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SDRに挑戦しました

通販で数千円で売られているスティック型の「SDR」受信機を購入してみました。

約40〜50年ほど前、短波放送を受信するBCLというホビーの全盛期がありました。各社からマルチバンドの短波を受信できるラジオが発売され、ホイップアンテナを頼りに世界各地の放送を聞いては、受信証(ベリカード)を申請する趣味(ちょっと括りすぎ)です。大きなダイヤル、インジゲーター、たくさんのスイッチが並ぶメカメカしいラジオは…欲しかったのですが、おいそれと手に入るものでもなく。

どういうわけかこの歳になってアマ無線に復帰しようとしているわけで、そういえば…と紐解くとそもそも短波放送がそれほど盛んではなく、ラジオを受信する趣味はVHF帯を主とした業務無線傍受の方に移っていました。あれほど各社から出ていた短波帯受信機も今は見かけません。

調べてみると、それこそ20万を超えるようなマルチバンドのアマ無線機でなくとも、受信だけならデジタル信号処理でラジオを受信するSDR受信機がある、ということを知りました。単体では動作せず、大きめのUSBメモリのような筐体をPCに接続、一方に出ているケーブル接続コネクタにアンテナを接続し、専用のソフトで受信。安いものでは数千円からあり、ソフトはフリーで手に入る、ということでダメもとで手配。

受信機はRTL-SDR.com V4というイギリス製のもの、ソフトはSDR++というフリーソフト。アマ無線用に引き込んだアンテナを何も考えず繋いでみます。専用のトランシーバーほどではありませんが、それなりに交信を拾うことができました。

もう一つ、数十年前にはなかったな、というのがPC画面上に表示される波形です。受信周波数を中心として上下の範囲で、その瞬間の受信強度が上部に、時間的なレコードが下部に表示されます(ウォーターフォール)。受信しているチャネルだけでなく、その上下のバンドについて他に電波が出ていないか、空電の状況は、といったことがわかります。

FMラジオのJ-WAVEを受信中

頭ではわかっていても、実際に使ってみるとへー、なるほどといった感動があり、ウォーターフォールを眺めているだけでも飽きません。

ただ、製品にもよりますがこのSDRの機種はかなり熱くなります。さすがに心配になり探してみると、同じようなサイズのメモリボード用の冷却フィンが数百円で売っており、これを貼り付けてみました。いわゆる「冷却対策」ですが、もはや原型をとどめません(ちゃんと冷えるようになりました)。

えらく成金な受信機になりました

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