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週刊オールライター第32号 「恐竜博2023に行ってきた」

 こんにちは。HISASHINJOです。今回はまもなく東京開催が閉幕する「恐竜博
2023」へ6/1に行ってきたのでその模様をお届けします。

1. 恐竜博2023に行くきっかけ

 今回行くことになったきっかけは2022年12月まで遡ります。この日、私は東京国立博物館(東博)で行われていた「国宝展」に行ったのですが、その際に恐竜博開催のチラシを貰ったからです。行くことになれば2021年の恐竜展以来2年ぶりになります。しかし、授業等の関係でなかなか行く機会がつかめず、チケットを買う時間がないまま科博での展示が終わってしまうかに思われましたが、運よく6/1に行ける余裕ができ、チケットを取ることができました。ちなみに私は、科博・東博や江戸東京博物館系列と首都圏の大学が提携する「キャンパスメンバーズ」に加盟している大学に通っている関係で、常設展はタダで入れる関係もあり、チケット代は安く済むだけでなく、特別展料金まで割引でしたのでかなりの恩恵をもらっています。

2. 当日の様子

入り口にいるD51-231。
何度もここに来ている私にとってこのデゴイチは顔馴染みのようなものです。

 13:00の予約だったので、家をお昼少し前に出て上野に向かいました。
時間になり、特別展用の入り口の横を通って窓口にて学生証を提示してチケットを発行してもらいました。

入り口。
こういったイベントは、入り口のこれを見た時点でワクワクするようになっていますよね。

 そして入り口を抜けると、まずは「三畳紀」の時代を生きた恐竜がお出迎えしてくれました。
「三畳紀」とは、地質年代のなかの「中生代」を三分割したうちの一番最初の時代のことです。今から約2億5190万年前〜2億130万年前の頃の話です。
恐竜が誕生したのは、だいたい三畳紀の後期です。

三畳紀を生きた爬虫類たち。
真ん中の「アシリサウルス」は、恐竜のような見た目と名前ですが、分類学的には恐竜ではないようです。
「夜明けのランナー」という意味をもつエオドロマエウス。
分類学上では恐竜ではないアシリサウルス。
歯に特徴を持ち、名前にも歯にまつわる名前が採用されたヘテロドントサウルス。

三畳紀の恐竜の代名詞的存在であるエオラプトルの化石もありましたが、私が恐竜にハマり始めた頃に図鑑で見た時と分類が大きく変わっていたことには驚かされました。

初期の恐竜の中でも有名なエオラプトル。
私が幼稚園の頃は「獣脚類(二足歩行する恐竜)」の分類でしたが近年の研究によって「竜脚類(四足歩行する恐竜)」に分類が変わりました。

 そしてエオラプトルの隣で目を引いていたのがプエルタサウルスの骨。巨大植物食恐竜の骨はいつ見ても圧巻です。

南半球の巨大恐竜の一種、プエルタサウルスの骨。
とても大きいですね。
先ほどの写真はここの部分に該当します。
スケリドサウルスの化石。
ジュラ紀前期の恐竜で、背中にスパイクがついている初期の部類です。
胚が化石にもなるなんて驚きですよね。
ステゴサウルスの仲間、ヘスペロサウルス。
映画「ジュラシックパーク」にステゴサウルスが登場したことで、恐竜のイラストにこのような形がよく見られるようになりました。

 ステゴサウルスの仲間のヘスペロサウルスの隣には、「鎧を持った恐竜」の有名どころが並んでいました。中でも、サイカニアとタラルルスは、私が持っていた小学館の図鑑NEOシリーズの「恐竜」にも登場しています。

鎧竜の中でも人気のサイカニアの顔。
アニマンタルクス
タラルルス

 なぜかおまけ程度に今を生きる鎧を持った生き物、アルマジロの標本がありました。

現代に生きる「鎧を持つ生き物」アルマジロの骨格標本。
こちらもアルマジロ。
どこか鎧を持った恐竜に似ている部分もありますね。

そしてここからが本邦初公開の展示になります。
頭の骨から尻尾の棍棒までがまとまって発見された貴重な鎧を持った恐竜「ズール」の展示です。

日本初解禁となったズールの頭骨。
先ほどのものより大きいですね。
ズールの胴体部分の化石レプリカ。
背中をもとにお腹部分をレプリカを製作して研究をするそうです。
ズールの尻尾。
棍棒みたいな尻尾で捕食者と戦っていました。
ズールの背中のトゲトゲ。
どんな肉食恐竜に噛まれても防御力は高そうです。

どれも目を引く展示ばかりでした。

ズールの全身骨格。
ズールと肉食恐竜ゴルゴサウルスの戦い。
ゴルゴサウルスの頭。
肉食恐竜は目が横についています。
新種のテスケロサウルス。

展示の中には未記載種の骨も展示されていて、絶賛研究中とのこと。これからが楽しみです。

「未記載種」という名前にロマンを感じるのは私だけでしょうか。
骨を組み上げるとこのような状態になります。

そしてみんな大好きT.REXことティラノサウルスの全身骨格も展示されていました。今回の恐竜博では、タイソンとスコッティという2体が来日しました。

ティラノサウルスの後ろ側。
タイソン
スコッティ

そして今回は東京開催でのみの展示となってしまいましたが、スキピオニクスの化石がとても興味深いものでした。なお、東京開催でしか展示できない理由は、この化石を所有するイタリアとの協定期間が短かったからだそうです。

化石に残っていた臓器をわかりやすく説明したイラスト。
彼が大阪に行けないのは残念。

その後は映像上映ブースを経て、映像に登場した個体を含めた恐竜が展示されていました。この映像の中で「マイプ」という恐竜が登場しましたが、マイプは初めて知りました。

カルノタウルスの小さい前足。
ちなみにティラノサウルスの前足もこれくらい小さいです。
カルノタウルスの全身骨格。
なぜ彼に悪役のイメージが付き纏うのかが謎です。
日本の恐竜におけるスター、フクイラプトル。
北陸新幹線が福井まで延伸したら北谷に行ってみたいです。
メガラプトル。
爪が大きいのが特徴です。
マイプの骨。
お腹のところですね。
その他のマイプの化石。

出口には、ドードーの骨格等を引き合いに、鳥と恐竜の関係性についてまとめていました。

ドードー鳥。

そして特別展の出口付近には、以下の写真のような面白いパネルがありました。

日本の恐竜研究界の重鎮、真鍋真氏がゴジラを恐竜学的視点で解説したものです。

そして物販で図録を購入し、特別展ブースを後にしました。しかし、せっかく国立科学博物館に来たわけですし、実質見学料があと数年は無料になっている常設展を見に行かないのは勿体無いと感じましたので、国立科学博物館に本館の3つの名物展示に「挨拶」をしに行きました。

タロジロのジロ(上)とハチ公(下)
今年生誕100年を迎えるハチ公。何かしらのイベントがありそうなので、愛犬家の母を連れて行きたいなと思っています。

まずは、忠犬ハチ公とジロです。「世界のHachi」ことハチ公とジロは愛犬家の母に影響されて最近見にいくようになりました。以前は恐竜のことばかりだったので幼稚園の頃に見にいった記憶がないのですが、昨年12月に授業のレポート執筆の一環で日本館に行った際に大きなインパクトを受けて以降、より注目するようになりました。

パレオパラドキシア。

2つ目は「パレオパラドキシア」。私は鉄道好きなので、ここに来たからには彼に挨拶をしなくては行けないと思いました。このパレオパラドキシアは、秩父鉄道のSL列車「パレオエクスプレス」の名前の由来になっています。パレオパラドキシアの化石が秩父地方から見つかっていることからその名前がついたようです。

フロアガイドで使われるカットで撮影したフタバサウルス。
首長竜は恐竜ではない全く別の「海生爬虫類」です。

そして3つ目は「フタバサウルス」です。福島県双葉町で見つかったことからこの名前がついた日本を代表する古生物です。
ちなみにこのフタバサウルスの化石は、双葉町から程近いいわき市にあるいわき市石炭・化石館に展示されているのですが、そのいわき市石炭・化石館は2022年3月の令和福島沖地震の影響で坑道内の遺構が倒壊寸前になってしまったため、その解体工事の影響もあって現在も臨時休館中です。

地球館から上野駅を撮影。
当日は修学旅行のバスがたくさんいました。

そしてあっという間に夕方になり、上野駅から普通列車で帰りました。

図録です。

むすびにかえて

 いかがでしたか?久しぶりに恐竜趣味にどっぷり浸かることができて嬉しかったです。今後の恐竜界の話題といえば福井県立恐竜博物館のリニューアル工事が7月に終了しリニューアルオープンすることなので、いつか福井にも行ってみたいと思っています。

次回の配信は6月17日です。何度も何度も書いていることの繰り返しにもなってしまいますが、あの名曲について書きます。

それではまた。


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