VIGORE 再生スタート
ヘッドの組付けを始める。新しいヘッド小物はスタックハイトが実寸で0.5mm短くなるがコラムカットは不要と判断。ただし、実際のフィッティングはデータ通りいかないこともよくある。仕上がりが楽しみだ。
実際に組み付けてみると、コラムが長くロックナットが上限に当たり締まりきらない状況に。舌付座金を2枚重ねれば対応可能だが、構造上や見た目を考え、1枚分弱の長さをカットすることに決定。慎重に作業を進める。
BBも組み付けておくことにした。その他のパーツについてはまだ何も決まっていないため、しばらく保留状態。それでも、少しずつ形になっていくのが楽しい。この先の仕上がりが今から待ち遠しい。
1980年代、まだ10代だった自分にとって、当時の「普通」は何の疑問も抱かない当たり前のものであった。その普通が、実は未来へのピークだったとは、その時には知る由もない。生活には困らない今があるものの、あの頃のギラギラとした期待感やドキドキするような高揚感は、どこか遠い記憶の中に置き去りにされてしまった気がする。未来は無限に広がると信じていた少年の心、それを超える日々が来ると無邪気に思っていたあの感覚がこの再生の中にあるのかもしれない。