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『どこかにビューーン!』徹底攻略。
2022年12月にJR東日本によって始まった新たなサービス、『どこかにビューーン!』。
2022年はJR西日本の『サイコロきっぷ』が大きな話題を呼び、『どこかにビューーン!』はどこか影に隠れてしまっている印象があるが、今でも一定の利用者はいそうだ。
私も2023年6月に使ってみて、とても楽しかったが中々癖のあるサービスだなと感じた。
今回は申し込む際に必要な『行き先候補となる4駅の組み合わせ』を
どのように選ぶかをある程度の方針を示したい。
(ここでは『行き先候補ガチャ』とよぼう。)
今回の考え方は『どこかにビューーン!』を使う時だけではなく、新幹線を使った旅行したときに役立つはずである。
0.どこかにビューーン!とは
詳しい解説は上記の動画に譲るが
JR東日本が発行しているポイントを使って
下記のいずれかに行ける新幹線の往復乗車券がもらえるサービスである。
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しかし、完全にランダムではなく、提供された『行き先候補となる4駅の組み合わせ』を旅行者が承認して申し込む形となっている。面白いことに旅行者が4駅の組み合わせを気に入らなかった場合、何度でも引き直すことが出来る。ギャンブル要素が楽しい一方でより良い候補地を選ぼうとするとキリがなく、大変悩ましい。
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この4駅のいずれかに向かう切符で良ければ申込む。
もし気にいらないのであれば再度『ガチャ』を引く。
1.どこかにビューーン!の特性
まずはどこかにビューーン!の仕様について確認してみる。
1-1.『行き先候補ガチャ』はどのように選ばれるか。
非公式の情報ではあるが、
・各方面に向かう新幹線からバランス良く選ばれること
・長野、新潟方面から1箇所以上選ばれるようになっている
ようだ。
さすがに全ての選択肢を東北地方に固めるようなことは出来ず、
狙った場所を当てるのはほぼ不可能と考えてよいだろう。
「どこかにビューーン」の候補駅(4択)がどのように選ばれるか調べたら、
— ひいろ (@_u017) December 4, 2022
・東北(盛岡以南/沼宮内以北)/秋田/山形/上越/北陸の6方面から4つを選ぶ
・1駅目は必ず上越または北陸
というルールになっているらしい pic.twitter.com/3ZQjcQ3Ati
1-2.途中の駅での下車・乗車も可能。
どうやらどこかにビューン!はICカードで新幹線に乗れる『新幹線eチケットサービス』の一つとなっているようだ。(『どこかにビューン!』も切符の発券等は行わず、切符情報を結びつけたICカードを使って新幹線に乗る。)
そのため基本的なルールに関してはJR券申込サービスに関する規約 第12条(新幹線eチケットサービス)に従う形となる。
その中にこんな記述がある。
12. 新幹線eチケットサービスにより購入した乗車券類の旅行開始後、乗車区間の内方の新幹線停車駅で新幹線改札口等を出場した場合、前途区間は無効となります。
<https://www.eki-net.com/top/kiyaku/jr_ticket.html>
なにやら難しいことが書いてあるが、要は東京駅→新青森駅の切符を持って途中にある仙台駅で降りることは出来るが、残りの区間(仙台駅→新青森駅)を移動することが出来なくなるということである。
裏を返せばどこかにビューーン!で新青森駅への新幹線はやぶさ号の切符を当てた場合、該当する列車の途中停車駅である盛岡駅や仙台駅で『乗り捨て』してもルール違反ではないということになる。(福島駅などの通過駅では下車できない。)
もちろん『途中の駅での下車・乗車も可能』というルールは今後変えられる可能性がある。しかし、これまで大きなトラブルが起きている様子はなく、ルール変更することはまずないと考えて良さそうだ。
1-3.払い戻し、列車の変更などは一切不可。
なお、どこかにビューーン!は新幹線eチケットサービスと全く同じように利用できるかというとそういう訳でもなく「どこかにビューーン!」に関する特約という部分で次のような追加ルールが設けられている。
第6条(変更・取消)
本サービスにより提供する乗車券類は、行き先駅の確定後、きっぷの引渡しを受けているか否かによらず、変更又は取消の取扱いを行いません。
<https://www.eki-net.com/top/kiyaku/dokokani.html>
つまり、「どこかにビューーン!」の申し込みをした時点で払い戻し・変更が出来ないことになる。特に『旅行を中止したとしても1円も帰ってこない』点は非常に厳しい条件である。
申し込みを確定する前に日程、人数、行き先候補となっている4駅を必ず何回も確認したほうが良さそうだ。旅行当日も乗り遅れがないようにしたい。
2.申し込みの前に確認したいこと
2-1.平日に行くか、土休日に行くか。
まずは旅行に行く日程を確認してみる。当たり前だろと思われるかもしれないがこれがかなり重要な要素となる。平日に行くか、土休日に行くかで色々変わってくる。
まずは平日の場合は宿泊施設をかなり安く利用できる可能性がある。『どこかにビューーン!』にはもちろん宿泊費が含まれていないためここを安く出来るとかなりお得になるかも。(青森県への交通費+宿泊費が1.5万円以内も夢ではない!?)
一方で土休日の場合は宿泊費がかなり高くなる。さらに「どこかにビューーン!」では行き先が決まってから、宿泊施設を探すことになるため宿が確保しにくくなる点に注意する必要がある。なるべくGWやお盆などの繁忙期は避けたいところだ。
しかし、メリットとして土日限定のフリーきっぷを使えるようになる。南東北で使える小さな旅ホリデー・パス、青森県で使えるあおもりホリデーパスなど、鉄道に何度でも乗り放題の切符が各地域に用意されている。
個人的に3連休になっていない土休日に1泊2日で使うのが一番計画を立てやすいと思う。
2-2.二次交通を考える。
次に考えるべきは新幹線から観光地・宿泊地までの移動だ。『どこかにビューーン!』には新幹線の往復乗車券のみ含まれているので現地での移動は自分で手配する必要がある。
◎鉄道を使う
まずはシンプルに鉄道を使って進む場合である。
各地域に用意されているフリーきっぷを使って降り立った県を回るのもよし、新幹線を使ってより遠くに行くのもいいだろう。(新幹線で乗り越してしまった分は降りた駅の改札で精算できる。)
最近では東北各地でICカードの導入が進み、全ての移動をSuicaだけで済ませることも十分可能だ。(ICカードが使える範囲は確認しておきたい。)
◎高速バスを使う
意外に便利なのが高速バス。
例えば、仙台駅からは三陸方面(石巻・気仙沼・宮古)や山形・酒田方面など東北各地にアクセスできる。また、盛岡駅では三陸方面(宮古・久慈)や青森方面(大館・弘前・青森)にアクセスできる。
3日以上旅行するがやることが決まっていないのであればとりあえず仙台駅に行く列車を狙って、高速バスでさらに先へ進んでみるのはどうだろうか。
◎レンタカーを使う
レンタカーを使った経験はほとんどないが一応紹介する。
全国各地の主要駅には『JR駅レンタカー』があり、新幹線で降りたあとすぐに車を借りる事ができる。『どこかにビューーン!』との相性はバッチリだ。
ただし、全ての新幹線駅に『JR駅レンタカー』がある訳ではないことに加え、浦佐駅などレンタカー屋がほとんどない場所もあるので確認してほしい。
3.『行き先候補ガチャ』をやってみる
ようやく本題に入ろう。
3-1.『行き先候補ガチャ』Tier表
あくまで東京駅からの移動距離(お得度)、二次交通の選択肢の多さ(交通利便性)を基に個人的Tier表を組んでみると以下のようになる。もちろん現地で何をしたいかによって行き先の価値が変わってくるので自分なりにアレンジするのが良いだろう。
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割引率が高く、いわゆる『当たり』である。
3-2.申し込む基準をあらかじめ決める。
最後に私が申し込んだときのことをお話する。
『行き先候補ガチャ』は何回でも出来るとはいえ、色々欲望に掻き立てられて何百回も引いてしまうのは本末転倒である。そこで申し込む基準をあらかじめ決めて、さっさと申し込んでしまうことにした。私が決めた基準は以下の通り。
・東北新幹線(仙台以北【可能なら盛岡以北】)、秋田新幹線
→とりあえず仙台駅に行ければ観光できる場所は沢山ある。
・山形新幹線
→乗ったことがないので乗ってみたい。
・上越新幹線(長岡以北)
→越後平野の雄大さはいつ行っても美しい。
・長野新幹線(長野以北)
→湯田中温泉行ってみたい。
もちろんこれは自分である程度アレンジしてもよい。
(例えば、新潟はよく行っているなら上越新幹線を候補から外す。)
その結果、私が申し込んだのは八戸駅、秋田駅、新庄駅、長岡駅の4駅。
八戸駅、秋田駅が当たれば万々歳。新庄駅は行ったことがなく、長岡駅はもう一度行ってみたい場所だったのでほぼ文句なし。『行き先候補ガチャ』は10回ほどで済んだ。ちなみに八戸駅が当たった。
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4.まとめ
◎『どこかにビューーン!』の特性。
・狙った場所を当てるのはほぼ不可能。
・途中の駅での下車・乗車も可能。
・申込み後の変更、払い戻しは一切不可。
◎平日行くか、土休日行くかで二次交通・ホテルの確保の方針が変わる。
・現地情報の入手は念入りに。
◎『行き先候補ガチャ』は、申し込む基準をあらかじめ決めてから。