの地ではモンスターを召喚?できたけど、ワイルズでは欲しいモンスターがいない時はどうするんでしょうね?直接マップのモンスターに向かう前にクエストカウンターのように受注もできたと思うけど、それであればマップにいないモンスターも選択できたのかな?時間切れで確認しきれなかった。

ゲームとしての狩りから今できる最善の狩りへ

今まではきれいにかっちりモンスターハンターというゲームだったので出発前にホットドリンクや回復薬、こんがり肉と秘薬を持って、ご飯も食べるってのが当たり前だった。「ひと狩り行こうぜ!」の名台詞が表すように1戦ごとの狩りゲームだった。ワイルズでは手持ちのアイテムで目の前のモンスターと続けて戦ったり、救難信号に駆け付けたりできる。

群れで移動するモンスターもいる

マップに何体もモンスターがいるから正直辞め時がわからない。狩りが終わったら次のモンスターへ向かう。セクレトの背中で武器を研いで回復しながら向かう。ワイルズではこんがり肉でスタミナだけでなくHP上限まで増やせる。

もう秘薬は存在しない世界になるかも

そして肉焼き器があればいつでもこんがり肉を補充できる。そう、肉さえ食べればハンターが生きていけるシンプルな世界。

1回に武器を2つまで持っていけてセクレトに近づいて切り替えることができる。念のためのボウガンとメイン武器を持っておけば大抵のモンスターと戦える。

もちろんファストトラベルもあるからすぐ帰ってアイテムを取りに行くこともできる。他にもキャンプを設営することもできるみたい。壊されることもあるので要注意。いや、何に気を付ければいいんだこれ。

モンハンワールドアイスボーンではフィールドにも温泉があって、ホットドリンクの耐寒効果とHP回復ができた。だけど位置づけとしては楽しむためのギミックにとどまってたと思う。ワイルズでも出てくるのかわからないけど、例えばHP上限が増える効果などがあれば、ちょっと寄って行こうって普通に思うはず。こんがり肉には生肉も必要だからね。

武器の使い心地

ワイルズでは新武器は無しでの14種類。新モーションと傷口攻撃などが新しい攻撃方法。

多彩な武器種:モンスターハンターワイルズ

ジャストガードなどの新システムもあったので、ランスと片手剣を多めに使った気がする。ランスは手数が多くなって楽しい感じ。

ガードからのクラッチクローでのしがみつき攻撃ができなくなったのはちょっと残念。アイスボーンの↓これで立体的でアグレッシブなランスが好きになったのにっていう。

野良のモンスターがターゲットを襲うって言うリアルを味わることもできる。

まだちゃんと理解できてるかわからないけど、傷口の仕組みがダメージを出すためのポイントのよう。傷口は集中モード?照準を合わせるようにして赤い光で見ることができる。

ある程度攻撃しているとモンスターの部位に傷がつく。そのまま攻撃してもダメージ多めになるけど、傷口破壊の攻撃をするとモーションもかっこよく大きなダメージが出せる。

ガード武器は鍔迫り合いができて押しきったら少し攻撃チャンスができる感じ。

鍔迫り合いはガードした時に発動

プレイ中に見える画面

今度はスラッシュアックスで傷口攻撃。

乗り状態からの傷口攻撃もあった。

盾がある武器以外でもカウンター攻撃ができるようになった武器もあった。

スラッシュアックス以外に大剣にも追加されてた。

傷口攻撃に慣れてきた双剣での戦い方。クラッチクローでの張り付きが無くても傷口攻撃でアクロバティックに飛び回れる。

ランスで乗ってから攻撃して傷口を作ってから傷口を武器攻撃。

戦いながら傷口を狙ったり、新モーションを織り交ぜて攻撃したり、今までにない新しい戦い方を考えられるので狩りがすごく楽しかった。

クラッチクロー自体はあるけど、いつでもモンスターに対して使えるものではなかった。双剣は傷口攻撃で使ってたし、フィールドアイテムを取るときにも使える。セクレトに乗ってモンスターを追いかけているときに植物などに近づかなくてもクラッチクローで遠目から採取できるイメージ。

戦闘中でよくある使い方はフィールドにいる光蟲をクラッチクローで攻撃して目くらましをしたりこの動画のように落石攻撃をしたり。

表現が格段に向上してるのでほんと映画みたい。

狩り以外のモンハン

お決まりも色々ありました。

今回の肉焼きは上手に焼くのと切るの2パートあった。切るときもタイミングごとにボタンを押すとキラキラしてもらえる肉の数が最大で倍くらいになりそうだった。

今回も釣りはあるみたい。誰もツイートしてないから、どんなモーションになるのかも全くわかってないけど。

なんのための狩りをする?

ゲームシステムについて見えてないことが多いので色々気になる。

今回のマップではマップに入る=拠点に入るイメージだったのであいさつが飛んでた。そうなるとワイルズでは砂漠マップしかないのか、または森マップの時には森マップの中に拠点があり、マップ1つがオンラインの1部屋にあたるものになるのか?

狩りの目的も気になる。モンスターを倒して素材を得る。素材を使って武器や防具を作ってより強いモンスターを狩る。その流れは変わらないのだろうけど、ワールドの導きの地のようにマップごとのポイントのようなものは用意されるのか?いや、ベータテストでなかったから無いのかもしれないけど。

狩りの目的が改めて気になるのはフィールドにたくさんモンスターがいるけど、強いモンスターの素材は欲しいけど1マップに同時に1体しか出現しないのであればクエストを受けて狩りに行くのとなんら変わらない。PCオンラインのモンハンフロンティアのようにサブクエとして他のモンスターを狩るようになっているなら多少の意味はあるかもしれないけど、新し目のモンハンに無いのであればそれは廃れた取り組みと言えそう。

ただ、オープンベータテストだと製品版と違った感想が出るのはよくありそう。例を挙げるとゼンレスゾーンゼロのTVアレイモード。通称すごろくと言われるあれはベータテストでは人気があったのかもしれないけど、戦闘のスタイリッシュさが売りになるのにかみ合ってないというかスピード感が遅く感じられるというか、個人の感想が多く入った意見ですが、ネガティブな印象がありました。それでも他の人からも同様の意見があったようで、一部のモードではTVアレイが無いモードも出たり、メインストーリでTVアレイが出なくなったり、正式リリース後にもいろいろ模索されているようです。

ワイルズに当てはめるとモンスターを狩るのが楽しいという意見は当然あるとしても、続けてモンスターを狩るのが楽しいとか、ひと狩りどころか狩りに生きるとか、売り文句として聞いたことはあったと思うけど、体現するまでに至っていないという印象です。ベータテストでも連戦が楽しいって言う人はほぼ見かけなかったと思う。

自分の目線で見たとして、オープンベータテストはやったことのないことをやりたい、やられてもデメリットが無い、という製品版とは違う条件で遊んだので連戦が楽しいと感じている可能性はあります。それじゃ製品版になったら?今回も3回やられるとクエスト終了のリスクがあるなら取らなくなるはず。今まで通りに一戦ごとにアイテム全部補充してから向かうはず。今までと変わらないですね。

救難信号クエストの一覧

連戦するメリットとして考えられるものとして新人狩人のフォローというのはあるかも。以前のワールドのイベントだったと思うけど救難信号に駆け付けてあげると報酬が多くもらえるようになったことがありました。ワイルズでもそれがあるならアイテム消費なしだから戻らずに狩り続けることはありえそう。ただし、もらえる報酬は新人狩人が狩るモンスターの素材以外じゃないとメリットはない。イベント限定チケットとかね。

目的は何も1つではないはず。
生態系をリアルに作ってきている新し目のモンハンの世界で連戦しやすく何体もモンスターがいるマップ、そういった流れの中でどのように「ハンターを狩りに生きさせるのか」。1戦ごとに終わるのであればマップに1体しかモンスターはいらない。救難信号以外にも近くで戦ってるハンターがいたから参戦する、というような機会を作るのであれば、「おせっかいハンター」という称号を用意するなど、何かしら用意しないとやらなそう。称号、実績、は一部のゲームプレイヤーには普通に刺さるはず。

1つのマップに何人のハンターが入れたのかわからないけど、1体のモンスターとは最大4人まで戦える。そうすると5人目のハンターがフィールドを走っていても見えなくなるのかな?

マップごとに出現するモンスターが固定になるのかな?マップが他にもできるのかって所につながるけど。例えば同じ集会所内で何回か戦ったハンター同士でちょっと手ごわいけどこのメンバーならいけるって戦いに挑むことがあったけど、そのマップにしか出ないモンスターとか普通にいるはずで、そうしたら別マップにみんなで移動なんてできるのか。もしできないとすれば、ベータテストでも結構PCスペック必要な処理具合だからマップを広げることはできなさそうだし。

プレイヤー目線で考えるとモンハンは慣れると1戦10分くらいで終わったと思う。気軽に遊べるのでもう1回遊ぶかどうかすぐ判断して決められた。連戦すると楽しいのはさらに遊び続けるポイントになるけど、プレイ時間が長くなるのはプレイヤーによってはデメリットになる場合もありそう。今回は支給品が直接届けられるので連戦しやすくはなっている。やっぱりゲームとしては連戦しやすい、遊び続けやすい、没頭しやすい方向に作っていると考えられる。

考えるほどにオープンワールドに近づいた新しいモンハンの方向性に見えないところが気になって疑問が色々出てくる。

モンスターとのやりとりの楽しさ

初期のモンスターハンターだと強いモンスターは怯まないし一方的に攻撃してくるし大変だった。アイスボーンでクラッチクローでしがみつき、モンスターの向きを変えたり、スリンガー発射することで壁に叩きつけて気絶状態にして攻撃の大チャンスを作ったりできた。ただし、怒っている時はできないなどの制限もあったので、楽しい要素の1つだった。

モンハンの楽しさってモンスターのやり取りだと思ってる。モンスターが攻撃する、ハンターが避ける、隙を見て攻撃する。やられたら安全なタイミングを見て回復する。このやりとりが面白さであり、難しさにもなったんだと思う。

自分はそれを目的とするから、無理難題な高難易度で硬いモンスター2体とかはソロでは絶対無理って思っていた。もっとも他のハンターも含めてわちゃわちゃ楽しみたいときもあるので、そういう時には楽しめた。ただ、小型モンスターが他にもいてモンスターに対しては攻撃しないのに連携してハンターを攻撃してくるのは嬉しくなかった。リアルな生態系としてはありそうだけど、ゲームとしてはプレイヤーにガードか避けを強いて攻撃タイミングを減らし、戦闘時間を引き延ばし、爽快感を減らす仕組みだった。

モンスターとのやり取りは対話。
怯まないモンスターはなかなか話を聞いてくれないあの人に似ているかもしれない。それでも隙を見て攻撃を続ければいつしか討伐することができる。小型モンスターがちょっかいを出してくるのは「今あいつと会話してるんだから、邪魔しないでくれ」って思う。

そのやり取りに多少のランダム性が加えられてかなり楽しく戦うことができたモンスターハンターワールド。クラッチクローの追加はプレイヤーに一方的に有利な仕組みだけどゲームとしての楽しさが増えて、コントロール感を出すことでプレイヤーは有効感を味わうことができ、ゲームから得られる仕組みからプレイヤーはハンターとして没頭することができ、ドーパミンが導出された。

ハンターの生態

熟練ハンターのクラッチクローさばきを見て新人ハンターは学び、新たなモンスターでは今度は自分が他のハンターに見せてあげる。狩りとはモンスターハンターの世界での学びの場。他の熟練ハンターが逃げ出した、その後に即死攻撃が来ることを初めて学んだりする。

X(Twitter)で「シンクロした!」って動画を見ることがあると思うけどそれは幾千もの狩りを経て戦い方を学んだハンターのその時の最適な攻撃を繰り出すこと、それが他のハンターの中でも同じ結論にたどり着いていたという奇跡の瞬間。まったく違う人生を歩んでいるにも関わらず経験とその結果の行動が交わった瞬間にあたる。

ハンターは新しいものを見つけたら手を付けずにはいられず、時に効率を求め、時に安全を選んで狩りをする。その過程でいくつもの学びを得ながら。

ハンターの攻撃方法は1つではない。弱攻撃、強攻撃の2種類でもない。モンスターの攻撃を見て隙の大きさを瞬時に見出し適切な攻撃方法をとる。隙が大きいなら切り上げ叩きつけから全弾発射するガンランス。隙が少ないなら鬼人乱舞を解いて移動攻撃で少し離れつつ研ぐタイミングを見極める双剣。

ちゃんとやったことはないけど、ある意味対戦格闘ゲームに似ているかもしれない。相手の攻撃に合わせて強さと隙を考えつつ最適な攻撃を繰り出す。モンハンが楽しいのはソロでも遊べるしマルチでも遊べるところ。

オープンベータテストでは基本ソロが多かったけど、ワールドの時も一回クリアするまではソロで、クリア後にマルチで遊び始めたくらい。

攻撃力が高いコンボがあっても、他のハンターが吹き飛ぶなら近い時には使わない方が良い。モンスターとのやりとり以外にも他のハンターの距離も見据えて攻撃方法を考える。

ヘッドショット一発でやられることはないし、他のハンターの足を引っ張ることにならないように頑張りつつ、時にわちゃわちゃ吹っ飛びまくって楽しむ。危なくなっても熟練ハンターが生命の粉塵で全体回復してくれる、かもしれない。そのハンターはしっかり武器を出して攻撃に向かっているので回復はしてくれないかもしれない。

ハンターとは学び、周りをよく見て、攻め時を知り、狩りができる人を指すように思える。

モンスターハンター

オープンワールドゲームの原神の開発者からはフィールドとのインタラクションという言葉があった。ワイルズでも地形を使った攻撃があったり、モンスターの中には足場を蟻地獄のようにすり鉢状にしてハンターを引きずり込むものもいた。地形とのインタラクション、地形とのやりとり。

他のハンターや他のモンスターが時に協力したり、時に邪魔してくるかもしれない。周りをよく見ることが安全に戦う熟練ハンターへの階段になりうる。

武器の使い方を知り、新たな攻撃チャンスを学び、装備を強化することで戦闘中以外でも狩りの成功率を上げて行く。

自分の武器やスリンガーを含めたすべての手持ちのカードの中から最適なものを選び出す。瞬時の判断をして、時に失敗しつつ、ある時は戦闘中に学び強くなる。

思いもよらない行動をするハンターは常人には理解できないほどの経験を積んだ熟練で、そのハンターにしか見えていない攻撃タイミングがあるのかもしれない。または、全くの新人のビギナーズラックかもしれない。毒属性や麻痺が好きなハンターがいたり、笛でフォローするのが好きなハンター、弓で近接武器と変わらず近づきたいハンター。様々なハンターとのリアルタイムで背中を預け合い、息を揃えて攻撃を繰り出す。

モンスターハンターは究極のコミュニケーションゲームに見えてくる。

明確なターゲットが決まっていて、3vs3のような複雑ではない1vs4のPvE(Player versus Enemy)。他のハンターの意図も汲みやすいく、ゴールである討伐に向けて集中しやすい。

人の短期記憶は数秒から数十秒で消えてしまう。そして同時に7つまで(最近では4つまで)しか記憶できないと言われる。またメンタライジングという他人が何を考えているか推測する力の数も一般的に3次から6次と同様の数に収まるという。

彼がモンスターを攻撃しようと考える、と私が信じている、とあなたは想像する。これで3次(になるはず)。そして一般的にこれは無意識に行われる。

ボタンを押したら瞬時に攻撃が出るゲームとは違い、大剣のように振りかぶってから攻撃するまで多少時間がかかる武器もある。連打すればするだけ攻撃できるゲームと違い、モンスターの動きをみて安全に攻撃を当てて行くことを目指す。瞬間のリズムゲームよりは多少考える時間があり、想像して狩りを行う。味方によってはモンハンを遊ぶことが友人関係のより良くするための学びがあるかもしれないし、仕事でのマネジメント能力が養うことができるかもしれない。知らんけど。

そしてワイルズで映画のような、さらにモンハンとしてのリアルな方向に舵をきる。

ワイルズにもマムタロトが出てくると嬉しいな。

ワイルズは2025年2月28日 発売予定ということですが、それとは別にスマホでも(PCでも?)遊べるモンハンも出るみたいですね。今までにないアクションもありそうでこっちも気になる。

来年はモンハンがかなり広まりそうな予感で楽しみ。
ぜひ狩りで会いましょう。

それじゃ、またねーノシ


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