クレイジージャーニー - 世界遺産に住む民族コンソ取材旅 - 辺境作家高野秀行の感想
クレイジージャーニーの「世界遺産に住む民族コンソ取材旅(辺境作家である高野秀行氏)」の回の感想。7年ぶりに登場した高野秀行氏であるが、以前番組登場した回がとても興味深く面白いものだったのでDVDを購入してしまったほどである。今回はエチオピアで酒を主食にする民族である「コンソ」の取材ということで、民族が住む村まで9時間ほどの車移動。車移動では高野秀行氏の知識が放送されており公園デザインの話やなぜアフリカには丸い家がメインなのかなどの話がありこれもとても興味深く見入ってしまった。道中、そんな話がありながらようやくコンソという民族が住む村に到着。到着したのはいいが高野秀行氏等が泊まる家までは村の入口から1時間ほどかかるという特殊な村の構造でなぜこのような特殊な構造になっているのかも番組の中で紹介されており興味深いものがあった。そして村の入口から歩いてようやく泊まる家まで到着し、民族が主食としているお酒である「チャガ」が登場する。登場したチャガを飲む高野秀行氏。飲んだ感想はミャンマーのワ州のお酒に似ているという。これはプライコーという穀物を発酵させて作られたお酒。チャガのアルコール度数は高野秀行氏いわく3%から4%ぐらいでそれほど強くはないようだ。ただ筆者は飲んだことがないのでなんとも言えない。高野秀行氏いわく美味しいというが、どうも酸っぱいらしく腐ったヨーグルトのような味らしい。これを美味しいという高野秀行氏もなかなかだと感じた。そして民族はこのチャガを朝起きて飲み、夜もチャガを飲む暮らしをしているようだ。そんなにお酒を毎日のように飲んだら体、肝臓などに悪影響が出そうだが、コンソの妊婦さんも飲んでいるようであるが、至って健康なようである。取材の期間はすべてチャガを飲んでいた高野秀行氏も「胃が軽い」と言っており、逆に現代の人は食べ過ぎていると放送されていたことが興味深い。これは驚きであった。次にチャガの作り方、工程が紹介されており、これも興味深いものであった。チャガはトウモロコシとソルガム(穀物,日本ではたかびきというイネ科)を粉にしたものから作り、作るのは主に女性。作る工程を観ていて気がついたことがある。それは、そもそもチャガというお酒の作り方はどのように発明されたのか?ということ。とても疑問に思えた。どこか日本のお酒づくりにも似たものを感じたのは私だけだろうか。民族が独自で編み出したにしては日本のお酒づくりと似ているところがあるのが、人間の行動の不思議さを物語る。最後に酒を主食にする民族ではあるが、チャガというお酒に以外に固形物を食べているようで、これはチャガを作るための材料となるソルガムを茹でて作った団子で、これはチャガよりまだ美味しそうに思えた。高野秀行氏も美味しそうに食べていたが本当はどうなのか気になる。今回のように高野秀行氏の回はとても面白いので、またクレイジージャーニーに登場してくれることを期待する。