プラスチック部品及び金型を製造・販売するムトー精工株式会社の財務諸表(第64期第2四半期)を見てみる
「コロナ禍から業績急回復 ムトー精工 24年3月期、営業利益率7%台へ 自動車部品の受注好調 来秋新工場、生産体制を強化」という記事が目についたので、ムトー精工株式会社をEDINETで調べてみることにした。
・四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS
まずは「貸借対照表,バランスシート/BS」。大きな数字と気になるものに着目する。資産の部から。まず現金及び預金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、87億円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、96億円と増加している。次に受取手形及び売掛金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、46億円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、52億円と増加している。次に原材料及び貯蔵品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、14億6636万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、17億8944万円と増加している。次に仕掛品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、11億5629万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、10億8087万円と減少している。次に商品及び製品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、8億6987万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、8億12万円と減少している。次に電子記録債権(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、5億7152万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、5億7136万円と減少している。次に未収入金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億2715万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、1億3591万円と増加している。次に機械装置及び運搬具(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、26億5270万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、27億3270万円と増加している。次に建物及び構築物(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、22億149万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、24億9333万円と増加している。次に土地(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、11億9011万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、20億5519万円と増加している。次に建設仮勘定(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、4億417万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、3億3752万円と減少している。次に無形固定資産で前連結会計年度(2023年3月31日)が、2億723万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、2億1872万円と増加している。次に投資有価証券(投資その他の資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億7457万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、2億2707万円と増加している。次に繰延税金資産(投資その他の資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億140万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、9667万円と減少している。
次に負債の部。短期借入金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、28億円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、23億円と減少している。次に支払手形及び買掛金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、23億4159万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、23億3328万円と減少している。次に1年内返済予定の長期借入金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、9億5361万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、10億5781万円と増加している。次に賞与引当金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、2億1199万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、3億7145万円と増加している。次に関係会社整理損失引当金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、2億5735万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、2億3682万円と減少している。次に電子記録債務(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億4911万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、6億9301万円と増加している。次に未払法人税等(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億988万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、2億968万円と増加している。次に長期借入金(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、10億7260万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、15億993万円と増加している。次に繰延税金負債(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、3億4261万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、4億1483万円と増加している。次に退職給付に係る負債(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、3億4231万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、3億6126万円と増加している。次に長期未払金(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億5600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、1億5600万円と変化なし。そして純資産の部で利益剰余金。前連結会計年度(2023年3月31日)が、99億3652万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、105億5013万円と増加しているので、当第2四半期連結会計期間は稼いでいる。当第2四半期連結会計期間の負債合計(106億1859万円)と純資産合計(180億1593万円)のバランスを見ると、純資産合計が上回る。
四半期連結損益計算書
次に損益計算書(PL)。まずは売上高は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が128億円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は134億円と増加している。次に売上原価は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が106億4360万円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は106億7285万円と増加している。次に営業利益は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が6億305万円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は10億7484万円と増加しているので、当第2四半期連結累計期間の営業の調子はよかったようだ。次に四半期純利益は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が6億9114万円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は11億4859万円と増加する結果となっている。
次に為替差益(営業外収益)と為替差損(営業外費用)が発生していたので、過去の報告書を遡り調べてみることにした。2019年4月1日から2023年9月30日までを合計すると、為替差益の額が大きい。報告書を見ると、当社を取り巻く業界では家電分野ではミラーレスカメラが好調で、当社ではタイや中国でデジタルカメラ部品の受注が増加。自動車関連部品では、半導体不足等を背景とした得意先の生産調整による減産が落ち着き、需要・受注は増加傾向。前期に好調だったプリンター部品は、世界的な需要の減少に伴い、得意先からの受注が減少に転じる。電子ペン部品ではテレワークや在宅勤務の定着を背景に需要の増加。医療機器関連では、高齢化社会を背景とした医療ニーズの高まりに伴い需要は拡大傾向。得意先から安定的に受注を獲得。プラスチック成形事業はデジタルカメラ部品や自動車関連部品、電子ペン部品を中心とした得意先からの受注増加及び固定費をはじめとした経費削減に努め、増収・増益。精密プレス部品事業は、電子ペン部品や医療機器部品の売上高は堅調に推移。デジタルカメラ部品は当期中の回復を見込む。自動車関連部品は低調。プリント基板事業は設計部門で米中貿易摩擦の影響などを受け設計業務の売上高は減収傾向。といったことが書かれている。