筋力トレーニングをする意味Ⅱ
皆さんこんにちは、ジムトレーニング担当の鈴木です。
前回に引き続き、筋力トレーニング(以後筋トレ)をする意味についてです。前回は、筋トレがケガの防止に繋がることをお伝えしました。その理由は、筋トレにより基本的な動作を身に着けることによってケガ防止に繋がる、というものでしたね。
今回は2つ目の、筋トレによる「基礎筋力、パワー、スピード向上」の大切さについて考えてみましょう。
筋力やパワーがつくことの意味は、大きく2つあると思われます。
1・走スピード向上:筋力やパワーそのものを直接走スピードに生かす
2・走動作の安定:自分が出したパワーやスピードに自分自身がバランスを保てるようにする。
1・走スピード向上:筋力やパワーそのものを直接走スピードに生かす
ケガの防止の理由にもなっている正しい姿勢やフォーム、これは、筋力やパワーを身に着けていくうえでも非常に大切です。それは、正しい動作で行うことで、身体全体が連動して効率よく筋力&パワー発揮できることに繋がるからです。
皆さんもよくご存じの、スクワットを例にしてみましょう。
スクワットは主要となる筋肉は大殿筋を鍛えるという認識が多いと思います。しかし、大殿筋の筋力を最大限発揮するためには、最大限発揮できるための姿勢とフォームが重要になります。そして、その姿勢やフォームを保つために、負荷に対して体幹(お腹や背中)も同様に力発揮が必要になるため、身体全体の筋肉が連動して筋力発揮することができるようになってきます。筋力やパワーそのものが大きくなることもそうですが、筋肉間の力発揮の連動性が身につくため、それがスプリントの際の力発揮の連動性に繋がります。なぜなら、スプリントという動作もある意味あらゆる動作の複合と言えます。前回お伝えしたように、スポーツにおける動作は基本動作の応用とも言えるので、単純で基本的な動作でしっかり力発揮できることは、あらゆる動作の筋力パワー発揮に応用することができるのです。
2・走動作の安定:自分が出したパワーやスピードに自分自身がバランスを保てるようにする。
一度、スプリントに話を移します。
スプリントトレーニングでは、基本的には下半身での力発揮が中心となるため(もちろん上半身の力もつきますが)、ある一定の走スピードが出るようになると、いずれ上半身と下半身の力のばらつきが出てきます。
スプリントスキルを習得し、走スピードが上がってくれば上がってくるほど、姿勢やフォームを保つことが難しくなってきます。つまり、自分が出したスピード対して自分の体のバランスを保ちにくくなるということです。スタートダッシュでも同様で、自分が出したパワーに自分がバランスを崩すということが起こるようになります。
例として、少し大げさかもしれませんが、スピードが出る乗り物に乗ると、身体に負荷かかかり姿勢を保ちにくくなることは、皆さんも経験があるのではないでしょうか?スピードが出れば負荷が高くなり、姿勢やフォームを保つことが難しくなります。陸上短距離選手もレベルが高くなるほど上半身はしっかり鍛えているのは、体つきを見るとわかるのではないでしょうか?
ただ小中学生に関して言うと、外でたくさん遊び、特性のスポーツだけではなく様々な運動を経験することで自然に力は養われていきますので、大人と同じようにトレーニングをする必要ないでしょう。
次回は、3つ目の「身体感覚の向上」についてお伝えします。
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