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韓国のベースブランド、Tatchiのベースを購入してみて!

ベーシストの楽器の出したい音を出すお手伝いをしているhirokiと申します。
主にエレクトリックベースを弾いていて楽器の調整や楽器、pu(ピックアップ)製作、ジャズベースタイプのpu集めが好きなことから、puはじめとしたパーツ選びの相談を受けることが多いです。

私はこれまでも度々紹介しているとおり、5弦ベース、特にジャズベースタイプが好きで所有してきたり弾いてきた楽器の割合も5弦ジャズベースタイプが多いです。

ジャズベースタイプの4弦は10年以上購入していなかったのですが、今回紹介する4弦のTatchiのベース購入したので紹介することにしました。

あまり日本で購入、使用している人がいないのとベーシスト仲間に興味を持たれることも多いので今回紹介しようと思います。





1 楽器紹介


購入した楽器店ウェブサイトにまだ残っていました。


ウェブサイトにデータがありますが改めて。

ジャズベースタイプのVJ4Rという品番

ボディ:アルダー(ラッカー塗装)
ネック:メイプル
指板:インディアンローズウッド
ピックアップ:オリジナル
金属パーツ:オリジナル



楽器店は写真を見る限り韓国の結構大きめの店舗だとは思いますが現地に行ったことないので詳細は分かりません。

2 購入経緯


① 韓国の楽器店のFenderとの比較Youtube動画

この動画を見た時に興味が湧きました!

元々韓国の楽器店はミュージックフォースはじめ、日本の楽器店に比べて圧倒的に動画の録音クオリティが凄く、動画もオシャレ。

この動画のフェンダービンテージとの比較を見て結構いい感じだし日本にこういうベースないな、と思ったから。

同じく同じプレイヤー、John Chaさんが弾いているもの。

この2つ以外にも色々ありますが欲しくなりますよね、、、、


② 韓国の若手ベーシスト、ヒョリムさんが使用していたこと。


インスタで知ったのがきっかけで、エレキだけでなくウッドベースまで弾かれる方で日本の曲を弾いたりもしているので結構日本好きなのかなと思われます。

この動画見た時にこの音のする5弦日本にはないな、と思いました。



③ オリジナルパーツを使用していること。

TatchiのメーカーのYoutube。
楽器はピックアップだけでなく金属パーツまで自社で開発している、と分かりました。

この動画で内容を語っているのを見て買うしかない、と思いました。


金属パーツについては、私の楽器制作リペアの先生の一人である戸田高弘さんが金属パーツを開発していてその影響力を肌で感じていたので手に入れたいと思っていました。


3   音の傾向、所有して気づいたこと

一言でいうと、

フェンダービンテージとは結構違う音、Tatchiのフィルターを通したフェンダービンテージの音がする


と私は感じています。

購入した時は上で紹介した動画を見ていて期待が膨らんでいましたが、いざ手元に届いて弾いて見ると、????という感じでした。

結構出力が低くて結構強めのピッキングしないともっさりした音しか出ずでイメージと違い、早速大幅な調整を行いましたが調整前後の音の軸は変わりませんでした。

所有してこれが一番近い、と思う動画があったので紹介します。



これ以前に紹介した動画は録音クオリティが素晴らしい一方、Youtubeの注釈を見るとプリアンプ使っていたりと必ずしもラインに近い音ではない、ということで比較的これが素直な音な気がします。


あともう一つ、私が弾いたもので恐縮なんですがフェンダーなどとスラップフレーズを比較したものです。



音としてはハイファイな音では全くなくて、結構レンジは狭め、でも狭い中にアンサンブルで抜けてくる密度のある強い中音域が出て、歌モノで合いそうなうるさくない音です。


録音すると、

ラインっぽさがあんまりない音


というのが特徴な気もしています。


弦が新品でも安っぽい高音がでないんです。


音の表情を大きく決めていると思われるピックアップですが抵抗値はフェンダーと同じく7kΩ程度の低め。

セッティングは弦にもかなり近づけることができます。


離しても近づけてもという選択肢が多い分調整は人によって結構変わる印象で、それだけリペアマンの個性や腕が問われる楽器だな、という感じです。



気になっていた金属パーツは柔らかい金属な気がします(計測したわけでなくあくまで感覚)。

ペグを回すのが固くなり始めて頑張って回す時、少し金属がしなる感覚があるためです。


ポットも少し特殊で配線や半田は材質わからないものの見た目は特に変わった感じはなかったです。


ポットと配線



最後に塗装。
 
とても薄いです。

そしてボディーカラーの塗装の上にクリアーの塗装がそこそこあるものが多い中、クリアがほぼない感じで少しぶつけたら木が見えるくらいでした。

傷ついた塗装表面


4 最後に


今回は他の人があまり購入していなさそうな韓国のベースを紹介してみました。

他にも前から気になっているmoollonとかsusとか韓国のメーカーは日本にはない特徴のベースがあります。

geek in boxさんでsusのベースは扱うようになりましたし、韓国に店舗進出のようで韓国メーカーがこれから日本に普及しやすくなると思うのでこれからが楽しみです。


今回購入したベースでも学びがありました。

この経験は調整リペアを依頼いただいた時に活かせるな、と思っています。


実際に調整などを利用いただいた方には、Tatchiのベースを是非一度弾いてみてください。

最後までお読みくださりありがとうございました。


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