エレクトリックベースの弦高についての私の考え方
ベーシストの楽器の出したい音を出すお手伝いをしているhirokiと申します。
主にエレクトリックベースを弾いていて楽器の調整や楽器、pu製作、ジャズベースタイプのpu集めが好きなことから、puはじめとしたパーツ選びの相談を受けることが多いです。
今回はたまたまXで弦高の写真投稿したのでこの話題にしてみました。
1 弦高を測った時の写真、使用したベース、弦
撮った写真です。
今回は私が所有しているtatchiの4弦のジャズベースタイプで調整した結果です。
ちなみにこのベースに張ってある弦は、ダダリオのEXL170TP Nickel Wound Bass Light 45-100 という弦の太さ(直径)がG弦から.045、.065、.080、.100であるものです(.045は直径0.045inch という意味)。
2 弦高に対する私の考え方
今のこの楽器の状態で調整した結果であってあんまり12フレット上で何ミリほしいとか考えていない
ということです。
でも人と比較する時に使われる基準なんで参考にはなる基準です。
写真見てみると2-3mmの間くらいです。
最近はあんまり超低弦高の楽器を触る機会がないですが、昔Innerwoodさんがこれをウリにしていて私が最初に所有した5弦ベースがこれでした。
これに比べたら少し高いけどそれでも周りの人に弾いてももう少し高くてもいいかも、と言われることが多いです。
今回は自己所有の楽器なのでこの設定ができること想定して調整しましたが、弾きやすさや求める音はそれぞれ違うのでこの状態しかできない、とかこれがベストという考え方を矯正はしません。
オーダーいただいた方の弾き方見たり、調整前の楽器みたり、私が所有している楽器弾いてもらった上でこんな感じがよい、という意見もらいながら自分が考える今回のセッティングから弦高変えていく(もちろんpuの高さ等も同時に変えます)ようにしています。
3 弦高を調整するときの私の基準
ベースでよく使う3-5フレットあたりで弾くバッキングを12-15フレットあたりで弾いても同じ感覚で弾けることを目指しています。
同じ感覚とは、
3-5フレットで弾いた後にオクターブ上あたり(厳密にはこの場合オクターブでないですが)に上がって同じようなフレーズを弾くパターンがあった場合に、あまり弾き方を変えずに同じ感じの音、アタック感、音程感、音圧が出る
ことを目指しています。
これは、ソロでのベースではなくバッキングでできるということです。
指弾き、ピック弾き、スラップと全てにおいてです。
各奏法でチェックしていることを少しあげると、
指弾きだと、
強く弾いた時にニュアンスとして気持ち良いバズ音が出ること など
ピック弾きだと、
3つの中で一番弦高が必要、と私の弾き方の場合感じているので必要な低音が出るギリギリまで下げる など
スラップだと、
特に高フレットでのサムやプルが弦高高すぎると頑張らないと弦がフレットに当たりにくいのでストレスがないか など
です。
これに加えて、3つの奏法を曲の途中で入れ替えても同じ感じになる
こともチェックしています。
私自身が2で書いたとおり、もう少し高くてもいいかも、と言われることが多いのがあり、それはおそらく自分の指が細めで指弾きの時深くピッキングしても人より接触面積が少ないことやピッキングが弱め、とか色々あると思います。
でも一番は、
楽器のバズ音が好き
ということだと思っています。
適度なバズ音は私自身、
・アンサンブルに混じった時に他の楽器との心地よく馴染む
・打ち込みした楽器と違って人間味がある
・フレットレスやウッドベースのようなバズりはエレクトリックベースでもほしくてエロい音がして好き
と感じているというのがあります。
4 最後に
以上が現時点での私の弦高(とその調整)に対する考え方です。
責任逃れするつもりもありませんが日々勉強で考え方もバージョンアップしていくつもりです。
これは2024.6時点の考え方でまた、素晴らしく調整された楽器に触れたり、これまでに出会ったことがない仕様の楽器に触れたりすることで考え方変わったりすると思います。
そんな瞬間が嬉しく、楽しく楽器調整を学んで楽しんでいます。
最後に、
実は楽器そのものを購入しなくても手持ちの楽器を少しパーツ変えたり調整してもらったりで解決することもあります。
とはいえ、パーツ交換して試奏なんてできないし、という交換して違った音になるかと、という心配もあるか思います。私もそうでした。
楽器の調整やパーツ交換の経験からこんな音になりそうだよ、とか何となく今の楽器の音が不満で音を変えたいんだけど何からてをつけていいかわからない、といった悩みを聞いて、
その人にとって意味のある楽器の調整
その人にとって意味のあるパーツ交換
をするお手伝いをしてプレイヤーを幸せにしたいと思って私自身楽器を調整したり日々勉強しています。
皆様にそれぞれにとっての、弾いてて心地よい楽器に出会えて弾くのが楽しくなるヒントになればと思います。
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