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夏休み体験授業を初開催しました!(理科編)

8月4日(日)、ほんもの寺子屋にご興味を持ってくださっているお子さん・ご家族向けに体験授業を開催しました。

1時間目は理科。


今はちょうど県内各地で花火大会が行われていることもあり、「花火ってなぜあんなにいろんな色があるんでしょう?」と質問してみました。

「ピンクとか青の火薬があるからじゃないの?」と考えるのが普通かもしれませんが、そうではありません。

火薬はどの色であろうと、基本的に同じもの。色が変わるモノを火薬に入れることで色が変わるんです、とお話しした後、実際に目の前で実験してみました。

用意したものは次の通り。

・消毒用エタノール(コロナですっかりおなじみになりました)
・アルミホイル(お弁当に入ってるアレです)
・コットン球(球でなくてもいいのですが、自宅で余っていたので(笑))
・小皿(アルミホイルを乗せます)
・塩(キッチンで使ってるものを少し拝借)
・ミョウバン(漬物などの料理で使います)
・ホウ酸(ゴキブリ退治や眼の洗浄などに)
・ライター(ライターは熱いので、「チャッカマン」っぽいやつで(正式名称は「天火棒」))

実験は簡単。
小皿の上にアルミホイルを乗せて、中にコットン球を入れます。次に、消毒用エタノールを適度に注ぎます。

最初は、シンプルに燃やすとどんな色になるのか、実験で確かめました。
内側は青、外側は赤っぽい、よく見る炎です。
赤い炎よりも青い炎の方が熱い。

次は、同じ設定にプラスして、塩を振りかけて着火。部屋を暗くして観察してみると、全体がオレンジ色っぽくなりました。今回持ってきた塩はいろんな物質が混ざっていますが、純粋な塩だともう少し黄色っぽくなります。

塩の次に試したのは、ミョウバン。これは青〜紫色の幻想的な炎に。ずっと見ていられる、綺麗な色の炎です。

最後

に実験したのは、ホウ酸。これは、あらびっくり。緑色の怪しげな炎に。この実験(炎色反応)は実際に授業でも行いましたが、この緑色が一番反響が大きかったので、今回も最後に回しました(笑)

キャンプの時に、塩やミョウバンやホウ酸を振りかけると、実験のような不思議な色の焚き火ができちゃいます(笑)もちろん、火の始末はしっかりと・・・

実験の後は、今回持ってこれなかった物質、例えばリチウムやストロンチウムなどの炎を、動画で確認しました。その後、間もなく開催される市川三郷町の「神明の花火」のグランドフィナーレの動画も見たりして、花火の色の不思議について学びました。

ほんもの寺子屋の理科は、高校や大学に入るための点数を取るためにやっているのではありません。小さい子どもたちが発する「なんで?」「どうして?」と問う力、問う習慣を定着させたいと願っています。それが「自ら考える力」の大きな土台とな

ると考えているからです。

ほんもの寺子屋では定期テストがありませんが、取り上げるテーマはかなりの広範囲。小中学校で習う単元も行いますが、それとは別に
・オスとメス、どっちが得?
・折り紙(折り紙に着想を得た服のデザイン、宇宙開発と折り紙)
・こうすれば速く走れる
・モールス信号
・蚊やゴキブリの習性と、合理的な退治の方法
・蒸氣機関
・人間 vs AI
・独楽(こま)とジャイロ効果
・0℃以下の氷水を作ろう
・アインシュタインの相対性理論とブラックホール
・料理と科学
・ラジオを作ろう

などなど、余裕で高校以上の単元も扱います。今回の体験授業も、もともとは高校の範囲です。授業の終わり頃に「実は、今日やった内容って、高校で習うところなんですよ」とお話しすると、子どもたちの自尊心がくすぐられたりします(笑)

このように様々な分野のテーマを扱うのは、難関校受験のためではなく、おもしろ重視のラインナップ(笑)知的好奇心を刺激して、実は生活のあらゆる場面で理科(科学)の力が駆使されていることをリアルに感じてほしいからこそ。自ら問いを立て、仮説と検証によって知見を広げていく。そんな思考のサイクルができれば、もう科学者の仲間入りです。


ほんもの寺子屋の夏休み体験授業は、あと2回開催予定です。
実施日時
―――
8月20日(火)
1時間目(10:10-11:00) 社会
2時間目(11:10-12:00) 考える時間・美術

8月29日(木)
1時間目(10:10-11:00) 国語・算数
2時間目(11:10-12:00) 美術
―――

ほんもの寺子屋に入りたい、入ることを考えてみたいという小中学生が、それぞれ8人まで授業を見たり体験できます。今回は特別に無料です(保護者も見学される場合は1家庭1000円)。寺子屋に通っている生徒は参加せず、希望者のみの体験授業となります。

場所はいつも寺子屋で授業を行っている甲府市富竹のおうち。

くわしい場所は、申し込みの後にお知らせします。

文:前田友和


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