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#04-2 ジオパークがすごいと思う3つの理由
★箱根ジオパークに関する調査結果はこちらから
(今回はこちらに関連するものです。)
こんにちは、はたはたです!今回は『ジオパーク』の活動が大変興味深く、皆さんに共有したいと思い書いています。
今回はこんな人におすすめです。
○地質・歴史・文化・土木・建築等、日本の国土について関心がある方々
○地域の人々との交流・フィールドワークに関心がある方々
0.ジオパークって何?
『ジオパークなんて初めて聞いたぞ!』という方も多いと思います。
ジオパークは国連機関の一つであるUNESCO(国連教育科学文化機関)が2004年に始めた比較的新しいプロジェクトです。
http://www.vill.ogata.akita.jp/geopark/about/index.html
UNESCOと言えば、世界遺産の選定も行っている機関ですね。
ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいいます。
具体的には、まずそのジオパークの見どころとなる場所を「ジオサイト」に指定して、多くの人が将来にわたって地域の魅力を知り、利用できるよう保護を行います。
その上で、これらのジオサイトを教育やジオツアーなどの観光活動などに活かし、地域を元気にする活動や、そこに住む人たちに地域の素晴らしさを知ってもらう活動を行います。
https://geopark.jp/about/
日本ジオパークは現在44地域指定されており、このうち9地域が世界ジオパークとして世界に認められています。
(2021/11現在)
https://geopark.jp/geopark/
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52479947/picture_pc_291bab24ff3e22a1c8ea93782669fa96.jpg?width=1200)
これから私なりにジオパークについてすごいと思う理由3選をご紹介します。
1.地域における『時の流れ』を見る。
『ジオパークって地学を広める活動みたいだし、私には関係なさそう。』と思うかもしれません。
しかしジオパークの対象物は岩石や地層だけではなく、そこで生きる動植物、人々が育んだ文化・伝統・産業もジオパークの対象です。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52480445/picture_pc_7ad2a3c02ae01ff90cb511622dbbf83e.jpg?width=1200)
例えば、大潟村のジオサイト(見どころ)を覗いてみると菜の花畑、水門、神社などが指定されています。人間が造ったものでも、その地域を特徴づけるものなら指定されていることが多いです。
ただ、近年はそのスポットにどのような魅力があるか分類するためにジオサイトを地質サイト、自然サイト、文化サイトと分けることも多いそうです。
http://www.unzen-geopark.jp/first
ところで『もしかしたらそんなこと、テレビで見たことあるかも?』と思った方もいらっしゃるかも知れません。NHKで放映されているブラタモリと考え方がよく似ています。
ブラタモリはある地域の謎に迫る旅番組。特に地学・地理界隈で絶賛の声をよく聞きます。
ジオパークとブラタモリの共通点。私は
『時の流れ』を見ている
ことだと考えています。
ブラタモリでは多くの場合、有史以前の地質の話から始まります。そこから、その地域の産業・歴史・文化の話に進みます。そこには、地学/歴史/地理と言った学問の区切りはなく、ただその地域で起きた過去を見つめているのです。
時の流れを見つめる場合、まず最も時を大きく遡る地質・地学が基礎となります。
地学を基礎として地域を深く掘り下げることの出来る「ジオパーク」はより多くの地域で受け入れられています。
2.厳しい審査制度
実はジオパークには厳しい基準があります。
具体的に言うと、再認定審査が4年に一度開催されています。以前から指摘された事柄に対して対応を行っていない、運営組織が機能しておらず十分な活動を行っていない等があるとイエローカード(条件付き再認定)になります。2年後、同様な状況が続くと『取り消し』となりジオパークを名乗れなくなってしまいます。
ここ数年、審査が厳しくなっており取り消される例も複数出てきているようです。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52481671/picture_pc_1663d03891a8d5936a51830f38905eb9.jpg?width=1200)
https://geopark.jp/about/howto.html
実際の審査資料 (第41回日本ジオパーク委員会 現地調査結果一覧) を見てみると各ジオパークの良いところ・悪いところを丁寧に指摘していることが分かります。ジオパークを名乗り続けるには各ジオパークの関係者が継続的な活動を行う必要があるのです。
3.インターネット上でジオパークについて詳しく調べられる。
厳しい審査制度に関連しますが、活動を十分に行っているか広報することもそれぞれのジオパークにおける重要な仕事の一つです。
そのため、各々のジオパークが独自のホームページをインターネット上に作成し、広報活動を行っています。コロナ禍においてお出かけする機会が減っている中、インターネット上である程度調べられることは大変有り難いことです。
各ジオパークで内容に差がありますが、ジオパーク全体の概要、ジオサイトの簡潔な説明、ジオパークをめぐるコース案内等が主に書かれています。
個人的には秩父ジオパークのホームページが好きです。秩父の歴史について「ジオストーリー」として丁寧にまとめられています。
ぜひ、インターネット上で皆さんお気に入りのジオパークを探してみてください。
4.まとめ
今回はジオパークについてご紹介しました。日本の国土に関して改めて考える機会となりました。もし、ジオパークへ訪問する機会があったらその都度紹介しようかなと思います。それでは、バイバイ!