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猫に小判
子どものころ、猫を飼っていた。
2代とも、ふうやって名前だった。
初代のふうやは、茶色と白の猫でおばあちゃんネコだったと思う。記憶が曖昧だけど、最後のことはよく覚えている。
寒い日に学校から帰ってきて、ふうやをこたつの中に押し込んで、足で蹴とばしながら遊んでいたけど、まったく反応しなかった。
ふうやはいつも手荒い遊びをしてもほとんどノーアクションのツンデレネコなので、いつものことだとほっておいたら、気づいたときはもう息がなかった。私にとっては初めての身近な死だった。
それからまもなくして、2代目のふうやがやってきた。保育園児時代、わたしには年下の彼がいて、彼の家で産まれたネコちゃんなのである。
このふうやは白とグレーの色にふっくらしたネコちゃんで、
大人しくていつも家の中のいちばん暖かい場所を選んでは寝ている子だった。
2代目ふうやはある日ふらりと出かけたまま、二度と家に戻ってこなかった。その後どうなっていたのだろう。最後を人間に見せないでいなくなってしまう動物がいる話はよく聞くけれど、突然いなくなってしまうのはやっぱり寂しかった。
*
先日、お金がうまくいっている人の話を聴きにいった。その人はもともとお金を稼ぐことに長けていて違う業種に変えてチャレンジしたら、さらにお金が稼げるようになった。だからみなさんもチャレンジすることは諦めないでくださいって話を力説された。
その場では、よーし!私もやれそうな気がする。
わたしもお金稼ぐよー!って思った。
映画館でヒーローものの映画を観て、じぶんのチカラがマックスになって、よーし!なんでもかかってこい!みたいに興奮してた。
けれども家に帰ってきたら、お金は欲しいけれど、わたしゃーこころが平安なことが第一に大切だし、絶対にこころが穏やかなことが必要だから、別にお金を稼ぐことには興味ねーって、ヒーローも逃げていった。
*
私にとって、お金の話は『猫に小判』なのである。
猫に小判とは、
【意味】 猫に小判とは、価値の分からない人に貴重なものを与えても何の役にも立たないことのたとえ。(故事ことわざ辞典より引用)
猫には小判じゃなくて、かつお節なのである。
わたしにはお金話より、猫のモフモフなのである。
今は猫アレルギーになってしまって、猫は飼ってないけれど、動画のネコちゃんのモフモフを見て楽しんでいる。
子どものころの猫との楽しかった思い出が、40年ぐらいこころにずっとイメージで残っている。これってプライスレス。こころに深く残る安心の方がわたしにはとっても大切って、お金話を聞いたから確認できた。
なにを自分のこころが求めているのか?
自分と対話しながら、探していきたいな。
今日もありがとう。
よい日々となりますように。
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