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週刊オールライター第79号「中3の受験生、なんだけど・・・音楽にどっぷり浸かっていた話」

中3、と聞いて皆さんは受験生とすぐに連想するでしょう。そんな受験シーズン真っ盛りに、私はなぜか音楽にどっぷり浸かっていたのです。
なぜなのでしょうか。今回はその時のお話をします。


1. 音楽に浸かることになった訳 全ての始まり

私の住む埼玉県には、「小中学校音楽会」という行事があります。これは、埼玉を「北部地区」「さいたま市」「南部地区」に分けてまずはそれぞれのブロックで北部大会・南部大会窓といったより細かいブロックで実施し、それぞれの出場校の先生方の投票などによって選ばれた学校はそれぞれの地区の中央大会で演奏することになります。
この音楽会の出場資格は私の住む市の中学校の場合は持ち回りでした。私が中3の頃の担当が私の通っていた中学だったというわけです。

私の通っていた中学の音楽担当は私の担任でした。担任は、受験の支障も考慮して後輩たちに出場を頼み込むも失敗し、最後の手段として自分が担任として受け持つクラスを出場させるという状況になったのです。
これが、音楽漬け生活の始まりでした。

2. 小中学校音楽会で何を披露したのか

当日披露することになったのは、ハンドベル・リコーダーアンサンブルによる「Over the Rainbow」です。この曲は、「オズの魔法使い」の劇中歌として有名です。
使用されるリコーダーは義務教育で使用されるソプラノ・アルトの他に、テナーを使用しました。私はアルトリコーダーの運指に慣れなかったので、ソプラノと同じ運指で演奏されるテナーリコーダーを選択しました。学校の備品を拝借し、毎回放課後・音楽の授業・HR(学活)の時間に練習しました。

3. テナーリコーダーの思い出

この練習ですが、色々な思い出があります。今回はその中から2つ紹介します。

3-1. ジョイントに塗るワックスを大量に消費、クラスメイトにも貸した

テナーリコーダーはとても大きく、今まで使ってきたソプラノ・アルトと違ってジョイントの結合にも苦労します。その際に使用するのが、ソプラノ・アルトで使用しなかったジョイント用ワックス。ジョイント部分にいっぱい塗ってようやく繋がるということもザラでした。クラスの中にはワックスを使用する機会がないので捨ててしまった人もいたので、貸したことも多かったです。

3-2. リコーダーの試運転で遊ぶ

組み立てた後、練習をする前に一度吹いてしっかりと音が鳴るか・音階やチューンがあっているかの「試運転」も欠かさず行っていましたが、私はその際に偶然ある音の音階を当てることができました。一度も楽譜を見たことがなかったのに。
それは、JR東日本の特急車両とクルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」で使用されているミュージックホーン、JR西日本の新快速や関空・紀州路快速などで聴けるミュージックホーンです。

①JR東日本のミュージックホーン(本来はもう少し複雑な音階設定になっているようです。)
(使用車両→E257系、E259系、E353系、E657系、E001系)
♪ラレ〜ラレ〜レラ〜

②JR西日本のミュージックホーン(最後の1音は3和音になっているため、真ん中のソだけで代用していました。)
(使用車両→223系、225系、227系、521系、207系西日本車、321系、323系)
♪ソレラレソレ(ミ・ソ・ド)〜

このように遊びを取り入れつつ、練習に励んでいました。

4. いざ本番!

そして迎えた本番。舞台は鴻巣市にある「クレアこうのす」。某映画やテレビで何かとネタにされることの多い埼玉県警察運転免許センターのすぐ目の前にある市民ホールです。私たちは合奏部門のトリでした。最後に相応しい堂々とした、映画の世界観にあった優しい音色で演奏し切りました。

5. 複雑な心境で臨んだ合唱祭 「隣のクラスに勝ってもらいたい」?

さて、この音楽会の練習が本格的始まったのは2学期が始まった残暑厳しい頃でした。実は秋ごろに私の通っていた中学校ではもう一つ大きな音楽イベントが控えていました。合唱祭です。この行事は学年ごとで優勝を争い、3学年の優勝クラスは市内音楽祭への出場権が与えられます。出られるものならこの市内音楽祭に出たかったのですが、正直複雑な心境でいました。というのもすでに説明している通り、音楽の授業が合唱祭の練習に切り替わっていた時、私のクラスは埼玉県小中学校音楽祭の練習に励んでいるため、同時進行でことを進めないといけません。ですので音楽祭が開催されるまでのわずかな期間、かなりのハードワークでした。ですので、本音を言うと
「隣のクラスが勝ってほしい」
という思いでした。私の通っていた中学校はほぼ2クラスしかない小さなところでしたので、学年優勝する確率は1/2でした。その1/2が外れて欲しいを祈っていました。

ですが、結果は私たちのクラスが優勝。市内音楽祭に出場しました。

5. 朝SHR大荒れ事件 ラジオに投稿してしまったくらいの「事件」とは

なんとか市内音楽祭も乗り切り、疲弊して翌日を迎えた私たちのクラス。しかしその朝SHRで担任から告げられたのは衝撃的な内容でした。

「鴻巣での演奏会で他の先生方からすごい推薦の嵐で、断れるに断れなくなっちゃったから12月の頭に埼玉県小中学校音楽会の南部地区中央大会が春日部であるから出るよ!」

これには教室のあちこちからブーイングの嵐。12月というと、私立高校の受験まで後1ヶ月を切ろうとしている大事な時期。
(実際に2018年度入学生の私立試験は1/22・23に集中していました。)
「勉強させてくれ」という声が多かったように感じます。私も正直キツイと感じて、当時よく聞いていたNACK5の音楽・鉄道番組に投稿してパーソナリティの方から苦笑をもらう有様でした。

6. 最後の関門 中央大会!!

そして春日部での中央大会では、鴻巣での南部大会で立てていた楽譜を使用しない暗譜で演奏することも告げられ、さらに難易度アップ。バタバタな中なんとかこなしていた記憶があります。

迎えた当日は担任の誕生日でもありました。演奏を終え、クラスの集合写真を撮影したのち、担任の誕生日を祝い、学校へ帰りました。

むすびにかえて

今回は、中三の受験シーズンに音楽漬けだった思い出を語りました。皆さんの受験に関する思い出はありますか?ぜひコメント欄でお聞かせください。

それではまた。

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