誰にも教えたくない、私の#家事が好きになった理由
すのうちゃんの企画に参加です。初めてすのうちゃんの記事を読んだのは
こちらでしたが、いつも全力で走っている感じが溢れ出ていて、こんなポジティブなお嫁さんをもらったら毎日楽しそうだと、なんで男目線になってしまうのか分からないような感想を持ちつつフォローさせていただいております。
そのすのうちゃんが私設コンテストを開催するというので、参加しま〜す。
私が研修医二年目の頃、麻酔科ローテーションを言いつけられて、麻酔科に勤務していた時がありました。整形外科医になるために、整形外科医研修だけでなく、救急科、麻酔科など外科系を回って経験しておくことが一般的だからですね。
その頃、私と同年卒の外科医研修医がやはり麻酔科にローテーションで来ていました。
あだ名は「黒狼」。
色が浅黒く、痩せ気味の絞った筋肉質で、目がギラっとするようなそんなやつ。そういうタイプを苦手に思うかと思いきや、なぜか、とても気が合いました。
私が整形外科の患者さんに麻酔をかけて暇そうにしていると(整形外科の患者さんは基礎疾患がなく、麻酔が楽なことが多いので麻酔をかけていると暇な時間があるのです)、舌圧子に下手うま落書きをして、ぽんっと置いて行ったり
顔を合わせるたびになぜか話が弾む、そういう感じです。
彼はアメ車のマスタングに乗っていて、仕事の休みが合うとドライブに連れて行ってくれました。今でこそ車はどこかに目的が合ってそこに運転して行く、という手段でしかありませんが、若かりし頃は目的地までの距離が長ければ長いほどいい、なにしろ、二人だけの空間で好きなだけどうでもいいことを喋っていられるからです。横浜に行って、高架下のペンキ落書きを見て帰ってくるとかそういうくだらない時間が最高に楽しい。その頃、流行っていたドリカム調そのままで
一緒なら無敵の毎日が過ごせると思わない?
と言われ、冗談なのか本気なのか、これが告白かなのかしらと本気で受け止めていたものです。
そんなある日、職場のコーヒールームにたまたま黒狼といた時です。黒狼の外科医の上司が休憩にやってきて、おい、黒狼、と彼に目を合わせ
「結婚式いつだ?」
と聞いたのです。黒狼はたじろぎもせず
「来年ですかね〜 彼女、家事が全然できないんですよ。なんか家事全般好きじゃ無いみたいで、もうメシがマズくってwww」
黒狼に、彼女、いたんだ . . . 来年 . . . 結婚 . . . するんだ . . . 。
その時の私のショックと言ったら。できれば白黒映画の頃のヴィヴィアンリーに演技してもらい、ショックで口が聞けなくなり、怒りとも悲しみともなんとも形容し難い、眉毛をキリリとあげた表情を画面いっぱいに寄りで披露していただきたい。
あ〜あ。その時からでしょうか。私は家事ができない女が嫌いです。
家事なんて簡単じゃん? 私、非常に得意です。ご飯も美味しくできて感謝されレベルだし、お掃除も大好き、しかも素早くやり遂げる。掃除をしていると心配事を忘れ、心が落ち着き、平常心へと向かい、気持ちがいいのです。家事の一切合切お任せください、どんとこい〜!