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「セールスお断り」は営業チャンスである論理的な理由
本日、パート勤めの妻はお休みでした。
在宅中に営業マンが、2人訪れてきたそうです。
「森永乳業さん」と「ダスキンさん」。
妻曰く、いずれも20代と思われる男性との事。
家庭用飛び込み営業の定石である、無料サンプル営業だったようです。
コロナ過でもマスクを付けながら、一軒一軒真摯に飛び込んでいる姿に感服致しました。
何故なら私も営業に役25年携わってきたからです。
現在は指導する立場にありますが、月に4,5日は実際にインターフォンを押して歩いてます。
営業のハウツー本は世の中にたくさんありますよね。
ほぼ似たような事が書いてありますが、共通しているのは「営業トーク」についてです。
私も今日、営業について書こうと思います。
その中でも営業を志す若い人が必ず通る「家庭用飛び込み営業」について。
本日我が家に飛び込んできた2人のように。
ただ、「営業トーク」には、ほぼ触れません。
その前段階である「飛び込む時の心得」をお伝え致します。
何故かというと、ここを理解して行動に移さないと営業を続ける事は出来ないからです。勿論、営業成績も上がりません。
是非抑えて欲しいポイントが3つあります。
① 「セールスお断り」はチャンスと感じましょう!
飛び込んでいると必ず出くわす、「セールスお断り」。
皆さんどうしてますか?
こう聞いてる以上答えはわかると思いますが、当然ピンポン押しましょう。
これには明確な理由が2つあります。
1、在宅の可能性が高い
営業において一番の強敵は、厳しい断り文句でも、放し飼いにされている犬でもありません。まぁ、犬は結構怖いので、鎖の有無は確認した方がいいですが。
一番の強敵は「留守」です。
どんなに素晴らしい商品やトークを持っていても、それを披露する相手がいなければどうしょうもありません。
ちょっと考えてみて下さい。何故、「セールスお断り」の札を出すのでしょうか?
恐らく、たくさんの営業マンと応対してウンザリしてるんだと思います。
そうです。「応対」しているんです。家にいるんです。
家にいないなら「セールスお断り」の札はいりませんよね。
「セールスお断り」の札が出ている家は、営業の一番の敵である「留守」
を回避できる可能性が高いんです。
2、見込み客になる可能性が高い
「セールスお断り」の家は飛び込まない営業マンが多いです。
理由は飛び込んだら怒られると思うから。
実際にはどうでしょうか?
結論は、怒られません。
私の20数年の営業の中で、怒られた経験はほぼありません。
「営業お断り」の札を出す方は、断るのが苦手な方が多い。
言葉を選ばずに言うと、そういう方は怒るのも苦手だと考えられます。
又、「セールスお断り」の札を出しているので、お客様も「来ないだろう」という安心感を持ってます。
そこへピンポンを押されたので、怒りよりも動揺の方が大きい。
怒られない理由はこんなところです。
では、どうして見込み客になりやすいのか?
営業マンが来ないので、「営業マン慣れ」していないからです。
だから話しを聞いてくれる可能性が高いんです。
② スタート時間は必ず決めましょう!
営業において一番辛いことは何でしょうか?
この答えは人によって違うかと思います。
私の答えは「終わりがない事」です。
週単位、月単位での節目はもちろんあります。
しかし、たとえその節目で良い成績を残してもその余韻に浸れるのは一瞬。
すぐに翌週、翌月の事を考えなければなりません。
毎日プレッシャーとの戦いです。
成績が振るわない営業マンが受ける上司からの圧力。
それと同じかそれ以上に、優秀な営業マンが受けるプレッシャーも相当なものです。
私が若い頃、こんな会話を当時の店長としてました。
「店長、今月目標達成しましたぁ!」
「おめでとう!でもお前の仕事は獲る事じゃなくて、獲り続けることだからな。来月も頼むぞ!」
もはや鬼です(笑)
でもこれは事実なんですよね。
この戦い続けることが営業マンの仕事なんです。
ここで、高い志しと目標を持って立ち向かえる営業マンは心から尊敬出来ます。
私はそうではありませんでした。
いくらコミッションをもらっても、いくら褒められても、キツかったですね。
自分の意志だけで乗り越えるのは至難の業でした。
そこで考えたのが「仕組みを作る」事です。
決まった時間に目覚まし時計で起きるように、飛び込み始める時間を決めるんです。
私は飛び込む家やマンションも前日から決めてました。
朝、その家に行くまで、ピンポン押すまで「何も考えない」。
こうして機械的に、仕組みをで乗り越えてきました。
③ 回る時はロボットになりましょう!
何とか1件目のピンポンを押してその日がスタート。
しかし、留守が多かったり、断られたりでキツイ時間が続きます。
最近特に多くなったのが居留守ですね。
エアコンの室外機がグルングルン、飛びそうな勢いで回ってるのに無反応。
コーポなどの集合住宅で、車が5,6台止まってるのにもかかわらず、1人も出てきてくれない。
これは経験上、断られるより凹みますね。
又、小さい子供の遊ぶ声が聞こえてる家にピンポンを押す場合があります。
そうするとお母さんの「シィッ!」の声の後、無反応。
せめて、こちらがわからないようにやって貰いたいものです。
これが続いた場合、というか必ず続くんですが、段々飛び込む足がゆっくりになりますよね。
そうなると自分の先入観で、飛び込むところを選ぶようになります。
「どこ行こうかなぁ」と車でウロウロ。
時間ばかりが過ぎてしまいます。
実績がないまま帰社後、上司に「飛び込みましたが、今日はダメでした。」
と伝えれば、とりあえずその日は乗り切れます。
ただこれが毎日続くと本当に地獄ですね。(笑)
「やらなきゃいけない。でもできない。」
これで精神的にやられた人や、身銭を切るいわゆる「自爆営業」に手を染める人を何人も見てきました。
基本的にどのお客さんが契約してくれるかは分かりません。
であるならば飛び込む家を選ばずに、「ドアからドアへ機械的に」飛び込むのが一番効率がいいんです。
そうです。ロボットになりましょう。
断られても無感情。もしくは留守だったと思う。
これには有効なやり方があります。
それは自分を「客観視」するんです。
キツイと感じた時、「あ~、今俺はへこんでるな。」
「よし、ロボットになろう!」
ちょっと高い位置から自分を観察するイメージです。
是非やってみてください。
まとめ
以上精神論ばかりになってしまいました。
しかし、営業はお客さんと対峙する前に、まず自分と闘わなくてはなりません。
そして勝ち続ける必要があります。
又、営業は人格の形成に大いに貢献してくれます。
人生の中で「あの時に比べればこの辛さは乗り切れる」なんていう時ありますよね。
その「あの時」を作りましょう。少しでも若いうちに。
更に言うと、不確かな事が多いのも営業です。
相手がある事ですから。
今日も「可能性が」という言葉をよく使いました。
だからこそ「過程」を大事にして欲しいのです。
結果を気にせずに、どっぷりと営業に浸かり、機械的に毎日やり続ける。
私が見てきた強い営業マンの共通点です。
お互い頑張りましょう。