入院~地獄のハジマリ①
突然訪れた抹消神経症状
"冷たい水が触れない。飲めない。"
腕に刺さっていた点滴の針を抜いたその日の夜、いつも通り就寝前にトイレへ行きました。
用を足して、手を洗ったら
指先に『刺すような痛み』が。
サボテンを素手で握ったような痛みです。
"えっ…?"
一瞬、何が起こったのか分かりませんでしたが
すぐに思い出しました。
≪抗がん剤の副作用、抹消神経の障害≫
これがそうなのか…。
トイレの帰りに自動販売機でアクエリアスを買ったのですが、触ると手のひら全体が痛くて
持つ事も出来ません。
服を使って握り、何とか病室まで持ち帰ってタオルでつかんで飲んでみたら、
口の中にも爆発したような痛みが走りました。
"もう2度と冷たい飲み物は飲めないのか…"
と真剣に落ち込みました。
抗がん剤治療が終わってからは、CVポートの埋め込み処置の日まで、
本当に何もやる事がありませんでした。
時々売店へ行くくらいで、それ以外はずっとベッドの中でした。
抗がん剤治療が終わった2日目の事でした。
いつも通り朝起きてすぐ、
エレベーターを使って売店へ…
途中にあったカップジュースの自動販売機で
①砂糖・ミルク入りのコーヒーを1杯。
(これはベンチに座って飲みました)
その後、売店で
②ウインナーパン 1個
③ヨーグルト 1個
④プッチンプリン 1個
⑤R-1(飲料)
を購入し、病室のベッドへ戻りました。
この日は調子が良かったのか、そのほとんど食べてしまいました。
その夜です。
(20時くらいだったと思います)
突然、お腹が苦しくなり悶絶。
ベッドの上で、のたうち回りそのまま嘔吐。
体中から変な汗が出てきて、意識も朦朧。
すぐにナースコールを押して痛み止めの飲み薬をもらい、2錠飲みましたが
胃でその薬が爆発したように更に熱い・痛い…。
看護師さんがその後、点滴で色々とお薬を入れて下さいましたが、まったく効果がありませんでした。
すぐに深夜当直の内科の先生へ連絡をして下さり、レントゲンを撮る事に。
23時。車椅子を押してもらってレントゲン室へ向かいます。
その途中、ゴミ箱へ2回嘔吐。
レントゲン台の上でも1回嘔吐。
(一度自宅で嘔吐を繰り返した時と同じものが口から出てきます。
胃液?とは少し違う臭いの、茶色の液体です。)
撮影後、病室に帰って来て10回以上の嘔吐。
結局
深夜3時頃、疲れ果てて就寝。
翌日も朝からお腹が焼けるように熱い。
とにかく痛い。
抗がん剤が効いているのかな?と思いましたがどうも違うっぽいのです。
そしてこの日から
完全絶食になりました。
(飲み薬も点滴に変更)
どのみち食欲なんて、いっさいありませんでしたが…
結局この後、
2日間この状態で我慢して
≪胃管≫
をする事になります。
お腹がパンパンで、苦しくて我慢してる間は心も折れてしまい
“こんな辛い思いをずっとするなら、もういっそ…このまま…”
本当にそんな事、思ったらいけないのですが。
その時はあまりに苦しく、
そう思ってしまいました。