受けに自己投影する腐女子の苦悩

初めに

私は主人公受けの二次創作BLが好きなので、世間では腐女子に分類されるのだと思う。しかし自分では、腐女子と夢女子が3:7くらいの夢女子寄りオタクだと自認している。
どういうことかというと、私は受けキャラに自己投影しているのだ。具体的には受けになりたいと思ってしまうし、受け目線で攻めにときめいている。自己投影と言っても、自分の要素を受けキャラに付け足したり、実体験を描いたりはしていない。現実の自分には1ミリも萌えないので。

「最初から夢女子やれば？」

これを読んだ人は、恐らくこう思ったことだろう。「最初から夢女子やればよくない？」と。でも自分の性癖はなかなか面倒くさいのだ。まず原作にいないオリキャラを投入するのが苦手だ。夢主という原作には存在しないキャラクターにどうしても違和感を覚えてしまう。そしてオリキャラだと、原作では攻めキャラとの関係性が存在しないのであまり萌えられない。原作である程度、関係性を築いているキャラ（私の場合は主人公）だからこそ萌えるし感情移入してしまう。だからゲームジャンル、例えばツイ○テの監○生はプラス（夢）扱いされているが、あれは原作にいるキャラなので萌えられるし好きだ。主人公＝プレイヤー系の無個性主人公受けは大好きです。

でも受けもキャラとして好きだよ？

これを言うと「受けを自己投影アバターにしてるんじゃねー！」と怒られそうだが、全くもってその通りです。すみません。
でも受けのことはキャラとしてちゃんと好きなのだ。作中で一番好き（最推し）と言ってもいい。キャラとして好きだからこそ、そのキャラになりたいと思ってしまう。

正直つらい

私は現在、とあるジャンルで主人公受けのBL作品を描いているが、正直辛い。
というのも「自己投影なんてありえない！」「第三者目線で見守ってます！」という人がほとんどだからだ。私みたいに主人公に自己投影していて、受け目線で楽しんでいる人はまず見つからない。正直つらい。
かくいう自分も、周りからキモいと思われたくないので自己投影なんてせず第三者目線で楽しんでいるふりをしている。でもやっぱり罪悪感がある。受けに自己投影してるくせに第三者目線のふりしててごめんなさい。受けに自己投影している私の作品を、そのことを隠して読ませてしまってごめんなさい。

それにしてもなんでタブーなんだろうね？

それにしても「攻めが羨ましい〜」「攻めそこ変われ」「俺くん攻め」「モブおじさん」みたいな攻めに自己投影した発言は、腐女子の方の間でわりと許容されているのに、どうして受けに自己投影は完全なるタブーなんだろうね？
「攻めになって受けを可愛がりたい」は能動的だからいいけど、「受けになって攻めに愛されたい」は受動的でおこがましいからNGとかだろうか？